部屋を借りるとき、気になる物件が見つかったら次は部屋の内見です。しかし、「内見時に何をチェックしたらいいのかわからない」という人も多いのではないでしょうか。

内見時に行っておくとよいものに「採寸」があります。ここでは、最低限、寸法を測っておきたいところや採寸方法などをご紹介。採寸の段取りや注意点を知って、無駄のない内見を行いましょう。

内見とは、「内部見学」の略です。気に入った物件を実際に訪れて、部屋の様子を細かくチェックすることをいいます。

 

物件を探すときは不動産情報ポータルサイトなどで、間取りや築年数、設備などの基本情報に加え、写真で部屋の内部を視覚的に確認しますよね。最近では、360度パノラマ写真を掲載する物件も出てきており、よりリアルに部屋の様子を知ることができるようになりました。

 

しかし、現地を訪れないとわからないことはたくさんあります。

 

例えば、日の当たり具合や騒音、においなどは内見しないとわからない部分です。また、事前に設備の有無はわかっていても、どんな状態なのかは実際に目にしないとわかりません。

 

契約後に部屋を訪れて「あれ? 想像したのと違う…」と思っても、時すでに遅し。後悔しない部屋選びのために、内見は非常に重要な役割をもっています。

 

 

内見時に行っておきたいことのひとつに、部屋の採寸があります。「採寸は契約後でもいいのでは?」と思う人もいるかもしれませんが、実は内見時に行うのがベストです。

 

例えば、引越し後も手持ちの家具家電を使いたい場合は、それらを搬入および設置できるスペースがあるのかを事前に知っておく必要があります。旧居では問題なく搬入できても、新居では廊下の曲がり角でつかえてしまって搬入できない、というケースもあるからです。新しく家具家電を揃える場合でも、内見時に寸法を測っておけば、採寸するために改めて足を運ぶ必要がありません。旧居と新居が離れているのであればなおさらです。

 

引越しは部屋選びのほかに、旧居の片付け、荷造り、必需品の購入、ライフラインや役所の手続きなど、短期間でやるべきことがたくさんあります。後で慌てないよう、できることはまとめて行っておくと効率的です。

 

内見して、この物件はないかな…という場合は採寸する必要はありませんが、借りる候補になるかもと思った物件は、内見時に採寸することをおすすめします。

では、具体的にどこを採寸するとよいのでしょうか。内見時にここだけは採寸しておきたい場所をご紹介します。

カーテンのサイズを知るために窓の大きさを測ります。しかし、窓のどこからどこを測ればいいのか悩む人も多いでしょう。ここでは、カーテンレールが付いている場合で紹介します。

 

まず幅については、両端にある固定されたランナー(カーテンのフックを引っ掛ける金具)の間の長さを測ります。高さはランナーから床までです。

 

これに対するカーテンのサイズは、幅はプラス5%程度のものを選びます。高さは窓の種類により異なり、ベランダにつながる掃き出し窓の場合はマイナス1cm、部屋の壁側にある腰高窓は、プラス15〜20cmが適切です。

洗濯機置き場

 

洗濯機の設置箇所には洗濯機パンという台があるため、このサイズを測ります。1R、1K、1DK、1LDKなど一人暮らし向けの物件は洗濯機パンが小さい傾向があり、ドラム式など大型サイズの洗濯機は置けない場合もあるため注意しましょう。

冷蔵庫置き場

冷蔵庫を置くスペースは、キッチンと壁の間だったり、ほかの家具と隣接したりすることが多いもの。そのためサイズを測るときは、放電スペースを保てるか、扉を開けられるかも重要です。放電スペースは左右で最低1㎝、上面で5㎝、扉を90度開くためには壁との距離が3.5㎝程度は必要です。

ガス台

自分でガスコンロを用意する物件の場合は、ガス台のサイズも測ります。通常ガスコンロは幅約60cmの標準タイプと、幅約56cmのコンパクトタイプの2種類に分かれるため、ガス台が60cm以上なのか、以下なのかをチェックすればOKです。同時にガスソケットのサイズも確認しておきましょう。

玄関、部屋のドア、廊下

玄関、部屋のドア、廊下の幅と高さは、家具家電を搬入する際に非常に重要です。玄関や部屋のドアは開口幅を測り、さらにドアノブも踏まえて測るのがポイント。また、エレベーターや階段が狭い場合も、同様に採寸しておくとよいでしょう。

 

それでは、採寸方法をご紹介します。スタンダードな方法のほか、スマートフォンで行える採寸にも注目です。

メジャー

一番確実な方法は、メジャーでの採寸です。測ったサイズは、不動産会社から渡される間取り図に書き込んでいくと楽です。その際、幅なのか奥行きなのかがわかるようにメモしましょう。

スマホアプリ

「測るところがたくさんあってメジャーを使うのが面倒…」というときは、スマートフォンのアプリが便利。AR機能が搭載されたアプリなら、写真を撮るだけでサイズを測定&記録できます。多少の誤差はあるようなので、大まかなサイズが知りたいというときに使うとよいでしょう。写真を撮って、そこに手動でサイズを書き込む機能を備えたアプリもあるため、メモ替わりにも使えます。

 

おすすめはメジャーとアプリの併用です。きっちりと測りたい箇所はメジャーで、だいたいのサイズを知りたいときはアプリが効率的。使い分けることで時短にもつながります。

採寸のために用意しておくことをまとめました。事前に準備しておくと、よりスムーズに採寸できます。

持っている家具家電を新居で使いたい場合は、それらのサイズを事前に測っておきます。特に、蛇口と排水溝が必要になる洗濯機は場所を選べないため、洗濯パンが手持ちの洗濯機より小さい場合は、所有の洗濯機をあきらめるか、物件をあきらめるかの二択になるでしょう。

 

また、購入したい家具などがあれば、そのサイズも控えておくとよいです。内見の際に、家具を置いたイメージを湧かせることができます。

 

内見時は新しい部屋にテンションが上がり、採寸し忘れてしまう箇所があるもの。事前に採寸しておきたいところをリスト化しておくと漏れがありません。

 

持ち物

  • メジャー
  • 間取り図
  • 筆記用具
  • スマートフォン

スマートフォンはアプリやメモ機能を使うだけでなく、部屋の写真を撮って記録するだけでも効果的です。複数件を内見する場合は記憶があいまいになりがちなため、部屋の雰囲気を写真に収めておくと、後々思い出すのに役立ちます。

内見時間はどのくらいが適当なのでしょうか。採寸して細部までチェックするとなると、1件あたり30分〜1時間くらいはみておきたいところです。

 

複数件を内見する場合は、不動産会社の人と相談して1日ですべてを回れるスケジュールを立てるとよいでしょう。移動時間もありますから、1日3〜4件、多くて5〜6件程度が妥当です。

採寸するときに、同時にチェックしておきたいのが、電源の位置や形です。家具家電の配置を考えるうえで電源の位置は重要です。コンセントやテレビのアンテナ端子、LANケーブル端子の位置をチェックします。

 

部屋の天井に取り付けるシーリングライトを自分で手配する場合は、差し込み口の形も確認します。メーカーによって種類が異なるため、スマートフォンで撮影しておくと失敗がありません。

 

部屋のサイズや使い勝手は千差万別。内見は間取り図ではわからない多くの情報を得られる絶好の機会です。“実際にここに住むとしたらどんな暮らしができるか”という意識で内見に臨むと、気づくことがたくさんあるはずです。

 

時間とお金を無駄にしないためにも、内見で押さえるところはしっかり押さえ、より良い条件の部屋を選択するのが、賢い部屋選びと言えるでしょう。

  • 採寸は内見時がおすすめ
  • 最低限、窓・洗濯機置き場・冷蔵庫置き場・ガス台・玄関・部屋のドア・廊下は採寸しよう
  • 採寸はメジャーとスマホアプリの併用で効率的に
  • 内見前の事前準備もお忘れなく
  • 内見は1件あたり30分〜1時間が目安

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