同棲の部屋選びには、一人暮らしとは異なるポイントがあります。二人で快適に住むための部屋探しでは、どんな点に注目するとよいでしょうか? 始めての同棲で失敗しないために、同棲の部屋選びの注意点やコツを紹介します。
新婚・同棲にぴったりな物件
同棲経験者に聞く「同棲して大変だったことは?」

同棲の部屋選びで注意したいことは、同棲経験者の声にヒントがあります。
「現在同棲している」もしくは「ここ3年以内に同棲したことがある」という20代〜40代の男女481人に行ったアンケート調査(※1)では、以下のような回答が挙がりました。
同棲して大変だったこと
・自分の時間の確保
・就寝時間や起床時間の違い
・エアコンなどの設備や部屋の使い方が合わない
・金銭感覚の違い
・家事の分担
・食・趣味・音楽・テレビ番組などの好みの違い
このなかで「自分の時間を確保することが大変」と回答した人が最も多い結果になっています。そのほか、生活習慣や金銭感覚、趣向の違いや、日々の家事をどう分担するかで苦労したという人が多いようです。
※1 出典:同棲実態調査(LIFULL HOME’S調べ)
https://www.homes.co.jp/cont/data/data_00064/
同棲の目的をはっきりさせよう
同棲に期待を膨らませ、楽しい生活を思い描くカップルは多いでしょう。しかし、日々の生活では想像と異なることがたくさん起きるもの。同棲を始めてから不安を感じることもあるはずです。そんなとき大切になるのが、何を得たくて同棲を始めたのかという根本的な思い。同棲を始める前に、同棲の目的を共有しておくことが大事です。
まずは、落ち着いて話せる時間をもうけ、二人の気持ちや意見をすり合わせましょう。その上で、部屋探しという具体的な行動を起こすことをおすすめします。
それでは、ここからは、同棲生活を失敗させないためにどうすればいいか、部屋の選び方やコツを押さえておきましょう。
二人で快適に過ごせる部屋の選び方
部屋探しは、エリア、家賃、部屋の仕様の順に決めていくとスムーズです。また、同棲の場合は二人入居可、同棲可の物件であることが大前提となるため、入居可能人数にも注意を払いながら物件を探しましょう。
二人の通勤・通学先を考慮してエリアを決める
同棲経験者が住まいを選ぶ際に重視すべきことの1位に選んだのは、「お互いの職場/学校に通いやすいこと」でした。通勤・通学は毎日のことですから、通いやすさは非常に重要。電車の乗り換えなども加味して、どちらかに負担が偏らないようにしましょう。
家賃を決める
「家賃は年収の25%以内」というのが一般的な目安です。しかし、実際には25%を上回ったり20%を下回ったりとさまざまで、年収が高いほど家賃割合は低くなる傾向にあります。二人の年収を足し、そこから生活費や貯金する分を差し引いて無理のないラインを出しましょう。家賃を二人で負担すれば、一人暮らしよりもお得に住める点が二人暮らしのメリットのひとつ。経済的に余裕が生まれやすくなります。
間取り・広さ・駅徒歩・設備条件などを決める
続いて部屋の仕様についてです。間取り、広さ、駅徒歩、設備ごとに解説していきます。
・間取りは1LDKや2LDKが人気
二人暮らしで人気の間取りは1LDK、2LDK、2DKです。2DKは、DKと居室をつなげれば1LDKにもなります。1LDKや2LDKは、二人で一緒にくつろげるLDKのほかに居室があるため、それぞれ別の空間で過ごすことも可能です。自分の時間も確保しやすくなります。
・広さは40m2以上あるとよい
1LDKや2LDKの場合、40m2〜50m2くらいの広さがある物件が一般的です。畳に換算すると約24畳〜30畳になります。ただし、ここには水回り設備などが8畳程度含まれているため、実際の居住スペースは約16畳〜22畳です。二人でくつろぐLDKの広さを重視するか、個人空間にもなる居室の広さを重視するかは事前に話し合っておきたいところです。
・駅徒歩15分がボーダーライン?
特に電車通勤・通学をする場合は駅までの徒歩所要時間がポイントに。一般的に駅徒歩15分以上になると遠く感じやすくなるようです。また、不動産広告にある駅徒歩◯分には、信号や踏切、坂道などは考慮されていないため、実際にはそれ以上かかってしまうケースがあります。徒歩◯分の表示を鵜呑みにせず、実際に歩いて確かめることをおすすめします。その際には、食品や日用品を買えるお店の有無も確認しましょう。
・その設備は本当に必要?
設備は充実していたほうが便利ですが、その分家賃が高くなったり選べる物件数が限られたりするもの。必ずほしい設備と、あれば尚可の設備を分けて考えることが大切です。例えば、二人の帰宅時間がバラバラであれば「追い焚き機能」があると入浴には便利ですが、どちらかがシャワーで十分なのであれば必須の設備ではありません。また、「コンロ2口以上」を希望するカップルも多いですが、毎日自炊しないのであれば必ずしも必要ではないケースも。自前の卓上コンロを併用するなど工夫することで、家賃を抑えることができるでしょう。
関連記事:家賃や食費はどちらが負担?同棲生活の厳しい懐事情を公開【同棲実態調査③】
新婚・同棲にぴったりな物件同棲のための部屋選びにおけるコツ
同棲の部屋選びの流れと注目すべきポイントを紹介しました。
最後に、部屋選びにおけるコツを紹介します。二人でいること、一人でいること、この両方をバランスよく考えることが円滑な同棲を送るコツです。
■二人の生活リズムを考慮する
エリアや間取り、設備を選ぶときは、お互いの生活リズムを考慮することが大切です。例えば、どちらかの帰宅時間が極端に遅いのであれば、エリアはお互いの通勤・通学先の中間ではなく、遅いほうに合わせて選ぶ方法もあります。また、就寝時間や起床時間が異なるのであればダブルベッドではなく、シングルベッドを2つ置いたほうがよいケースもあり、その場合、寝室にはある程度の広さが必要になります。同棲の部屋選びにおける選択肢は、二人の生活リズムによってケースバイケースであることを考慮しましょう。
■一人で利用できるもお店や施設があるとよい
同棲の大変さに「自分の時間の確保」が挙げられます。それぞれが別の空間で過ごせる間取りも大切ですが、外に出て気分を変えられると尚よいです。例えば、一人で利用できるカフェや飲食店、本屋や図書館などが近くにあるとよいでしょう。二人で長くいるためには、一人でいる時間も大切にすることが、同棲を成功させるコツと言えるでしょう。
まとめ
・部屋選びの前に同棲の目的を話し合おう
・同棲して大変に思うのは、自分の時間を確保すること
・部屋選びは、エリア、家賃、部屋の仕様の順に決めるとスムーズ
・同棲では1LDKや2LDKが人気
・必ずほしい設備を見極めよう
・二人の生活リズムを十分に考慮する
・一人で過ごせる場所も確保するのがコツ
新婚・同棲にぴったりな物件更新日: / 公開日:2019.05.13
