賃貸マンションや賃貸アパートを探す際に、きっと誰もが思うことは「安くてお得な物件を見つけて家賃や初期費用をおさえたい」ということでしょう。

一人暮らしの場合、家族や同居者を気にしなくてもいいため、自分一人が納得できれば、賃貸物件を安く借りる方法はいろいろあります。

ここでは一人暮らしの方向けに、お得な賃貸物件を探すコツや初期費用を安くおさえるポイントをご紹介します。

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まずどこで家賃に差がつくのかについて考えてみましょう。家賃に大きく影響を与える要因としては、以下の点があげられます。

1:立地(交通の便、駅近立地など)
2:築年数
3:広さ、間取り
4:建物構造(鉄筋コンクリート造のマンション、木造アパート)
5:設備の充実

これらの家賃に影響を与える要因について、家賃が高くなるポイントの逆をねらえば、賃貸物件を安く借りることにつながります。

 

では次に、賃貸物件を安く借りるためのポイントを具体的にご説明します。

 

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急行電車や快速電車が停車する駅周辺の賃貸物件は通勤通学に便利で人気があり、家賃も高くなりがちです。

 

一方、急行・快速電車がとまらない駅周辺は多少利便性が落ちるため、家賃相場は一般的に低めになります。そこでねらい目なのが急行・快速停車駅の隣駅です。

 

例えば、東急東横線の祐天寺駅のケースを見てみましょう。祐天寺駅は「中目黒駅→祐天寺駅→学芸大学」と両隣を急行停車駅にはさまれた各駅停車しかとまらない駅です。

 

中目黒駅、祐天寺駅、学芸大学駅周辺の家賃相場は以下の表のようになっています。

 

【急行停車駅と各駅停車駅との家賃相場の比較(ワンルーム・1K・1DK)】

駅名停車電車家賃相場(掲載物件平均)
中目黒駅各停、急行、通勤特急、特急11.10万円
祐天寺駅各停8.84万円
学芸大学駅各停、急行9.39万円

LIFULLHOME’S掲載物件データ:東急東横線の家賃相場情報(2018年12月17日調査)

https://www.homes.co.jp/chintai/tokyo/tokyutoyoko-line/price/

 

祐天寺駅周辺と全種類の電車が停車する中目黒駅周辺との家賃相場の差は2.26万円。急行停車駅の学芸大学駅の家賃相場との差は5,500円です。

 

ちなみに、中目黒駅から祐天寺駅までの距離は約1.2km、祐天寺駅から学芸大学駅までの距離は約1.1km。

 

ともにそれほど遠くないことを考えると、この最寄り駅の違いによる家賃の差は大きいといえるでしょう。


一般に駅に近い賃貸物件は人気があり、「駅から徒歩10分以内」というのが賃貸物件探しの目安にされることが多くなっています。

 

それでは、駅から徒歩での所要時間がどれだけ家賃の違いになってくるのでしょうか。

 

駅から徒歩10分以内、10分以上で家賃相場にどのくらい差が出るのか、東京23区で1番人口が多い世田谷区の一人暮らし向け物件(ワンルーム・1K・1DK)を調べてみました。

 

【駅から徒歩10分以内、10分以上の家賃相場の比較(東京都世田谷区の例)】

部屋のタイプ徒歩10分以内徒歩10分以上差額
ワンルーム7.62万円7.15万円4,700円
1K7.99万円7.30万円6,900円
1DK9.71万円9.48万円2,300円

LIFULLHOME’S掲載物件データ:東京都世田谷区の家賃相場(2018年12月17日調査)
https://toushi.homes.co.jp/owner/tokyo/city130112/

 

駅からの所要時間が徒歩10分以上の家賃相場は、徒歩10分以内の家賃相場に比べると、確実に安くなることがわかります。

 

徒歩10~20分程度であればちょうどいい運動と割り切って、徒歩10分以上の物件をねらうのも賃貸物件を安く借りるコツの1つです。

 

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新築物件や築年数が浅い物件が好まれることから、新築~築5年以内の家賃相場は高めになっています。

 

しかし、築5~10年あたりから“新築・築浅プレミアム”がなくなり、築10年を超えると年数が増えるごとに家賃は下がっていき、築20年あたりでまた1段階下がるのが特徴です。

 

とはいえ、築10~20年レベルでも、鉄筋コンクリート造の建物ならあまり劣化せず、きれいで状態のいい賃貸物件は数多くあります。

 

状態を確認せずに「築年数が古いから」という理由だけで候補からはずしてしまうのはもったいないことです。

 

【築年数と家賃相場(東京都世田谷区の例)】

築年数ワンルーム1K1DK
新築8.22万円8.61万円10.42万円
1~5年8.11万円8.50万円10.29万円
5~10年7.77万円8.15万円9.90万円
10~15年7.45万円7.81万円9.52万円
15~20年7.14万円7.49万円9.16万円
20~30年6.69万円7.03万円8.64万円

LIFULLHOME’S掲載物件データ:世田谷区の家賃相場情報(2018年12月17日調査)
https://www.homes.co.jp/chintai/tokyo/setagaya-city/price/


地価が高い日本では、専有面積の広さは、借り手が考える以上に家賃に影響します。下の表の世田谷区の例を見てみましょう。

 

【専有面積と家賃相場(東京都世田谷区の例)】

専有面積ワンルーム1K1DK
10~15m24.73万円4.88万円5.52万円
15~20m26.06万円6.21万円6.85万円
20~25m27.27万円7.41万円8.06万円
25~30m28.38万円8.53万円9.18万円
30~35m29.44万円9.58万円10.23万円

LIFULLHOME’S掲載物件データ:世田谷区の家賃相場情報(2018年12月17日調査)
https://www.homes.co.jp/chintai/tokyo/setagaya-city/price/

 

物件の専有面積が5m2増えるごとに1万円以上家賃が上がっていくのがわかります。広い部屋に住むとその分家賃が高くなるため、必要以上に広い物件を選ぶのはやめましょう。

 

また、バス・トイレ別の物件は、別々にするための広い面積が必要となるため、家賃は高くなります。安く借りるならバス・トイレが一緒の3点ユニットバスの物件を選びましょう。

 

なお、上の表では専有面積10~15m2クラスの物件が割安に見えますが、この広さだとバスなし物件ということも多いので注意してください。

 

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一般的に、マンションは鉄骨造・鉄筋コンクリート造の建物、アパートは木造の建物がほとんどです。

 

木造のアパートは耐火性・断熱性・遮音性に劣りますが、鉄骨造・鉄筋コンクリート造のマンションに比べると建築コストが安く、家賃も安くなります。

 

実際に、マンションとアパートの家賃相場を比べると、以下のように圧倒的にアパートの家賃の方が安いです。近所の生活音が気にならない人は、アパートを選ぶと家賃を安くおさえられます。

 

【マンションとアパートの家賃相場の比較(東京都世田谷区の例)】

部屋のタイプマンションアパート差額
ワンルーム8.23万円6.79万円1.44万円
1K8.43万円7.21万円1.22万円
1DK9.93万円9.05万円0.88万円

LIFULLHOME’S掲載物件データ:世田谷区の家賃相場情報(2018年12月17日調査)
https://www.homes.co.jp/chintai/tokyo/setagaya-city/price/

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家賃のほかにも、住み替えには初期費用がかかります。ここでは、住み替えに関連してかかる初期費用をおさえるポイントについてご説明します。

 

まず、賃貸物件を借りるときには以下のような初期費用がかかることが一般的です。5、6はケースや物件によって払わずにすむ可能性がありますが、1~4はほぼ必須です。

 

したがって、1~4の契約に関する初期費用だけで、家賃の4~6ヶ月分の費用がかかってしまいます。

内訳目安備考
1. 敷金家賃の1~2ヶ月分家主や不動産管理会社に預ける「お金」。退去後に清掃費などの諸費用が引かれて返金されるのが一般的。
2. 礼金家賃の1~2ヶ月分家主に払うお礼。返金されることはない。
3. 仲介手数料家賃の1ヶ月分+消費税物件を仲介する不動産会社に払う手数料。
4. 家賃・管理費家賃1ケ月分。月途中の入居の場合は日割り計算初月分と翌月分を契約時に払うケースもある。
5. 保証料家賃保証会社を使う場合物件や家賃保証会社により、保証料は異なる。(高くても家賃の1ヶ月程度)
6. その他費用物件による火災保険料、鍵の交換費用など。

しかし、最近は「敷金礼金ゼロ」「仲介手数料無料」「フリーレント(家賃無料期間あり)」という物件が増えてきました。こういった物件を選ぶと初期費用が安くすみます。

 

ただし、「敷金礼金ゼロ」「仲介手数料無料」物件のなかには家賃が高めのものもあります。

 

また、「フリーレント」の場合、一定期間未満の契約解除に違約金を請求するという特約がついていることが一般的です。

 

初期費用が安くあがるのは助かりますが、のちのち借り主の負担が増えることになりかねません。契約時には特約事項の1つ1つを確認してから署名・捺印をするようにしましょう。

 

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納得がいく物件が見つかり契約までこぎつけたら、あとは引越し準備です。最後に、引越し費用を安くおさえるポイントについてご紹介します。

 

1:ピークシーズンは避ける

 

春の新生活シーズン、秋の異動シーズン、年末年始、さらに月末月初や土・日・祝日をはずせば、引越し会社が引越し料金の値引き交渉に応じてくれる可能性が高くなります。

 

2:複数の会社から見積もりを取り寄せて比較する

 

インターネットの価格比較サイトを利用すれば複数の引越し会社から見積もりを取ることができます。安くて対応がいい会社を探しましょう。

 

3:引越し会社や宅配会社の単身パックを利用する

 

一般的な単身パックでは、縦・横・高さが決まったコンテナに荷物を積めるだけ積んで定額料金で運んでくれます。大型家具がない人・荷物が少ない人向けです。

 

引越し料金の見積もりをする
  1. 急行や快速の停車駅の隣駅をねらう
  2. 駅から徒歩10分以上の物件をねらう
  3. 新築・築浅物件は避ける
  4. 必要以上に広い物件は避ける
  5. マンションよりもアパートを選ぶ
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更新日: / 公開日:2019.01.11