賃貸物件の契約に必要な初期費用

賃貸物件で暮らすには毎月家賃を支払っていきますが、まず契約を結ぶ際にまとまったお金が必要です。これを初期費用と言います。
初期費用のおもな内訳・前家賃:入居する月の家賃を前払いする
・仲介手数料:不動産会社に支払う手数料(上限は家賃の1ヶ月分)
・火災保険料:1〜2万円ほど(契約の際に保険に加入する)
このほかに必要となるのが、敷金・礼金です。

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敷金は大家さんへの預け金

敷金とは、入居時に貸主(大家さん)に預けるお金です。
一般的に、借主(入居者)の退去時に室内の修繕費用やハウスクリーニング費用に充てられます。

賃貸物件の退去時は、借りた当初と同じ状態に戻す「原状回復」が条件です。
預けた敷金と原状回復にかかった金額の差額を計算して、のちほど借主(入居者)に返却されます。
なお、首都圏における敷金は家賃の1~2ヶ月分が目安です。

原状回復の範囲とは?
賃貸住宅は原状回復が原則といっても、借りたときと完全に同じ状態に戻すことは不可能です。
国土交通省による「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン()」では、通常の使用方法で生じる傷みについては、借主が修繕費用を負担する必要はないとしています。
具体例としては、壁に画びょうを刺した穴や、冷蔵庫やTVの裏に生じる壁の黒ずみ、壁紙やフローリングの紫外線による色あせ等が該当します。

一方、借主の故意や過失による損害は原状回復の対象です。
具体的には、日頃の掃除を怠ったことで生じたカビや汚れ、ビスや釘を打ち込んだ穴、引越し作業で生じた大きな傷などが相当します。
※出典元:国土交通省「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」(2011年8月)

礼金は大家さんへの謝礼金

礼金とはその名の通り、大家さんに支払う謝礼金です。
かつて、戦争の空襲によって街が焼けたため、戦後は住まいの供給が不足しました。そこで「家を貸してくれてありがとう」という意味合いで支払っていた謝礼金が、商習慣として残ったとされています。そのため、礼金は退去時に返却されません。
なお、首都圏における礼金は家賃の1ヶ月分が目安です。

地域によっては「保証金・敷引き」と呼ばれることも
大阪府をはじめとした関西地方では、敷金・礼金がない代わりに「保証金」を支払うケースが多いです。

保証金は、敷金と同様に貸主に預けるお金ですが、同時に「敷引き」が設定されていることが多いようです。敷引きとは原状回復に充てられるお金で、退去時に保証金から差し引かれます。

例えば「保証金3ヶ月・敷引き2ヶ月」と記載されているケースでは、入居時には家賃の3ヶ月分を支払い、退去時には敷引き2ヶ月分を差し引いた1ヶ月分が返却されるということになります。

敷金・礼金なしの“ゼロゼロ物件”とは?

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地域によっては敷金・礼金の慣習がない場合もあります。しかし、関東地方のように敷金・礼金を徴収するのが一般的なエリアでも、敷金・礼金なしの“00(ゼロゼロ)物件”と呼ばれる物件が存在します。

大家さんや管理会社としては、できる限り物件に空きの期間を作りたくありません。そこで早期に入居してもらうための工夫として、敷金・礼金をなくすという方法をとることがあります。

新生活を始める際は、引越し費用や新しい家具・家電の購入費用など、何かと支出がかさむもの。ゼロゼロ物件を選ぶことで、賃貸物件の契約にともなう初期費用を抑えることができます。

ゼロゼロ物件を契約する際の注意点

新生活の初期費用を抑えたい人にはうれしいゼロゼロ物件ですが、注意しておきたいポイントもあります。

家賃が割高に設定されているケース
敷金・礼金を請求しないぶん、通常よりも家賃が割高に設定されているケースがあるので注意が必要です。この場合、長く住むほど支出は割高になっていきます。物件探しの際には、周辺の家賃相場と比較しましょう。

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退去時にクリーニング費用を別途請求される
敷金が不要の代わりに、退去時に「クリーニング費用」などが請求されることが一般的です。原状回復費用を住む前に支払うか、住んでから支払うかの違いとなり、納得して契約するのであれば問題ありません。あとで「知らなかった」と戸惑うことのないよう、契約書の内容をしっかりと確認しておきましょう。

契約内容をよく確認してから署名・捺印しよう

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賃貸借契約を結ぶ際に支払う敷金・礼金は、首都圏では一般的な慣習です。
ただし、地域によってはこのような慣習がなかったり、呼び名や内容が異なっていたりすることがあります。
契約内容に少しでも不明な点があれば、しっかりと不動産会社に質問することが大切です。
どのような性質のお金なのか、退去時に返却されるのか、退去時に別途費用が生じるのかを確認し、納得してから契約書に署名・捺印するようにしましょう。

まとめ
・敷金は大家さんへの預け金で、原状回復費用との差額が返却される
・礼金は謝礼金の意味を持ち、退去時に返却されない
・関西地方では敷金・礼金の代わりに「保証金・敷引き」を支払う慣習もある
・敷金・礼金なしの物件は“ゼロゼロ物件”と呼ばれる
・ゼロゼロ物件は家賃設定が割高な場合や、退去時にクリーニング費用が請求される場合がある
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