年が明けたらすぐ、引越しシーズンに突入です。実は住み替えにも地域性や文化があるもの。たとえば都市部と地方、関東と関西などでも微妙にしきたりが異なっていたりします。そこで今回、名古屋の賃貸事情を調べるべく、名古屋市内で複2数の店舗を構える「スタイルエステート」の加藤千貴さんに、いろいろお話を伺ってきました。
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ズバリ、名古屋の人気エリアはここ!
―名古屋市内では、主な移動手段は電車と聞きました。特徴のある路線などはありますか?
名古屋では、電車といっても地下鉄文化なんです。JRよりも地下鉄の方が市民には浸透していますね。メインになるのは中央を横断する地下鉄東山線。関東から引越してこられる方たちは、まずこの東側のエリアを希望される方が多いです。
―そうなんですね!東山線の東側はどんなエリアなんですか?星ヶ丘などは、関東から来た私もなんとなく名前を知っています。
いわゆる閑静な住宅街というイメージで、ちょっとお高めで高級なエリアなんです。治安が良く、公立も含めて学力が高い学校が多いと言われているので、お子さんの学力などへの意識が高い方が集まり、さらにその雰囲気が高まっていくという感じです。
―では、逆に東山線の西側はどんな街ですか?名古屋駅も西側にありますよね。
名古屋駅まで車でも10分程度で行けるほど、とても便利です。でも、東側に比べると下町感があって家賃は安いです。だいたいですが、西側より東側の方が1.7倍ぐらい高いかもしれません。とてもコストパフォーマンスが良いですよね。私の個人的な“推し”も、この西側のエリアです。
ポイント
関東では地下鉄や私鉄よりもJR沿線に住みたいという方も多い印象ですが、名古屋は「地下鉄文化」だそう。知名度の高い高級住宅地も良いですが、中心地に近く安い地域は、いわゆる「穴場」で狙い目かもしれないですね。

名古屋の地下鉄路線図。中央の黄色い路線が東山線(出典:名古屋市交通局)
意外に少ない!?みんなの内見物件数
―物件を探して来店されるお客様は、どのように情報収集されているのですか?
自社のホームページや不動産情報サイトなど、webで情報収集される方が圧倒的に多いですね。皆さん何かしらwebを見ているので、その中で興味をもっていただけるように、不動産会社各社、情報の充実や見せ方にはすごく気を遣っています。
―実際の賃貸物件見学は、みなさん何件ぐらいされるのですか?
多くて3~4件ぐらいですね。
―思ったよりも少ないんですね!もっとたくさん見学した中から決めるのかと思っていました。
最近は皆さんかなりwebの情報で吟味をされているので、実際に現場を見る件数は少なくなる傾向にあります。ただ、検索項目の設定で条件を絞りすぎてしまうのは、実はあまりおすすめしません。
―なるほど、自分にぴったりなものを早く探そうと細かく設定してしまいますが、それだとダメなんですか?
例えば家賃であれば、希望の額よりも5,000円上限を上げて検索してみると、もっと条件の良い物件が出てきますよね。そこから時期や状況によって、もしかしたら大家さんが家賃交渉に応じてくれる可能性もありますし、まずは選択肢を広くもってみることをおすすめしています。
あとは、来店された際に譲れない条件などを私たち担当者に相談していただければ、その地域や物件の情報を知り尽くしているプロとして提案させていただきます。

スタイルエステート 統括マネージャーの加藤千貴さんにお話を伺いました。エリアについて、図を描きながら丁寧に説明してくださる加藤さん
賃貸物件を探す 引越し料金の見積もりをする 家賃相場を調べる関東では当たり前な“アレ”が名古屋には無い!?
―賃貸物件について、名古屋市や愛知県の特徴的な文化って何かありますか?
賃貸契約の更新料が無いというのは、他の地域の方にはよく驚かれますね。
―えっ!そうなんですか!?更新料って全国的に当たり前なんだと思っていました…!どうして名古屋には無いんですか?
全く無いというわけではないですよ。中には更新料が発生する物件もあります。ただ、基本的にはそういう風習がもともと無いんだと思います。中には、更新料をもらおうかという相談が大家さんからたまにありますが、そうするとお客様に選ばれないですし、大家さんにとって結果的にデメリットになることもあるので、あまりお勧めはしていません。
ポイント
賃貸物件は通常2年契約の場合が多いですが、契約更新時に家賃の1ヶ月分程度の更新料を大家さんに支払うことが関東や関西では一般的です。1ヶ月分の家賃というと結構大きいですし、これを払わなくていいというのは、消費者にとってはかなり魅力的です。
ちなみに、賃貸契約の更新料が発生しない物件でも、保証会社を利用している場合には契約更新時に保証会社の更新料は必要なようです。

更新料、できれば払いたくないものです…
名古屋のトレンド物件は?
―名古屋といえば、結婚式が豪華だったり「名古屋嬢」という言葉があるように、何かと豪華絢爛なイメージがあるのですが、何か“名古屋らしい”みたいな物件はあるのですか?
いえいえ、意外かもしれないですが名古屋のお客様たちは堅実な方が多いんです(笑)
「名古屋らしい」とは少しちがうかもしれないですが、最近の動きでいうとロフトを活用した物件が増えてきています。20m2台前半のワンルームのお部屋で、ロフトをつくることで天井を高く空間を広くとっている例があります。


―すごい、とてもおしゃれですね!ロフトというよりメゾネットのイメージ!
そうですね、一般的なハシゴで登るロフトとは少しちがう感じです。でも、ロフトの高さの制限である140cmは守っていますよ。
賃貸物件というと、仕様はあまり高くないイメージがあるかもしれませんが、最近は追い焚きやTV付のお風呂、インターネット無料とか、そうした付加価値をつけた物件が増えてきています。こういう特徴のある物件が、マンションではなくて木造のアパートで登場しているのがポイントですね。
物件や大家さん同士の、いい意味での競争になっているかもしれないですね。物件が良くなることは、住まい探しをされるお客様にとっては良いことですよね。
―名古屋の賃貸事情についていろいろお話いただき、ありがとうございました!最後に、お客様に向けて一言お願いします!
地域に詳しいスタッフだからこそできる、お客様にとって最適な物件の提案をさせていただきます!自社のみで取り扱う新規物件も1月以降、予定していますので、ぜひお気軽にお店に遊びに来てくださいね!
沿線の特徴や穴場エリア、物件のトレンドなど、地域によって特徴はいろいろあるもの。地元の情報に長けている不動産会社にいろいろ相談してみるのは、自分のライフスタイルや希望にぴったりな住まいを賢く見つけるための近道かもしれないですね。

笑顔が素敵な加藤さん。地元に詳しく、お客様や大家さん思いな姿勢がとても印象的でした!
■取材協力
スタイルエステート
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更新日: / 公開日:2016.12.22









