中古マンションをリフォームする場合、気になるのはその費用です。リフォームする場所や内容によって大きく金額は異なりますが、目安としてどのくらいかかるのでしょうか。
今回は、中古マンションのリフォーム費用の相場と、リフォームの際に利用できる補助金(2024年9月時点)について解説します。
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中古マンションのリフォーム費用の相場は?

中古マンションを購入してフルリフォームする費用は、物件の広さや施工内容によって異なりますが、大体800万〜1,000万円程度が相場でしょう。
しかし、フルリフォームではなく、必要な場所だけをリフォームすることも、もちろん可能です。リフォーム場所ごとの費用相場は下記のようになります。
場所 | 費用相場(全体的にリフォームした場合) |
|---|---|
キッチン | 150万~300万円 |
リビング | 150万〜450万円 |
洗面所 | 20万~50万円 |
浴室 | 50万~150万円 |
トイレ | 20万~50万円 |
ここからは、さらに場所別のリフォーム費用について詳しく見ていきましょう。
キッチン
システムキッチンへの変更は、ものによっては55万円程度から可能です。また、コンロなどの一部機能だけの変更であれば、そこまで費用はかかりません。
しかし、「壁付けからアイランド型にする」「リビングとあわせてLDKにする」といった形そのものを変える場合は相応の工事費がかかります。
キッチンの形状による相場の違いについては、下記を参考にしてください。
種類 | 費用相場 | ||
|---|---|---|---|
シンプル | スタンダード | ハイグレード | |
I型 | 55万〜70万円 | 70万〜95万円 | 85万〜145万円 |
L型 | 70万〜80万円 | 80万〜100万円 | 100万〜200万円 |
アイランド | 65万〜80万円 | 70万〜85万円 | 100万〜200万円 |
ペニンシュラ | 70万〜85万円 | 85万〜105万円 | 120万〜220万円 |


リビング
家のなかでも長い時間を過ごすリビングは、多くの人がこだわる場所です。そのため、リフォームする箇所が多岐にわたります。
壁紙程度であれば、そこまで費用はかかりませんが、「和室から洋室にする」「防音素材を追加する」などの大幅な変更を加える場合には高額になるでしょう。
リフォームする箇所ごとの具体的な費用相場は下記を参考にしてください。壁紙クロスやカーペット、防音材などは、採用する素材によって金額が変わってきます。リフォームを依頼する際によく確認しましょう。
リフォームする箇所 | 費用相場 |
|---|---|
壁紙クロスの交換(1平米当たり) | 800〜1,500円 |
カーペット交換(1部屋:6〜8畳) | 5万〜12万円 |
フローリング交換(1部屋:6~8畳) | 6万〜18万円 |
間仕切りの追加(1ヶ所) | 5万〜25万円 |
内窓の設置(1ヶ所) | 8万〜30万円 |
壁つけクローゼットの追加(1ヶ所) | 10万〜48万円 |
防音材の追加(1部屋:6畳) | 18万〜25万円 |
和室を洋室に変更(1部屋:6~8畳 ※全体的な変更の場合) | 50万〜80万円 |
洗面所
洗面所のリフォームは、洗面台の交換が主流で10万〜50万円程度でリフォーム可能です。
ユニット型の洗面台を使えば、20万円台で収められるケースもあります。また、床や壁を水に強い素材に変えることも多いです。
リフォームする箇所 | 費用相場 |
|---|---|
内装(壁紙や床材) | 4万〜8万円 |
洗面台の交換 | 10万〜50万円 |
洗面台の新設や移動 | 50万円〜 |
浴室
浴室のリフォームの場合、バスタブの交換だけであれば、20万〜100万円程度で行うことができます。しかし、浴室のリフォームで一番多いのは、システムバス(ユニットバス)への変更です。
築年数が経過した古いマンションでは、壁などをモルタルとタイルで仕上げた「在来工法」のケースがあり、ここからリフォームするには、浴室の解体が必要になるため、費用が200万円程度になることもあります。
リフォームする箇所 | 費用相場 |
|---|---|
壁の変更 | 10万〜30万円 |
バスタブ交換 | 20万〜100万円 |
在来工法からシステムバスへ変更 | 80万〜200万円 |
トイレ
トイレのリフォームは、便座の交換や壁紙・床の交換がメインになります。和式から変更する場合は15万〜60万円程度となり、解体工事が必要になります。
リフォームする箇所 | 費用相場 |
|---|---|
壁紙と床の変更 | 2万〜10万円 |
手すりの追加 | 3万〜10万円 |
和式から洋式に変更 | 15万〜60万円 |
中古マンションをリフォームする際に利用できる補助金

2024年9月時点、中古マンションをリフォームする際に利用できる補助金について、代表的なものを紹介します。
子育てエコホーム支援事業
高性能の省エネ新築住宅(ZEHなど)の取得や、住宅の省エネ改修などを行う子育て世帯や若者夫婦世帯に対する支援事業です。期間は予算上限に達するまでですが、遅くても2024年12月31日までの申請が対象となっています。
補助額
補助額は、対象工事ごとの補助額の合計です。原則として一戸につき、上限は20万円。加えて、子育て世帯や若者夫婦世帯が自らの住居をリフォームするケースや、既存住宅を購入してリフォームを行う場合、または長期優良住宅の認定(増築・改築)を受ける場合、上限を引き上げることも可能です。
最新の情報は子育てエコホーム支援事業のホームページをご確認ください。
先進的窓リノベ2024事業
窓の断熱改修(リフォーム)に対して、工事発注者に支援を行うものとなります。期間は、予算上限に達した場合に締め切りとなり、遅くても2024年12月31日までの申請が対象です。
補助額
窓のサイズや性能など、実施する対象工事の内容に応じて補助額は異なりますが、一戸当たり5万〜200万円(最大)まで補助されます。
最新の情報は先進的窓リノベ2024事業のホームページをご確認ください。

中古マンションをリフォームする際のポイント

最後に、中古マンションをリフォームする際の注意点を見ていきましょう。
優先順位を決める
中古マンションをリフォームする際、優先順位を決めておくことが大切です。
特に水回りといった配管なども調整しなければならない場所は優先し、壁紙の貼り替えなどはDIYなども検討してもいいかもしれません。
また、マンションの仕様や構造によって、できる工事とできない工事があります。場合によっては、管理規約にリフォーム内容が制限されていたり、条件が設けられていたりすることもあります。
購入したいマンションで自分の希望するリフォーム工事ができるか、購入前に管理規約や使用細則を確認しておきましょう。
予算はあらかじめ決めておく
新築と比べてリーズナブルな中古マンションですが、購入に加えてリフォームを行う場合は、その費用も含めて予算を決めておきましょう。
また、担当者にあらかじめ予算を伝えておくことで、どこにどのようなリフォームが可能なのか提案されやすくなり、高額なリフォームの提案などを避けることができます。
リフォーム相談のできる仲介会社に物件探しを依頼する
最近では、物件購入とリフォームの両方をサポートする仲介会社も増えてきています。
中古マンションを購入し、同時にリフォームもしたい場合は、このような仲介会社に物件探しをお願いするのがおすすめです。
リフォーム費用も含めた資金計画を相談できるので、予算オーバーになりにくいというメリットもあります。
記事のおさらい
中古マンションのリフォーム費用はいくらかかる?
中古マンションを購入してフルリフォームする費用は、物件の広さや施工内容によって異なりますが、大体800万〜1,000万円程度が相場です。詳しくは「中古マンションのリフォーム費用の相場は?」をご覧ください。
中古マンションのリフォームで利用できる補助金の種類は?
2024年9月時点、設けられている補助金制度には「子育てエコホーム支援事業」や「先進的窓リノベ2024事業」などがあります。詳しくは「中古マンションをリフォームする際に利用できる補助金」をご覧ください。
中古マンションをリフォームする際には何に気をつける?
優先順位と予算を決める、リフォーム相談のできる仲介会社に物件探しを依頼するといった点に注目しましょう。詳しくは「中古マンションをリフォームする際のポイント」をご覧ください。
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更新日: / 公開日:2023.06.16










