今後の住宅市場はどうなのか?

住宅金融支援機構が2015年3月31日に今後の住宅市場のデータ「平成27年度における住宅市場動向」を公表した。住宅事業者、一般消費者、ファイナンシャルプランナーの三者に対してアンケートを実施。平成27年4月から平成28年3月の受注・販売などの見込みについて聞いたものだ。

4月以降の住宅市場はどうなるのだろうか?消費税増税前の駆け込みの影響が長引いた住宅市場。10%の増税は先延ばしされたとはいえ、なかなか市場全体は元気とはいえない状態だ。住宅事業者、一般消費者、ファイナンシャルプランナーはどういう予見をしているのか、具体的に見ていこう。

住宅事業者とファイナンシャルプランナーは?

まず住宅事業者とファイナンシャルプランナーの予見について見てみよう。

住宅事業者の平成27年度の受注・販売等の見込みについての予見は、「平成26年度と比べて増加」38.1%、「平成26年度と同程度」47.4%、「平成26年度と比べて減少」14.5%という結果だった。

「増加」と答えた人の要因を調べてみると、「住宅ローン金利の低水準」68.4%、「省エネ住宅ポイントなどの経済対策(フラット35Sを除く)の効果」47.0%、「経済対策によるフラット35Sの金利引き下げの効果」44.1%の順。アベノミクスにより景気ではなく、住宅ローンの金利や経済対策が増加要因になると考えている人が多い結果になった。
一方、「減少」と答えた人は増加に比べて少ないが、答えた要因について見てみると「消費税率引上げ先送りによるエンドユーザーの様子見傾向」50.0%、「景気先行き不透明感」43.3%、「建築資材価値の上昇等の影響」38.9%という順になった。市場に関して冷静に見ている様子がうかがえる。

では、ファイナンシャルプランナーの予見はどうだろうか?
「平成27年度の住宅取得環境は?」という質問で聞いている。「買い時」36.5%、「どちらかといえば買い時」44.2%、「どちらともいえない」17.3%、「どちらかと言えば買い時ではない」1.9%、「買い時ではない」0%という結果になった。
「買い時」+「どちらかといえば買い時」のポジティブな答えが8割。要因を見ると、「住宅ローン金利の低水準」90.2%、「経済対策によるフラット35Sの金利引き下げの効果」85.4%、「省エネ住宅ポイントなどの経済対策(フラット35Sを除く)の効果」29.3%。現在の住宅ローン金利は、ファイナンシャルプランナーにとって買い時という判断が多いようだ。

左:住宅事業者「平成27年度の受注・販売等の見込みについての予見」
<br>右:ファイナンシャルプランナー「平成27年度の住宅取得環境は?」
<br>住宅金融支援機構「平成27年度における住宅市場動向について」のデータを参照に作成左:住宅事業者「平成27年度の受注・販売等の見込みについての予見」
右:ファイナンシャルプランナー「平成27年度の住宅取得環境は?」
住宅金融支援機構「平成27年度における住宅市場動向について」のデータを参照に作成

一般消費者はどう思う?

一般消費者「「これから1年以内(平成27年4月~平成28年3月)は、住宅の買い時だと思いますか?」
<br>住宅金融支援機構「平成27年度における住宅市場動向について」のデータを参照に作成一般消費者「「これから1年以内(平成27年4月~平成28年3月)は、住宅の買い時だと思いますか?」
住宅金融支援機構「平成27年度における住宅市場動向について」のデータを参照に作成

それでは、一般消費者はどう感じているのだろうか?

「これから1年以内(平成27年4月~平成28年3月)は、住宅の買い時だと思いますか?」という質問で、「買い時」22.3%、「どちらかと言えば買い時」30.7%、「どちらとも言えない」42.6%、「どちらかと言えば買い時ではない」2.3%、「買い時ではない」2.0%。「買い時」+「どちらかと言えば買い時」の人が約50%いる結果になった。答えた要因としては、「住宅ローン金利が低いから」77.0%、「今後住宅ローン金利が上がると思うから」25.7%、「省エネ住宅ポイントなどの経済対策(フラット35Sを除く)があるから」21.9%。住宅ローン金利の低さに反応していることがわかる。

買い時と思う人が半数いる反面、「どちらとも言えない」様子見をしている人が42.6%いる。買い時ではないと考える人は少ないようだ。

住宅金融支援機構の見解をお聞きする

本調査結果について担当の住宅金融支援機構の業務推進部 峰村氏にお聞きしてみた。

「足もとの住宅市場は、住宅ローン金利が依然として低水準にある中、経済対策の追い風を得て、息を吹き返しつつあるようです。これからも、平成29 (2017) 年4月の消費税再増税を見据えた動きが徐々に顕在化し、さらに持ち直していくことが期待されます。ただし、建築資材価格や景気の先行きについては、今後とも注意が必要でしょう。」

世の中の動きに注意を払いたいところだ。

詳しい分析内容は…

平成27年度の住宅市場はどうなるのか?東京五輪開催まで後5年。再開発なども各地で盛んにおこなわれる中、住まいの動きについて今後も目が離せない。

今回の住宅金融支援機構の詳しい調査や調査概要は下記をご参考ください。

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2015年 04月11日 11時05分