リノベしている人の住宅感を紐解く

戸建てリノベ派とマンションリノベ派は、住宅観が違う?/イラスト:よしもとなな戸建てリノベ派とマンションリノベ派は、住宅観が違う?/イラスト:よしもとなな

HOME’S総研レポート1st「STOCK&RENOVATION 2014(ストックアンドリノベーション2014)」の調査データを読み解く第2回目。リノベーション市場とリノベーションしている人の2014年のトレンドを探る。調査概要は下記あるいはデータ元のHOME’S総研参照。

今回はリノベーションを行った人が、どういった住宅感だったかを調査から探ってみる。
「家とは、あなたにとってどのようなものですか?以下の考えがどの程度あなたにあてはまるかお答えください。」という質問に対して、ライフスタイルに沿った15項目を用意(複数選択式※)。詳しい選択肢については元データを参照にしてほしい。

その中で、「戸建てリノベ」と「マンションリノベ」の人たちの間に、顕著な住宅感の違いがうかがえた。また、そのこだわり具合もリノベの費用のかけ方の違いで異なった。

※選択肢:「家は仕事の疲れをいやす休息場所である」「家は便利で快適な生活を助ける道具である」「家は家族の思い出を刻むものである」「家は老後の安心のためのものである」「家は自分の個性やライフスタイルを表すものである」「家は夫婦・家族の絆の象徴である」「家は仕事や遊びのための活動拠点である」「家は災害や犯罪から身を守る避難場所である」「家は自分のセンスや趣味の良さを表現するものである」「家は収入や社会的信用を表すものである」「家は地域の風景やイメージを作る街並みの一部である」「家は子や孫に残すべき財産である」「家は友達や仲間を招いて甲虫する場である」「家は世間並みの甲斐性として持つべきものである」の15選択肢。複数回答式。

戸建てリノベの人の住宅観は?

「戸建てリノベ」を過去5年以内に行った539人の「家」に対する住宅観をみると、他の住宅取得者より強いこだわり傾向が見えた。リノベーションにかける費用によってもその傾向は異なるので、深くみてみる。戸建てでもリノベーション費用が500万円以上と500万円未満で大きく「家」に対する住宅感が異なる結果になった。

□戸建てリノベ
500万円未満…他の住宅所得者よりも際立った項目はない
500万円以上…「家は便利で快適な生活を助ける道具である」
       「家は地域の風景やイメージを創る街並みの一部である」
       「家は友達や仲間を招いて交流する場である」

戸建てリノベに関して500万円未満の人は際立った特徴はなかった。その一方、500万円以上の人は「家」に対するこだわりが強く、選択肢の傾向が地域や人などの“コミュニケーション”に重きを置いた傾向にあることが分かった。

マンションリノベの人の住宅観は?

「マンションリノベ」を過去5年以内に行った580人の「家」に対する住宅観をみると、戸建てリノベした人も他の住宅取得者よりも特徴が見えたが、それよりもさらに多くのこだわりがある事が分かった。こちらもかかったリノベーション費用が300万円以上と300万円未満とで大きな差が出たので見ていきたい。

□マンションリノベ
300万円未満…「家は仕事の疲れをいやす休息場所である」
       「家は便利で快適な生活を助ける道具である」
300万円以上…「家は便利で快適な生活を助ける道具である」
       「家は自分の個性やライフスタイルを表すものである」
       「家は仕事や遊びのための活動拠点である」
       「家は自分のセンスや趣味の良さを表現するものである」

300万未満の人は、癒しの場所という住宅観がある。その一方で、300万円以上の人は、ライフスタイルや遊び、個性の拠点として住まいに対してアクティブな思いがあると言える。言い換えれば、どちらかといえば“リア充”の人が多い結果になった。

戸建てリノベとマンションリノベ。同じリノベでも随分、住宅観が違うようだ。さらにリノベーション費用の違いをみると、さらに違いが顕著になった。

データでは戸建てリノベ、マンションリノベの他に新築マンションや建売住宅など、その他の住宅取得者のデータが記載している。あなたの住宅観に当てはまるものは?住まい選びの際に参考にしたい。

データ概要

インターネットによるアンケート調査
 ・47都道府県の県庁所在都市(東京の場合は23区)+政令指定都市に居住する20歳以上の男女
 ・5年以内住宅取得者
 ・2014年3月19日(水)~3月28日(金)
 ・スクリーニング調査:スクリーニング調査・全体:n=122,769(うち5年以内住宅取得者:n=13,673)
  本調査:住宅取得者・計:n=1,900/取得意向者:n=600

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