「豊田市低炭素社会システム実証プロジェクト」の取り組みをPRする
【とよたエコフルタウン】で体験できる、トヨタホームのスマートハウス
前回、「環境モデル都市」の愛知県豊田市に2012年5月に登場した、低炭素社会モデル地区【とよたエコフルタウン】をご紹介した。
ここは、次世代の環境技術などを集約し、低炭素社会に向けた取り組みを“見える化”した地区で、市の取り組みを分かりやすく伝える情報発信拠点として、低炭素なまち・暮らしや、最新の環境技術が体験できる設備が整えられている。
★詳しくは、前回の記事を
⇒ 【とよたエコフルタウン①】低炭素な暮らしを見える化~豊田市に生まれたモデル地区
【とよたエコフルタウン】では、エネルギーをかしこく効率的に使うスマートハウスも体験できる。スマートハウスへのリフォームも増えている昨今。今回は、トヨタホームのスマートハウスモデル棟を例に、今やエコな住まいの代名詞となりつつあるスマートハウスに注目してみたい。
スマートハウスの中心的な役割を担うのが『HEMS』
家庭内のエネルギー利用を最適化する、その仕組みを知る
【とよたエコフルタウン】のパビリオン内にある「スマートライフギャラリー」では、スマートハウスの核となるHEMSについてを説明。「ある家庭の24時間」を例にして、朝に多く電力が使われる様子や、日中に太陽光で発電・蓄電される様子や、留守中に冷蔵庫だけが稼働して電力消費が制御されている様子、夜間に深夜電力を利用してクルマに充電をする様子などが分かる。モデル棟を体感する前にのぞいておくと理解が深まりそうだ環境と家計にやさしいスマートハウス、とは分かっていても、「どんな仕組みで・どんなことが出来て・どんなにエコなのかイマイチ分からない・・・」という方もいらっしゃるだろう。
スマートハウスは、「家でエネルギーを創り、蓄え、上手に使い、無理なく省エネを叶える住まい」のことで“エネルギーの地産地消”を行えるのが一番の魅力。
太陽光発電や、リチウム蓄電池、EV(電気自動車)・PHV(プラグインハイブリッド車)の充電設備、エネファーム、エコキュートなど、エネルギーを創ったり蓄える様々な機器が『HEMS(ホーム・エネルギー・マネジメント・システム)』で繋がり、発電・消費・蓄電などの状況を“見える化”。 それによって家族の省エネ意識が高まるだけでなく、HEMSによって宅内機器も制御されるため、エネルギーを無理なく無駄なく賢く使って省エネができるのだ。
トヨタグループの技術を集めた、『家とクルマがつながるスマートハウス』
外壁に取り付けられたEV・PHV充電設備で、車載ケーブルをつなげずにスムーズに充電OK(下にあるのは、非常時給電システムの電源取入口)。室内のHEMSモニターで充電状態や走行可能距離など確認したり、クルマの冷房を稼働させることもできる。ガレージ入口にもコンパクトかつスタイリッシュな充電スタンドが設けられていて、地中に通した線で住まいと繋がっていた
太陽光発電やエネファーム等の創エネシステムでつくった“自家製電気”は、家庭で使われるだけでなく、余剰電力の売電もできるので沢山つくりたいもの。しかし、一般的に発電所でつくられる電気は蓄えておけないものだが、リチウム蓄電池を備えたスマートハウスでは割安な深夜電気でつくった電気を蓄えておけるため、さらに効率的にエネルギーを使えるのもメリットだ。
その上、同社のスマートハウスは、クルマとも連携して“クルマをもう一つの蓄電池”とする『家とクルマがつながるスマートハウス』。
万が一の災害時など停電時には、リチウム蓄電池の電力に加えて、クルマのバッテリーに溜めた電気を車載コンセントを通して家のエネルギー源として活用できる。例えば、トヨタ・プリウスPHVの場合、ガソリン満タン状態で4日間ほどの電力使用が可能(※)というから、エコな愛車を“電気の貯金箱”にもできるのは何とも頼もしい。 ※条件により異なります
スマートフォン操作で、安心に・便利に・エコに・・・
真夏や真冬には、帰宅前に室温を確認して、エアコンや床暖房をONにして予め空調して快適な室内にしておくことも可能。ありがちなエアコンの消し忘れなども外出先で確認しOFFすることも。スマホ一つでいろいろできるのもイマドキのスマートハウス!
そして、繋がっているのはクルマだけではない。
『トヨタスマートセンター』と連携することで、HEMSの情報を確認したり、遠隔で機器操作ができるのだ。
例えばどんなコトができるかと言うと・・・
自動車産業の高度なセキュリティ技術を応用した電気錠「ラ・ロック」で、外出先から戸締り確認や施錠ができたり、家族の帰宅確認ができるなど、いつ・どこにいても自宅のセキュリティチェックが可能に。他にも、電気の消し忘れの確認や、エアコン・床暖房のON/OFF、お風呂のお湯はり準備をして帰宅後はすぐに入浴!など、スマートフォンを活用して安心・快適な暮らしをサポートできる。
また、各家庭の電力消費情報を分析した省エネアドバイスが『トヨタスマートセンター』から毎日届くので、それを参考に家族で更なるエコに励むのも楽しいものだろう。
先進の環境テクノロジーと、自然を味方につけるスマートハウス
【とよたエコフルタウン】で体感したトヨタホームのスマートハウスは、クルマとつながり、スマートフォンで外出先からも安全・快適を見守りながら、住まいのエネルギーを効率的に使える住まいだった。
もちろん、活かされているのは先進の環境技術だけではない。
障子や格子を用いた和モダンの開放的な室内は、室内温度差が少なく、年中健やかな温度環境が保たれるよう全館空調を採用。通風窓や天窓等の工夫で風が効率的に取りこまれる、家の中を風が心地よく渡っていくのも印象的で、夏の強い日差しを遮る深い軒や、ヒートアイランド現象を抑える屋上緑化など光と風を巧みにあやつりながら“自然の力を活かす知恵”が住まいに反映されていた。
最新の環境技術と自然の力。双方を融和させたスマートハウスは今後ますます広がりをみせそうだ。
■トヨタホームのスマートハウス http://www.toyotahome.co.jp/smarthouse/
次回【とよたエコフルタウン③】は、家庭内エネルギー利用最適化のための実証用住宅をご紹介しよう。
とよたエコフルタウン
http://toyota-ecofultown.com/
公開日:



