なるべく多くの実物を見て感覚を掴もう
最近のマイホームは広々とした間取りが人気だ。特に、吹き抜けは空間を印象的にするので人気だが、実際に住んでみた場合のメリットとデメリットについてよく考えて採用する必要がある。
吹き抜け自体、これまであまり馴染みがないという人が多いのではないだろうか。馴染みがないものは想像しにくいので、実際に住んでみたらどんな感じになるのか想像できるようになるように、実物を見てみることをオススメする。特に吹き抜けの大きさの感覚は間取り図からは掴みにくいので、モデルルームなど実際に建っている家を見てみると良い。実際に見ると、6畳の吹き抜けが思ったよりも大きいと感じるかもしれないし、予定していた3畳の吹き抜けではあまり効果がないと感じるかもしれない。感じ方は人それぞれなので、自分の感じ方を知っておくことが大切である。
吹き抜けを採用する大きな理由の1つとして「採光を良くするため」が挙げられるが、これも実際にどの程度効果があるのか、実物を見て参考にした上で、図面を元に陽当たりの計算を正確にすることが大切である。素人には難しいので、担当の設計士に聞いてみると良い。吹き抜けを設ける場所によっては、とても効果的な場合もあるし、思ったよりも効果が期待できない場合もある。
吹き抜けのメリットをはっきりさせる
なんとなく格好が良いから吹き抜けが欲しい、ではあまりいい間取りにならない。吹き抜けのメリットを把握して、それが生かされるような間取りにすることが大切である。
吹き抜けのメリットとしてはまず、空間が広々とすることが挙げられる。このメリットを生かすためには、広々と感じる適切な大きさの吹き抜けを設けること、吹き抜けのある空間のインテリアにも気を配り、広々とした感じを効果的に見せるように工夫することが必要である。また、陽当たりが改善されることも吹き抜けの大きなメリットである。従って、十分に明るい空間に吹き抜けを設けるよりも、多少陽当たりに難がある空間に吹き抜けを設けると効果的である。特に都市部では建物が密集しているために陽当たりに難がある土地が多いが、このような土地と吹き抜けは相性が良い。
子供のいる家族にとっては、吹き抜けは1階と2階の空間につながりを持たせてくれるのが大きなメリットとなる。単に空間的につながるだけでなく、音も伝わりやすいので2階で子供が遊んでいても様子を把握しやすい。このメリットを生かすには、2階の個室のドアを引き戸にするなどやや開放的なつくりにすると良い。
デメリットを把握して対処しておく
吹き抜けのある素敵な家をイメージしてマイホーム計画を進めても、いざ設計案が決定する前に悩みがちなのが吹き抜けのデメリットである。
一番多い悩みは、空調が効きにくいのではないかということだ。空間が縦に大きくなる分、暖まった空気は上に逃げてしまうし、冷やした空気は下に溜まってしまう。まずは断熱が良く、気密性の高い家になるようにすることが大切である。さらに、シーリングファンや床暖房などの設備を検討してみよう。家全体の温度が一定に保たれるような空調は吹き抜けのある家に向いている。
実際に住んでみて後悔しがちなデメリットは音の問題である。子供が成長してプライバシーを求めるようになると音がもれやすい吹き抜けはデメリットになりやすい。また、LDKの空間からもれる音も案外気になる場合もある。テレビの音、ピアノの音、来客時の話声、料理や後片付けをする音などが気になって2階で静かに過ごせない可能性もある。音は防ぐことが難しいので、家族でよく相談しておくことが大切である。音は感じ方の問題であるから、気にならないという家族もあれば、気になって何もできないという家族もあるだろう。
メリットとデメリットについてよく検討し、マイホーム計画の最初の段階に吹き抜けの採用の是非は決めておきたい。




