不動産を取り扱うときには、税金に関する知識を正しく理解しておくことが大切です。不動産取引をしたり、保有したりするときには、それぞれ異なる税金がかかります。

今回は不動産の購入・保有・売却・相続の4つのシーンにおいて、どのような税金が発生するのか詳しく見ていきましょう。

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不動産購入時の税金

 

不動産を購入したときにかかる税金は、大きく分けて4種類あります。ここでは、それぞれの仕組みや目安の費用について見ていきましょう。

 

不動産を購入したときには、以下の4つの税金が発生します。

 

発生するタイミング

計算方法

備考

不動産取得税

登記から4~6ヶ月後

固定資産税評価額×税率4%

軽減措置あり

登録免許税

所有権移転・保存登記時

課税標準額×一定税率

軽減措置あり

印紙税

売買契約時

契約金額に応じて異なる

軽減措置あり

消費税

物件購入時

土地のみの購入や個人間売買では非課税

 

不動産取得税は住宅を新築・増築・改築した場合、土地や家屋を購入・贈与などで所得した場合に発生する税金です。

 

税額の計算方法は、住宅の「固定資産税評価額×4%」となりますが、一定の要件を満たすことで軽減措置を受けられます。

 

たとえば、新築の場合は用途や床面積の要件を満たすことで、「(固定資産税評価額-1,200万円)×3%」まで軽減されます。また、住宅用であれば、土地部分の評価額はあらかじめ2分の1で計算されます。

 

ただし、控除額は自治体によって異なる点に注意が必要です。また、軽減措置は数年おきに見直されるものであるため、最新の情報を確認しておきましょう。

 

登録免許税は登記を行う際にかかる税金のことです。登録免許税も登記のタイミングや床面積などの要件を満たすことで軽減措置が受けられ、以下の表のように計算されます。

登記の種類

通常の税率

軽減税率

所有権保存登記

0.4%

0.15%

所有権移転登記(売買)

2.0%

0.3%

抵当権設定登記

0.4%

0.1%

※2022年3月31日まで

 

なお、長期優良住宅などの認定住宅はさらに税率が軽減されます。

 

印紙税は売買契約や請負工事の契約を交わす際にかかる税金であり、契約書に記載される金額によって税額が異なります。

 

印紙税についても軽減措置があり、以下の表のように計算されます。

契約金額

通常の税額

軽減後税額

500万円超1,000万円以下

1万円

5,000円

1,000万円超5,000万円以下

2万円

1万円

5,000万円超1億円以下

6万円

3万円

1億円超5億円以下

10万円

6万円

※2022年3月31日まで

 

消費税は建物や不動産会社への仲介手数料にかかります。ただ、土地部分については消費税の課税対象とはなりません。また、個人間で売買する場合も非課税となります。

 

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不動産保有時の税金

 

不動産は取得や購入だけでなく、保有するときにも税金がかかります。主な税金の種類と仕組みについて見ていきましょう。

 

不動産を保有するときにかかる税金には以下のような種類があります。

固定資産税

建物

固定資産税評価額×1.4%(標準税率)

一定要件を満たした床面積120平米以下の部分は3年間1/2になる(※)

土地

固定資産税評価額×1.4%(標準税率)

200平米以下の部分は評価額を1/6として計算する※

都市計画税

建物

固定資産税評価額×0.3%(制限税率)

 

土地

固定資産税評価額×0.3%(制限税率)

200平米以下の部分は評価額を1/3として計算する※

※ それぞれ例外あり

なお、標準税率および制限税率は自治体により異なる場合もあります

 

固定資産税は建物と土地についてそれぞれ計算して求めます。

 

建物部分は固定資産税評価額×1.4%が原則であるものの、以下の要件を満たす新築住宅については、床面積120平米以下の部分の税額が取得後3年間にわたって2分の1に減額されます。

  • 2022年3月31日までに建てられたもの
  • 居住用の床面積が50~280平米のもの
  • 床面積の半分以上が居住用

なお、認定長期優良住宅や3階以上の耐火・準耐火建築物は5年間、両者を満たしている場合は7年間にわたって減額措置を受けることが可能です。

 

土地部分については、200平米以下の部分の固定資産税評価額を6分の1として計算されます。また、200平米を超える土地については、家屋の10倍までの面積を3分の1として計算されます。

 

固定資産税については、通常3年ごとに評価額の見直しがあり、それを基に計算されます。

 

しかし、2021年度はコロナ禍の影響により、全体的に地価が下がっているところが増えています。

 

そのため、2020年度よりも地価が上回っている場合はそのまま据え置き、下がっている場合は課税額の引き下げといった対応が取られています。

 

都市計画税も建物と土地のそれぞれに課税されます。都市計画税にも軽減措置があり、土地部分については、200平米以下の部分は固定資産税評価額を3分の1として計算します。

 

また、200平米を超える場合は家屋の10倍までの面積を3分の2として計算します。

 

なお、東京23区では200平米までの宅地に2分の1の軽減措置を設けているなど、市町村によってルールが異なる場合もあるので注意が必要です。

不動産売却時にかかる税金

 

不動産を売却するときの税金には、大きく分けて4種類あります。ここでは、それぞれについて詳しく見ていきましょう。

 

譲渡所得税とは、不動産を売却して、利益が出たときに発生する税金です。

 

譲渡所得税は「所得税」「復興特別所得税」「住民税」の3つを総称したものを指し、計算の仕組みはやや複雑です。

 

まず、「利益が出たとき」であることについて理解する必要があります。これは、単に売却代金が得られたときという意味ではありません。

 

売却した代金から、購入代金や購入・売却に関するコスト、減価償却費の差し引きなどを含めた「取得費」を引いたうえで、さらに利益が出たときのことを指しているのです。

 

具体的な計算方法について見てみましょう。

ステップ1:「譲渡価格-取得費=譲渡所得」

            ↓

ステップ2:「譲渡所得-特別控除=課税譲渡所得」

            ↓

ステップ3:「課税譲渡所得×税率=譲渡所得税額」

ステップ2の時点で金額がプラスにならなければ、譲渡所得税が発生することはありません。

 

ステップ3で掛けられる税率は、不動産を所有していた期間によって異なります。

 

売却した年の1月1日を基準として所有期間5年以下の場合は「短期譲渡所得」となり39.63%に、所有期間5年以上の場合は「長期譲渡所得」となり20.315%で計算されるのです。

 

これは、転売を目的とした短期の売買を防ぐために設けられた仕組みであり、短期譲渡の場合には倍近くの税率がかかってしまう点に注意が必要です。

 

居住用の財産を売却する場合は、譲渡所得税のさまざまな特例を受けることができます。

 

主な特例は以下の3種類です。

特例

  • 居住用財産の3,000万円の特別控除
  • マイホームの買い替え特例
  • 居住用財産の軽減税率

居住用財産の3,000万円の特別控除とは、ステップ1の計算によって譲渡所得がプラスであった場合、一定の要件を満たしていれば、そこから3,000万円まで差し引くことができる特例です。

 

つまり、譲渡所得が3,000万円以下であった場合には、税金を全額控除できるのです。

 

マイホームの買い替え特例は、居住用財産を売却して新たにマイホームを購入した場合、譲渡所得税を繰り延べられる仕組みのことです。

 

この特例を利用すれば、売却の時点で利益があったとしても、次の売却まで税金は発生しません。ただ、売却代金よりも新居の購入費用が安い場合は、その差額に税金が発生します。

 

また、3,000万円の特別控除とは併用ができない点や、あくまでも後に繰り延べられるだけである点にも注意が必要です。

 

居住用財産の軽減税率とは、10年以上所有していたマイホームを売却する際に、6,000万円以下の部分の税率が軽減される仕組みです。

 

本来、所有期間10年以上であれば長期譲渡所得となるため、税率は20.315%となります。

 

しかし、居住用財産の場合は14.21%まで引き下げられるため、大幅な節税につながります。また、この特例は「3,000万円の特別控除」との併用も可能です。

 

譲渡所得税以外の税金には、購入時と同様に「印紙税」「登録免許税」「消費税」がかかります。

 

また、抵当権抹消登記などは司法書士に依頼するケースが一般的であるため、その分の手数料も頭に入れておきましょう。

 

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不動産相続

 

最後に不動産を相続したときに発生する税金について見ていきましょう。相続時には、「登録免許税」と「相続税」の2つの税金がかかります。

 

相続時には、購入時と同じく所有権の移転登記を行う必要があります。このとき、「固定資産税評価額×0.4%」の税金がかかるのです。

 

遺産相続の金額が一定額を超えた場合は、相続税が発生します。相続が開始した日から10ヶ月以内に納付書を作成し、相続を受けた人自身が金融機関などに納付しなければなりません。

 

なお、現金だけでなくクレジットカードでの支払いも可能であり、インターネットを利用すれば自宅からでも納付ができます。

 

相続税は申告の期限が過ぎると、延滞税の加算などが発生してしまうため、期間にゆとりを持って計算や納付を行うことが大切です。

 

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この記事のポイントをまとめます。

  • 購入時は不動産取得税・登録免許税・印紙税・消費税がかかる
  • 保有時は固定資産税・都市計画税がかかる
  • 固定資産税については、2021年度の減免制度が設けられている
  • 売却時は譲渡所得税・登録免許税・印紙税・消費税がかかる
  • 相続時は登録免許税・相続税がかかる

不動産は購入・保有・売却・相続のそれぞれで税金が発生することを押さえておきましょう。

 

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更新日: / 公開日:2021.03.25