- 年末ローン残高に応じて税金が直接戻る制度
- 住宅ローン控除は、年末時点のローン残高に応じた金額が所得税や住民税から直接差し引かれる「税額控除」です。支払い予定の税金がそのまま減るため、節税効果が高いのが特徴です。
詳しくは、「住宅ローン控除(減税)とは?」をご覧ください。 - 利用には物件の広さや年収などの条件クリアが必要
- 住宅ローン控除を受けるには、床面積が50平米以上(特例あり)、合計所得金額が2,000万円以下などの条件を満たす必要があります。中古住宅の場合は、1982年以降の建築など耐震基準への適合も求められます。
詳しくは、「住宅ローン控除を受けられる条件」をご覧ください。 - 住宅性能や年収で控除額が変わる点に注意
- 控除される金額は、年末のローン残高を基に計算されます。ただし、住宅の省エネ性能などによって年間の上限額が異なります。また、自身の納税額が上限のため、年収によっては控除を最大限に活用できない場合もあります。
詳しくは、「住宅ローン控除の計算方法と年収から見た活用の基準」をご覧ください。
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マイホームの購入にあたって住宅ローンを組んだ場合、住宅ローン控除(減税)によって税制上の優遇措置を受けられる可能性があります。しかし、利用に際しては細かな適用条件や適用額の違いがあるため、詳しく仕組みを理解するのが難しい制度でもあります。
今回は2022年度および2024年度の税制改正を踏まえながら、住宅ローンの基本的な仕組みと適用条件、新築住宅と中古住宅による適用額の違いを詳しく見ていきましょう。
住宅ローン控除(減税)とは?

住宅ローンを組む際には、家計とのバランスを考慮しながら、綿密な返済計画を立てる必要があります。このときに、目を向けておくべきひとつのポイントとなるのが、住宅ローン控除です。
ここでは、住宅ローン控除の基本的な仕組みを解説していきます。
住宅ローン控除の仕組み
住宅ローン控除の正式名称は「住宅借入金等特別控除」と呼ばれ、住宅ローンでマイホームを購入したりリフォームを行ったりした場合に、所得税および住民税の控除を受けられる仕組みです。
年末時点でのローン残高に応じて、一定割合の金額が所得税等から控除されるため、利用者の経済的負担が軽減されるのです。
住宅ローン控除は「税額控除」に分類され、生命保険料控除や配偶者控除のような「所得控除」とは異なる仕組みが用いられます。
所得控除は「税額を計算する前の所得から差し引かれる」ものであるのに対して、税額控除は「計算された後の所得税からさらに差し引かれる」ものです。
そのため、「控除額がそのまま減税額となる」のが、住宅ローン控除の大きな特徴だといえます。
住宅ローン控除を受けられる条件

住宅ローン控除を受けるためには、いくつかの条件を満たす必要があります。ここでは、新築住宅を購入するケースと、中古住宅を購入するケースに分けて、具体的に見ていきましょう。
新築住宅に関する条件
- 利用者自身が入居するための住宅であること
- 新築・取得の日から6ヶ月以内に入居し、控除を受ける年の年末まで住み続けていること
- 床床面積が50m2以上であること(2024年末までに建築確認の取れた新築物件は40m2以上で適用。ただし合計所得金額が1,000万円以下であること)
- 住宅ローンの借入期間が10年以上であること
- 控除を受ける年の合計所得金額が2,000万円以下であること
住宅ローン控除は「自身の居住の用に供するもの」でなければ認められず、投資用物件や贈与による取得では適用されません。
また、床面積に関しては、店舗併用住宅の場合「2分の1以上が居住用であること」も条件として加わります。
中古住宅に関する条件
- 新築住宅と同様の条件を満たしていること
- 1982(昭和57)年以降に建築された住宅であること(新耐震基準適合住宅であること)
2021年度までは、木造住宅などの非耐火住宅は築20年以内、マンションなどの耐火住宅は築25年以内であることが条件でしたが、2022年度の税制改正ではこの築年数条件が緩和されました。
また、1981(昭和56)年以前に建築された住宅においても、「耐震基準適合証明書」あるいは「既存住宅売買瑕疵担保責任保険の付保証明書」など、耐震性を確保している証明書があれば、住宅ローン控除の適用を受けることができます。
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住宅ローン控除の計算方法と年収から見た活用の基準

住宅ローン控除によって実際に減税される金額は、「住宅ローンの残高」を基に計算します。ここでは、住宅ローン控除の具体的な計算方法と、年収から見た活用の基準について解説していきます。
住宅ローン控除の計算方法
住宅ローン控除の計算方法は、これまで消費税率が変化したこともあり、やや複雑な仕組みが適用されていました。
しかし2022年からは、新築住宅・中古住宅ともに「各年末の住宅ローン残高の0.7%」が所得税および住民税から控除されるという、分かりやすいものとなっています。
ただし控除期間については、新築・買取再販住宅と中古住宅・リフォームとで異なります。さらに年間控除額限度についは、住宅の性能によって段階的に設定されているため、取得する住宅ごとに計算する必要があります。
2024年度の変更点をふまえ、それぞれの年間控除額限度を以下にまとめましたので、参考にしてみてください。
【新築住宅・買取再販住宅の場合】
住宅の環境性能 | 年間控除額限度 | ||
|---|---|---|---|
2022〜2023年 入居 | 2024年 入居 | 2025年 入居 | |
認定長期優良住宅 認定低炭素住宅 | 35万円 | 子育て世帯・若者夫婦世帯は35万円 他世帯は31.5万円 | 31.5万円 |
ZEH水準省エネ住宅 | 31.5万円 | 子育て世帯・若者夫婦世帯は31.5万円 他世帯は24.5万円 | 24.5万円 |
省エネ基準適合住宅 | 28万円 | 子育て世帯・若者夫婦世帯は28万円 他世帯は21万円 | 21万円 |
省エネ基準に適合しない「その他の住宅」 | 21万円 | 0円(2023年末までに建築確認を受けた場合は14万円。控除期間は10年に短縮) | |
※子育て世帯とは、19歳未満の子を有する世帯。若者夫婦世帯とは、夫婦のいずれかが40歳未満の世帯
2024年度の税制改正において、子育て世帯と若者夫婦世帯に限り、2024年に入居した場合も2022年〜2023年入居時の控除額の水準が維持されることになりました。なお、この措置は2025年の入居においても同様の方向で検討されています。
また、2024年以降は、省エネ基準適合住宅以上が控除の対象となる点に注意が必要です。ただし、省エネ基準非適合住宅であっても、2023年末までに建築確認を受けた住宅は適用されます。
また、2024年6月末までに竣工された省エネ基準非適合住宅も、適用を受けられる場合があります。
【中古住宅・リフォームの場合】
住宅の環境性能 | 年間控除額限度 | ||
|---|---|---|---|
2022〜2023年 入居 | 2024年 入居 | 2025年 入居 | |
認定長期優良住宅 認定低炭素住宅 ZEH水準省エネ住宅省エネ基準適合住宅 | 21万円 | ||
省エネ基準に適合しない「その他の住宅」 | 14万円 | ||
中古住宅は新築住宅と比べて年間控除額限度は低くなりますが、入居年による違いはなく、省エネ基準適合住宅か非適合住宅かによって変わる仕組みです。
なお、住宅ローン控除は「税額控除」であるため、そもそも控除対象税額(各年の所得税+住民税)が上記の年間控除額限度を超えていない限りはフル活用ができません。
また、毎年末の住宅ローン残高が少なくなるとともに、控除額が目減りしていく点にも注意が必要です。
【年収別】住宅ローン減税額のシミュレーション
住宅ローン控除を有効活用するためには、年収や借入額が大きく影響します。ここでは、さまざまな条件を設定したモデルケースを作成し、それを基に減税額のシミュレーションをしてみましょう。
計算をするうえで必要な条件となるのは、「世帯構成」「住宅ローンの金利」「返済期間と返済方法」「入居する年」「購入する住宅性能」です。
ここでは、「子育て世帯・若者世帯以外の世帯で扶養家族1人」「1.5%の全期間固定金利」「30年の元利均等返済(毎月一定額を返済する方法)」「ボーナス返済なし」「2024年4月に入居」「新築の省エネ基準適合住宅を購入」で設定します。
住宅ローン 減税額 | 借入額 | |||
|---|---|---|---|---|
2,500万円 | 3,000万円 | 3,500万円 | 4,000万円 | |
年収500万円 | 181.7万円 | 217.8万円 | 241.0万円 | 252.6万円 |
年収600万円 | 181.7万円 | 218.4万円 | 247.6万円 | 263.4万円 |
年収700万円 | 181.7万円 | 218.4万円 | 247.6万円 | 263.4万円 |
年収800万円 | 181.7万円 | 218.4万円 | 247.6万円 | 263.4万円 |
年収900万円 | 181.7万円 | 218.4万円 | 247.6万円 | 263.4万円 |
年収が低いほど所得税額も低くなるため、同じ金額の融資を受けても、住宅ローンで控除される額には違いが生まれます。
たとえば、4,000万円の住宅ローンを借り入れた場合、このケースでは年収500万円と年収900万円との間で10万円以上の差が発生するのです。
ただ、今回のモデルケースはあくまでも一例にすぎません。細かな条件によって結果にも違いが生まれるため、事前に計算をしておくことが大切です。

住宅ローン控除の申請の方法

住宅ローン控除を受けるためには、確定申告の段階で申請を行う必要があります。ここでは、具体的な手続きの方法について見ていきましょう。
申請のタイミング
住宅ローン控除の申請は、取得した住居に入居をした翌年の確定申告時に行います。
給与所得者の場合は「翌1月1日~3月15日まで」、自営業者などの場合は「翌2月16日~3月15日」までの確定申告と合わせて行う必要があります。
給与所得者の場合は、最初の年に申請を行えば、2年目以降は勤務先での年末調整のみでそのまま控除を受けることが可能です。
確定申告に必要な書類
- 本人確認書類
a、bのいずれかを用意します
a)マイナンバーカード
b)マイナンバー通知カードまたはマイナンバーが記載されている住民票+運転免許証やパスポートなどの本人確認書類
- 確定申告書
- 住宅ローン控除額の計算証明書
- 土地家屋の登記事項証明書
- 不動産売買契約書の写し(購入の場合)
- 工事請負契約書の写し(新築・リフォームの場合)
- 住宅ローンの年末残高証明書
- 省エネ基準適合を証明する書類 a、bのいずれかを用意します a)建築住宅性能評価書 b)住宅省エネルギー性能証明書
- 耐震性を証明する書類(1981年以前に建築された中古住宅の場合)
a、b、cのいずれかを用意します
a)耐震基準適合証明書
b)既存住宅性能評価書
c)既存住宅売買瑕疵保険付き証明書
- 認定長期優良住宅や認定低炭素住宅の認定通知書の写し(認定住宅の場合)
住宅ローン控除申請に必要な書類は以上のとおりであり、なかには取得に時間がかかるものもあります。そのため、申請期間が訪れる前に、余裕を持って集めておくことが大切です。
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安心できる住宅購入のためのポイント

マイホームの購入においては、お金の問題とともに、手続きの進め方や住まい選び、施工会社選びといった多種多様なポイントに目を向ける必要があります。
そのため、安心して住宅の購入をすすめるうえでは、専門家の力を借りるのもひとつの方法です。
住まいの窓口を活用する
LIFULL HOME’Sの「住まいの窓口」では、家探しや家づくりに関して、ハウジングアドバイザーに無料で相談することができます。
住宅ローン控除をふまえた資金計画の立て方から、不動産会社の選び方や住まいの決め方、購入費用に関するポイント、手続きの調整といった多岐にわたるサポートを無料で受けられる点が大きな魅力です。
また、中立の立場でのサポートが基本であり、特定の不動産会社や物件に偏る心配はありません。
マイホームの購入は大切なライフイベントのひとつでもあるため、住まいに関する悩みを抱えたときには、専門家の客観的なアドバイスを受けてみるのもいいでしょう。

住宅ローン控除の仕組みを理解して賢くマイホームを購入しよう!

この記事のポイントをまとめます。
- 住宅ローン控除は住居の購入や増改築を行った場合に、所得税の控除を受けられる仕組み
- 控除を受けるためにはいくつかの要件を満たす必要がある
- 年収と借入額によって、控除を受けられる金額が変わる
- 住宅ローン控除の申請は入居した翌年の確定申告で行う
住宅ローン控除の仕組みを理解して賢くマイホームを購入しましょう。
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よくある質問
Q.1 そもそも「住宅ローン控除」とは何ですか? 利用すると、どんないいことがありますか?
A.1 住宅ローン控除は、住宅ローンを利用してマイホームの購入やリフォームをした場合に、税金の負担が軽くなる制度です。毎年末のローン残高に応じた金額が、所得税や住民税から直接差し引かれます(控除されます)。納める税金が直接減るため、家計の負担を大きく軽減できるのがメリットです。
Q.2 どんな家でも住宅ローン控除は利用できますか? 何か条件があるのでしょうか?
A.2 利用するにはいくつかの条件を満たす必要があります。主な条件は、「ご自身で住む家であること」「床面積が50m2以上であること」「ローンの返済期間が10年以上であること」「合計所得金額が2,000万円以下であること」などです。※合計所得金額が1,000万円以下の場合、2024年末までに建築確認を受けた新築物件は床面積40m2以上で適用されます。
Q.3 中古住宅の購入を検討しています。新築とは違う条件がありますか?
A.3 はい。中古住宅の場合は、基本的な条件に加えて、建物の耐震性も満たす必要があります。具体的には、1982年(昭和57年)以降に建築された「新耐震基準」の住宅が対象です。それ以前の建物でも、「耐震基準適合証明書」などで耐震性を証明できれば対象になります。
Q.4 住宅ローン控除で、実際にいくらくらい税金が安くなるのか知りたいです。
A.4 控除額は、毎年末のローン残高と、購入する住宅の省エネ性能などによって決まります。ただし、住宅の性能によって年間の上限額が定められており、ご自身が納める所得税・住民税の額がその上限を超えることはありません。そのため、同じローン額でも年収によって控除額が変わる場合があります。
Q.5 住宅ローン控除を利用したい場合、どのような手続きが必要ですか?
A.5 住宅ローン控除を受けるには、マイホームに入居した翌年にご自身で確定申告をします。会社員などの給与所得者の場合、最初の年に確定申告をすれば、2年目以降は勤務先の年末調整で手続きが完了するため簡単です。
Q.6 確定申告は初めてです。いつ頃、どんな書類を準備すればよいですか?
A.6 確定申告は、原則として入居した翌年の2月16日から3月15日に行います。手続きには「確定申告書」のほか、金融機関から届く「住宅ローンの年末残高証明書」や、購入時の「不動産売買契約書」の写しなどが必要です。取得に時間がかかる書類もあるため、早めに準備を始めると安心です。
Q.7 2024年から制度が変わったと聞きました。特に注意すべき点はありますか?
A.7 はい、2024年の税制改正により、原則として「省エネ基準」を満たさない住宅は住宅ローン控除の対象外となりました。ただし、2023年末までに建築確認を受けた住宅は、経過措置として対象になる場合があります。これから家を探す際は、物件が省エネ基準を満たしているか不動産会社に確認することが重要です。
Q.8 住宅ローン控除について、もっと詳しく相談したいです。どこに聞けばいいですか?
A.8 ご自身の状況に合わせた資金計画など、より詳しく相談したい場合は、専門家への相談がおすすめです。LIFULL HOME’S「住まいの窓口」のような無料相談サービスでは、専門アドバイザーが中立な立場で、住宅ローン控除を含めたお金や住まい選びの悩みに幅広く相談に乗ってくれます。
更新日: / 公開日:2021.02.12










