新築の照明は部屋の用途と家具配置に合わせて計画する
間取り図だけでは明るさのイメージが掴みにくいため、部屋ごとの用途やくつろぎ方に合わせて照明の種類や照度を選ぶことが失敗を防ぐ鍵です。
詳しくは、「新築の照明選びでよくある失敗・後悔例5選」をご覧ください。
部屋の目的に応じて「色温度」と「調光・調色」を使い分ける
洗面台や書斎には自然光に近い昼白色や温白色を選び、リビングや寝室にはリラックスできる電球色や調光・調色機能を採用するのが効果的です。
詳しくは、「部屋・空間別の照明計画!失敗を防ぐポイントとおすすめの配置」をご覧ください。
高所の電球交換やスイッチ動線など実用性も事前に検証する
吹き抜けでのメンテナンス性や、帰宅・就寝動線で押しやすい3路スイッチの配置など、住み始めてからの生活動線を考えた設計が必要です。
詳しくは、「デザイン性だけでなく実用性を確保するためのチェックポイント」をご覧ください。

新築マイホームの照明選びで失敗・後悔しないためのポイントを徹底解説!
玄関・LDK・寝室・洗面台など部屋別の失敗例と対策をはじめ、シーリングライトやダウンライトの特徴、光の色味(電球色・温白色・昼白色)の使い分け、スイッチ配置やメンテナンス時の注意点まで分かりやすく紹介します。
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マイホームを新築する際、間取りや設備機能などにはこだわったけど、「玄関や廊下がやけに暗く感じる…」など、住み始めてから照明選びに失敗したと感じる人も多くいます。

 

照明をつける場所や光の明るさ、色味、当たり方によって、部屋の雰囲気や人の表情などのイメージは大きく変わります。部屋ごとに適した照明を考え、部屋や人の表情が明るく見えるよう調節することが大切です。

 

今回はマイホームの新築を考えている方に向けて、照明選びでよくある失敗例とその対策、部屋ごとの配置のポイントを解説します。

 

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照明計画は図面上では明るさのイメージがしづらく、入居後に不便さを感じるケースが少なくありません。まずは、新築の照明選びで起こりやすい具体的な失敗例を5つ紹介します。ご自身の計画に当てはまるものがないか、チェックしてみましょう。

 

最も多いのが、「思ったよりも暗かった」「逆に眩しすぎてくつろげない」という失敗です。たとえば、吹き抜けのリビングで照明の数が足りず足元が暗くなってしまったり、寝室のベッドの真上にダウンライトを配置してしまい、仰向けになったときに光が直視に入って眩しく感じたりするケースです。

 

部屋の広さだけでなく、そこで「何をするか(くつろぐ、本を読む、作業をするなど)」に合わせて、適切な明るさ(照度)を確保することが重要です。

 

天井がすっきり見えることから人気のダウンライトですが、多用による失敗も目立ちます。ダウンライトは一度設置すると位置の変更が難しいため、「模様替えをしたら、ダイニングテーブルと照明の位置がズレてしまった」という後悔が起こりがちです。

 

また、空間全体を明るくしようとダウンライトを均等に配置しすぎると、のっぺりとした印象になり、メリハリのない空間になってしまうこともあります。

 

照明器具そのものだけでなく、スイッチの位置も生活のしやすさに直結します。「玄関の照明スイッチが靴を脱がないと押せない場所にある」「寝室に入ってすぐスイッチはあるが、ベッドに入った後に消すためのスイッチがない」といった動線の見落としは、毎日のストレスになります。

 

照明にはオレンジがかった「電球色」や、青白い「昼光色」などの色味があります。リラックスしたいリビングにオフィスのような青白い光を選んでしまったり、メイクをする洗面台にオレンジ色の光を選んでしまい、外に出たときと顔の印象が変わってしまったりする失敗例です。部屋の目的に応じて色味を使い分ける必要があります。

 

デザイン性や雰囲気を重視するあまり、実用性が損なわれるケースです。「吹き抜けの天井に照明をつけたが、高すぎて電球交換や掃除のたびに専門業者を呼ぶ必要がある」「複雑な形状のペンダントライトを選んだため、ホコリが溜まりやすく掃除が大変」といったメンテナンス面の考慮不足も、住み始めてからの後悔に繋がります。

 

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照明選びで失敗しないためには、まず設計段階で選ぶ代表的な照明器具の種類と特性を理解することが大切です。ここでは6つの主要な照明器具の特徴を解説します。

 

天井に直接取り付けるタイプで、1つの器具で部屋全体を均等に明るく照らす「1室1灯」の主役です。

 

  • メリット:広範囲を明るくできる。リモコン操作で調光・調色ができる製品が多い。
  • デメリット:デザインが単調になりがちで、空間に立体感や陰影が出にくい。

 

天井に埋め込むタイプの小型照明です。複数個を組み合わせて使用するのが一般的です。

 

  • メリット:天井がフラットになり、空間がすっきりと広く見える。ホコリが溜まりにくい。
  • デメリット:設置後の位置変更ができない。直下は明るいが周囲は暗くなりやすい。

 

コードやチェーンで天井から吊り下げるタイプの照明です。ダイニングテーブルの真上などによく使われます。

 

  • メリット:デザインが豊富で、空間のアクセントになる。対象物を近くから照らせる。
  • デメリット:頭をぶつける可能性があるため、設置する高さや場所への配慮が必要。

 

特定の方向へ強い光を当てる照明です。絵画や観葉植物を照らしたり、壁に当てて間接照明のように使ったりします。

 

  • メリット:光の向きを自由に変えられる。空間にメリハリと立体感を演出できる。
  • デメリット:直接光源を見ると眩しいため、配置や角度の調整が必要。

 

壁面に取り付けるタイプの照明です。廊下や階段、吹き抜けの壁などによく用いられます。

 

  • メリット:壁面に光の陰影ができ、おしゃれな雰囲気を演出できる。足元や手元を照らす補助照明として優秀。
  • デメリット:壁に出っ張るため、狭い通路では動線の邪魔になることがある。

 

光源を直接見せず、壁や天井、床などに光を反射させて空間を照らす手法です。

 

  • メリット:光が柔らかく、リラックスできる上質な空間になる。空間を広く見せる効果がある。
  • デメリット:建築化照明(壁や天井に組み込む)の場合、設計段階からの計画が必要でコストがかかる。十分な明るさを確保しにくい。

 

家全体で気をつけておきたいポイントとは別に、部屋ごとに照明選びのポイントがあります。ここでは、部屋の場所別によくある失敗例とともに対策ポイントを紹介します。

 

玄関の照明は、その家に住んでいる人や訪れる人の第一印象を大きく左右します。玄関の中心付近に立った際に後ろから照明が当たるように配置されていると、背後から光が当たるため顔が暗く見えてしまいます。玄関ドアを開けた際、顔の正面や斜め上から光が当たるようにダウンライトやブラケットライトを配置しましょう。

 

また、荷物で両手が塞がっていることが多い玄関や、夜間にトイレへ行く際の廊下・階段には、「人感センサー付き」の照明を採用するのがおすすめです。スイッチを探す手間が省け、消し忘れも防げます。

 

リビングは、食事、くつろぎ、子どもの学習など、多目的に使われる空間です。「本を読むには明るすぎる」「ムードを出したいのに眩しい」といった不満を防ぐため、リビングの主照明には明るさ(調光)と色味(調色)を変えられる機能を持たせましょう。

 

ダイニングの照明は、テーブルにしっかりと光が当たるよう真上に配置するのが基本です。しかし、将来テーブルの向きやサイズを変える可能性があるなら、「ダクトレール」と呼ばれる照明部品を天井に取り付けるのがおすすめです。レール上であれば照明の位置をスライドして自由に変えられます。

 

JISの照度基準によれば、くつろぐ居間は150〜300ルクス、食事をする食卓は300ルクス程度が目安とされています。

参照: JIS Z 9110:2010 照明基準総則

 

寝室では、ベッドに仰向けに寝転んだ際の目線の先にダウンライトなどの強い光源が来ないように配置を工夫しましょう。足元側や壁際を照らす間接照明やブラケットライトを活用すると、眩しさを抑えたリラックス空間になります。

 

また、部屋の入り口だけでなく、ベッドに入ったまま照明を消せるよう、枕元にスイッチを設けるか、リモコン操作可能な照明を選ぶことが必須です。暗闇の中を歩いて戻る煩わしさやケガのリスクを防げます。

 

洗面台は身だしなみを整えたりメイクをしたりする場所です。ここでの失敗は「オレンジ色の照明(電球色)の下でメイクをしたら、外の自然光で見ると濃すぎた」というケースです。

 

洗面台やメイクスペースの照明は、自然光に近い「昼白色(約5000ケルビン)」や、明るい「温白色(約3500ケルビン)」を選ぶのが正解です。また、天井からの光だけだと顔に影ができやすいため、鏡の左右や正面から顔全体を均等に照らすブラケットライトを併用すると、顔色がしっかり確認できます。

 

書斎や子ども部屋など、読み書きやパソコン作業を行う部屋は、文字がはっきりと見える「昼白色」や「昼光色」のシーリングライトで部屋全体を明るく照らすのが基本です。

 

JIS基準では読書や勉強には500〜750ルクスの明るさが推奨されています。手元が自身の体で影にならないよう、デスクの真上付近にダウンライトを配置するか、可動式のデスクライトを併用して手元の明るさを確保しましょう。

 

照明を選ぶ際は、見た目重視で選ぶと、のちのち不便さを感じてしまうことがあります。長年使い続けていくものだからこそ、実用性も十分に考慮して選びましょう。

 

吹き抜けや高い天井に設置したシーリングファン付き照明やペンダントライトは、電球が切れた際の交換や、溜まったホコリの掃除が非常に困難です。足場を組むために業者を呼ぶと数万円の費用がかかることもあります。

 

対策として、高所には寿命が長く交換頻度が低いLED照明を必ず採用すること。また、手元まで照明器具を降ろせる「電動昇降装置」を導入するか、2階の廊下など安全な足場から手が届く範囲に壁掛けのブラケットライトを設置するなどの工夫が必要です。

 

「廊下の入り口で電気をつけ、奥の部屋に入った後に消せない」という事態を防ぐため、1つの照明を2箇所以上のスイッチで操作できる「3路スイッチ」を適切に配置しましょう。

 

特に、階段の上下(1階と2階)、長い廊下の両端、LDKの入り口とキッチンの奥など、通り抜けが発生する動線上には必須の仕組みです。図面を見ながら、帰宅時と就寝時の自分がどう動くかをシミュレーションしてスイッチ位置を決定してください。

 

間取りばかり気にして、照明についてあまり深く考えていなかったという方もいるのではないでしょうか。今回紹介したように、照明はマイホームでの生活においてさまざまな影響を与えます。

 

照明の位置は家具や家電のように気軽に移動できないため、設計時にしっかりと考えて選ぶことが大切です。まずはどんな家具をどこに置くかをイメージし、その場所に合った照明の種類、明るさ、色味を選びましょう。専門家の意見も取り入れながら、後悔のない照明計画を立ててください。

 

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Q.1 新築の照明計画はどのタイミングで進めるべきですか?

A.1 間取りが大枠で決まり、コンセントやスイッチの位置を打ち合わせる「配線計画」の段階(着工の少し前)で一緒に決めるのが一般的です。家具の配置やサイズをある程度決めておくと、照明の位置ズレを防げます。

Q.2 照明の「電球色」「温白色」「昼白色」はどう使い分ければいいですか?

A.2 「電球色(オレンジ系)」は寝室やリビングなどリラックスしたい空間に。「昼白色(自然な白)」は洗面台や書斎など、自然な肌色を見たい場所や作業する部屋に。「温白色」はその中間で、LDK全体など幅広い用途に馴染みやすい色味です。

Q.3 ダウンライトとシーリングライトはどちらがおすすめですか?

A.3 空間をすっきり見せたい、メリハリをつけたいならダウンライトが向いています。一方、将来の模様替えに対応しやすく、1灯で部屋全体を均等に明るくしたい場合はシーリングライトが適しています。適材適所で組み合わせるのがおすすめです。

Q.4 吹き抜けの照明でお手入れや電球交換をラクにするコツは?

A.4 長寿命のLED電球を選ぶのはもちろん、手元まで照明を降ろせる「電動昇降装置」を設置するか、脚立を使わず2階の廊下から手が届く壁面にブラケットライトを配置するなどの工夫が有効です。

更新日: / 公開日:2019.08.02