購入した後だからこそ、後悔していることが見えてくるはず。第1回目は事前準備編として、情報収集や購入タイミングなどについてご紹介しました。今回、第2回目では、消費税増税前に購入した人と、住宅ローン減税やすまい給付金などより手厚い支援のある増税後に購入した人では、どちらの方がより良いタイミングだと考えているか、反省点も含めてお届けします。
過去5年以内に、注文住宅、新築分譲一戸建て、新築分譲マンションのいずれかを購入した720人を対象にした調査結果で、内訳は注文住宅が395人、新築分譲一戸建てが166人、新築分譲マンションが159人となります。
前回記事:事前に調べず後悔する人が多いのは○○~周辺環境編【住まいの購入失敗談1】
マンションを探す一戸建てを探す注文住宅を探す
戸建て派、マンション派。消費税や低金利・・・時期に最も敏感なのはどちらのタイプ?
まず最初に、住まいのタイプごとに、購入するきっかけを見ていきましょう。
注文住宅、新築分譲一戸建てでは、「家族に人数が増えたため」「子どもが成長したため」など、子どもにあわせた事情が目立ちます。一方で新築分譲マンションでは「もっと便利なところで暮らしたかったため」という利便性が一番の理由となりました。また低金利や消費税を理由にあげる人も他のタイプに比べて多い傾向にあります。大きくマンションと一戸建てで傾向が異なる結果となりました。

住まいのタイプ別に見た、家を購入するきっかけ 【複数回答可】(n=720)
※全体の上位10位まで
新築神話は健在? 同時に検討していた住まいとは
最初から住まいのタイプは決めて、探していたのでしょうか。住まいのタイプごとに他にも検討していたタイプがあったかどうか尋ねました。

他に検討していた住まいのタイプ 【複数回答可】(n=720)
その結果、注文住宅を建てた人のうち、約2割が「新築分譲一戸建て」「新築分譲マンション」も検討していたことが分かりました。
新築分譲一戸建てを購入した人では、「新築分譲マンション」を検討していた人が18.1%でした。「中古一戸建て」(11.4%)を上回っており、一戸建てよりも新築が優先されたことが分かります。注文住宅でもないことからすると、手間や予算を軽減したかったのかもしれません。
新築分譲マンションを購入した人は「新築分譲一戸建て」(21.4%)、「中古マンション」(18.9%)が多く、こちらもまたマンションであることよりも、新築であることがやや優先された結果となりました。
マンションを探す 一戸建てを探す 注文住宅を探す消費税増税前と後、どっちのタイミングの方が成功?
今回、過去5年以内に住まいを購入した人を対象にした調査となりますが、720人中、消費税8%引き上げ前に購入した人は496人、消費税8%引き上げ後に購入した人は224人で、引き上げ前の購入の人の方が多く見られました。家を購入したきっかけとして、消費税の上昇が控えていることを挙げた人は、全体では1割未満とメインの理由ではありませんでしたが、実際のところ、どのように考えているのでしょうか。
それぞれのタイミングごとに、その家を購入したタイミングが良かったかどうか、尋ねてみました。

購入したタイミングごとに見た満足度 【単一回答】(n=720)
その結果、消費税引き上げ前に購入した人の方が、「非常に良かったと思う」割合が大きい結果となりました。とはいえ、いずれも良かったという声が9割前後を占めます。
それぞれの言い分がどのように違うのかを見ていきましょう。
「消費税引き上げ前 VS 引き上げ後」の言い分
消費税引き上げ前の声
「増税前に住宅を購入したいと考えていて、それを実現できたのでよかったです」(注文住宅/26歳女性)
「消費税の駆け込み需要前だったので、工期どおりだったから」(注文住宅/31歳女性)
「購入後消費税が上がり、土地価格が上がったから」(新築分譲一戸建て/31歳男性)
消費税引き上げ後の声
「消費税が8%にはなってしまったが10%にはなっていないし、ローンの金利が安い」(注文住宅/33歳女性)
「住宅エコポイントはギリギリ間に合わなかったが、住宅ローンの金利が一気に下がった時期だったから」(注文住宅/39歳男性)
「とても値上がりしてきたので安いタイミングで買えて本当によかったです」(新築分譲一戸建て/26歳男性)
「住宅ローン減税を受けることが出来たので」(新築分譲マンション/29歳女性)
増税前はやはり消費税の負担や駆け込み需要による工期の遅れといった影響を受けずに住んだことがメリットとして挙がりました。消費税増税後は、金利の安さを実感した人が多かったようです。
しかし消費税や住宅ローン減税、建材や一部エリアの土地の高騰といった時期的な要因が挙がった一方で、家族の事情を挙げた人の方がむしろ多く見られました。一部をご紹介します。
「子どもも産まれて暴れまくっているので、回りを気にしなくていいので一軒家で本当に良かった」(新築分譲一戸建て/33歳女性)
「更新時だったので。年齢的にも購入して良かった」(新築分譲マンション/50歳女性)
「快適な住まいだから。待っていたら時間がもったいない」(注文住宅/34歳男性)
ライフプランを見据えながら、どのタイミングで買うのか判断することの方が、市況としてのタイミングよりも大切なのかもしれません。
マンションを探す 一戸建てを探す 注文住宅を探すマンションよりも短い? 決めるのが早いタイプとは
ところで一般的に家を検討しはじめてから、実際に契約に至るまでにかかった期間はどの程度が多いのでしょうか。住まいのタイプ別で見てみたところ、新築分譲一戸建てにおいて、「3ヶ月未満」が31.3%と短い人が最も多いことが分かりました。半年以内に決めた人まで含めると、6割近くにまで達します。

住まいのタイプ別に見た、家を検討し始めてから契約に至るまでの期間 【単一回答】(n=720)
今思えばもっと活用すればよかった情報源
最後に、住まいの情報収集の際に、今思えばもっと活用すればよかったと思うものをご紹介します。今後検討されている方はぜひこれらの情報を外さないようにしてください。
実際に情報収集で利用したものでは、「不動産・住宅情報サイト」が最も多く、次いで「住宅展示場やモデルルーム・オープンハウス」「物件の公式サイト」の順に挙がりました。

もっと活用すればよかった情報源 【複数回答可】(n=720)※上位10位まで
一方で、もっと活用すればよかったと思う情報源では、1位、2位は同様に「不動産・住宅情報サイト」「住宅展示場やモデルルーム・オープンハウス」となり、3位には「住宅関連フェア・イベント」が挙がりました。情報源として意外に使われていなかったものの、もっと活用すればよかったものとしては、他にも「行政機関のWebサイト」があります。情報収集を十分やった人も多かったので、もっと活用すればよかったと思う割合は高くはありませんが、実際に使われた情報源と差異がある点が特徴的です。
家を購入したいけど物件をまだ決まらないという方は、事前に「不動産・住宅情報サイト」で調べてみるとイメージが湧くかもしれません。
マンションを探す 一戸建てを探す 注文住宅を探す調査概要
【調査実施期間】2016年8月10日
【調査対象者】事前調査で「過去5年以内に、注文住宅、新築分譲一戸建て、新築分譲マンションのいずれかを購入した」と回答した人
【調査方法】インターネット調査
【有効回答数】720サンプル
記事の利用や掲載についてはこちら→ info-media@LIFULL.com
マンションを探す 一戸建てを探す 注文住宅を探す更新日: / 公開日:2016.09.05










