住まい探しのきっかけ
今回は、イギリスで暮らすオーナーのS様に代わって、ずっと空家で傷みが目立つようになっていた築40年のマンションのリノベーションをしたOさんの事例を紹介します。
住まいの探し方
イギリスで暮らすオーナーS様ならではのオリジナル感を出しつつ、予算内で設計施工ができるリノベーション会社を探していました。インターネットで検索して見つけたセイワビルマスターの担当者に会ったときに、「和」と「レトロ」に対する熱意に惹かれ、リノベーションを任せることにしたそうです。
リノベ暮らしのこだわりポイント
今回のリノベーションでは、日本の住まいの良さはそのまま残し、イギリス風の手作り感のある風合いも取り入れたいと考えていました。大きな間取り変更はせず、古くなったユニットバスやトイレ、和室の壁や畳、襖を取り替えています。使える設備を生かしてコストを抑えつつ、キッチンや洗面は造作し、アンティークな床材やオーダー品の建具と組み合わせて、ガーリーな住まいが完成しました。独立行政法人宇宙航空研究開発機構(JAXA)開発のガイナ塗料を、リビングや和室に使用し、高い省エネ効果のある住まいを実現しています。

下足入れを造作した玄関。オーダーの建具とアンティーク調の床材が見事にマッチしています。照明のデザインにもこだわり、レトロ風の雰囲気になりました。

こちらも造作した洗面スペース。アンティーク調の鏡と棚板、シンプルな洗面は、ノスタルジックなイギリスの田舎の農家をイメージしています。
ミラーや電気スイッチに見え隠れするパンダのイラストが可愛い!
こんな遊び心が生活に潤いをもたらしてくれそうです
和室の壁は、JAXAがロケット打ち上げ時の熱から機体を守るために開発した、高性能断熱素材のガイナを使用。夏の暑さ、冬の寒さ対策に優れた効果を発揮し、制振効果で音を軽減、空気も清浄します。
外壁に使われることが多い塗料ですが、今回はこの特殊素材を贅沢に内装材として使用しています。
ごろんと横になって寛げる畳は、やはりいいもの。オーダーした引き戸や、既存の天井との風合いもよく合っていて、日本の古き良き伝統も感じる無国籍な部屋になりました。
写真で見るビフォーアフター
【BEFORE】
【AFTER】
リノベ暮らしInfo
■家族構成: | 2人暮らし(30代) |
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■専有面積: | 50m2 |
■建物築年: | 1974年 |
■リノベーション費用: | 300万円 |
■リノベーション会社: | セイワビルマスター株式会社(東京) |
■取材後記
遠く離れたイギリスで施工完了を大変楽しみにしていたオーナーのS様。リノベーション後は確認のためだけに日本まで来てくださいました。実際に暮らすO様共々、限られた予算の中でここまで変わるなんて、と喜んでくださいました。作り手として最も嬉しい瞬間です。予算とのすり合わせをしつつ、使いたい素材選びなどのリノベーション過程がワクワクする楽しいものになりました。