FP(ファイナンシャルプランナー)が厳選!!助成金&地価で見る「埼玉県の」人気の街8選

都心部へのアクセスの良さが際立つ埼玉エリア。人気の浦和や大宮のほか、地価の安さが魅力的な街が多く、注目が集まる。そんな埼玉から8つの街を選んだ。

伊藤 亮太
ファイナンシャルプランナー(FP)
伊藤 亮太

個人の資産設計を中心としたマネー・ライフプランニングの提案を行う。大学院での研究分野である年金など社会保障に造詣が深く、執筆物も多数。保険の見直しなど家計診断にも強い。

豊かな自然と商業地区、
バランスの取れた東京のベッドタウン

首都圏の大動脈とも言えるJRをはじめとする各路線が利用でき、都心部へのアクセスは抜群にいい埼玉エリア。通勤・通学に便利なのに、地価はそこまで高くない、そんな穴場エリアがめじろ押しです。

特に東京のベッドタウンとして、子育て世帯にはうれしい子育て支援に力を入れている自治体も多く、浦和などには進学校も。また、住宅向けの新築や改修の助成金も各種用意されています。

なお、FP・伊藤亮太さんによると、「自宅と職場の距離」や「居住エリアの学校数」、「資産価値が保てるか」、「災害時の安全性(地盤の強度や避難先との距離など)」も街選びのポイントとのこと。こちらもぜひ参考にしてみてください。

新築購入と利便性なら浦和区
注目は浦和

平均地価 46.8万円/㎡
写真 駅付近は電車やバスなど交通機関が発達

JRの4路線が乗り入れ、都心部へのアクセス抜群の浦和。県内全域での新築助成のほか、子育ての独自サービスもあり地価は上昇中です。

東大合格者数が全国上位の「埼玉県立浦和高等学校」をはじめ進学校も。埼玉県庁や県立図書館など公共機関も集まっています。なお、浦和は江戸時代よりうなぎの蒲焼きが名物として知られています。

写真 創業明治21年のうなぎの老舗「満寿家」。秘伝のタレで丁寧に焼き上げる

埼玉県多子世帯向け
新築住宅取得支援事業

新築住宅の取得に係る諸経費に対し最大50万円が支給されます。印紙税や司法書士報酬などに適用可能です。

なお、要件がいくつかあり、申請者またはその配偶者が世帯主であることや、18歳未満の子が3人以上の世帯または、18歳未満の子が2人で3人目を希望する夫婦がともに40歳未満の世帯が対象となっている点には注意です。

教育&住宅資金助成なら大宮区
注目は大宮

平均地価 24.5万円/㎡
写真 「大宮南銀座」には飲食店などがひしめき合い賑わう

大宮駅東口の「大宮南銀座」は県内随一の歓楽街として人気が高いエリアです。12路線が利用でき、電車なら新宿まで最短32分、池袋まで26分と交通面も文句なし。

さいたま市による住宅・教育資金への融資や、「子育てパパ応援プロジェクト」や「三世代子育て応援事業」「のびのびルーム事業」などの子育て支援も充実しています。

写真 大宮名物の「大宮ナポリタン」。写真は人気店「ひいき屋」の一皿

さいたま市勤労者支援資金融資(住宅・教育資金)

さいたま市独自に行う、住宅資金・教育資金の融資。いずれも500万円までの融資が可能で、返済期間は10年間となります。融資利率は住宅資金が年2.3%、教育資金が年2.5%(改正あり)。

教育資金は元金部分最大4年間据え置きが可能です。市内に1年以上居住していることなど、いくつかの要件があります。なお、事業主などは利用できません。

教育熱心な家庭なら川越市
注目は川越

平均地価 13.8万円/㎡
写真 歴史ある蔵造りの街並みの美しさも魅力

子育てから大学進学支援まで充実した、子育てと教育サービスがある川越。近年は蔵造りの街並みを見に、世界中からたくさんの観光客が集まります。

東武東上線と埼京線と川越線が乗り入れ、池袋まで約29分と交通利便性も高いです。さらに、県内では2番目の規模を誇る繁華街もあり、地価上昇中の注目エリアです。

写真 大学教授などが講師を務める日本初の子どものための大学「子ども大学かわごえ」

川越市大学奨学金

川越市内に引き続き1年以上住所を有し、全科目成績評価が3.5(5段階評価)以上の者が受けられる奨学金。他の奨学金を受ける方も申請が可能です。

ただし、世帯全員の所得額の合計が一定の基準額未満であることなど、世帯所得要件があります。入学準備金20万円、学資金月額3万7500円の奨学金が支給されます。

新築購入&子育てなら草加市
注目は草加

平均地価 16.1万円/㎡
写真 歴史ある松並木は市民の憩いの場でもある

松尾芭蕉の「おくのほそ道」でもうたわれる綾瀬川沿いの松並木「草加松原」が有名なベッドタウン。住宅資金融資制度があるので住宅購入を検討する家庭におすすめ。

また、こども医療費支給により中学校卒業までの医療費は無料。市内の救急指定病院「草加市立病院」には、「子ども急病夜間クリニック」が併設。

写真 草加煎餅をスプーンがわりに食べる新名物「ソソソフトクリーム」。

草加市住宅資金融資

市内に居住している人や居住しようとしている人に住宅の新築、増改築や補修、土地・住宅の購入に必要な資金を中央労働金庫が融資をします。

市内に所在する物件が対象であり、有担保で2000万円、無担保で500万円の融資が可能です。ただし、申込者名義で所有権登記ができる人などの要件があります。

長期的視点での暮らしなら川口市
注目は川口

平均地価 21.5万円/㎡
写真 休日には約16haの公園「グリーンセンター」が◎

住宅改修資金の助成金制度、独自の子育て支援が特徴的な川口。改修資金の助成金は、居住後にシステムキッチンといった機能性の向上を図る際にも利用できるので長期的な視点での住宅購入向きです。

また、住環境もよく、市内の大きな公園では市民ボランティアが、昔遊びなどをして子どもたちと遊んでくれる取り組みもあります。

写真 市内には国内最大規模を誇るオートバイクレース場の「川口オート」もある

川口市住宅改修資金助成金

市内の住宅改修工事のうち、対象となる部分の費用の一部を市が助成。改修工事費用(消費税を除く)×5%=助成金額。

ただし、上限は10万円とし、1000円未満は切り捨て。契約・着工前の工事が対象。なお、住宅の所有者の2親等以内の親族も申請可能になるなど、資格要件が拡大している。

より良い住環境を求めるなら戸田市
注目は戸田公園

平均地価 28.0万円/㎡
写真 駅前にはバスロータリーもあり電車だけではない交通網がうれしい

池袋&大宮まで電車で約14分と利便性が高い戸田公園エリア。住宅価格は比較的手頃かつ住宅改修資金助成制度もあります。

また、子育て関係では、埼玉県が初めて「地域子育て応援タウン」に認定したほど各種サービスが充実。「産前産後支援ヘルプサービス」や「どならない子育て練習法講座」なども開講されます。

写真 戸田公園はボート競技の聖地としても知られ、練習に励む選手の姿も

戸田市住宅改修資金助成制度

市民が市内施工業者を利用して20万円以上の個人住宅等の改修工事を行う場合、その費用の一部を助成。対象工事費の100分の5以内で、1000円未満切り捨て。補助限度額10万円。

注意したいのは、“工事着手前”に必ず申請する必要がある点です。また、過去にこの助成金の交付を受けたことがある人は申請できません。

住環境なら所沢市
注目は所沢

平均地価 18.5万円/㎡
写真

病院や広い公園が多く住環境抜群の所沢。広い家を購入したいという希望も叶えやすい。また、太陽光発電やエコカーなど再生エネルギー設備導入への補助の手厚さは魅力。ちなみに県内でも犯罪率が低いといわれている。

所沢市スマートエネルギー補助金(家庭用)

太陽光発電システム等の設備の導入により補助金5万円~36万円支給(補助金対象の項目は12個あります)。

一定の要件を満たすことで、さらに最大30%までの加算措置を受けることも可能です。設備によって事前申請が必要な点は注意が必要です。また、補助金の申請時または実績報告時に所沢市に住民登録されているなど要件があります。

生活に便利な越谷市
注目は越谷レイクタウン

平均地価 11.3万円/㎡
写真

イオンレイクタウンがあり、買い物に便利な郊外のベッドタウン。県内全域で利用できる住宅用向け省エネ設備導入に関する補助制度のほか、今回取り上げた8つの街ではもっとも安い地価が魅力的。

住宅用省エネ設備導入支援事業補助金

県内で自らが居住する既存住宅等(既存戸建住宅または集合住宅、新築も可)に対し新たに住宅の低炭素化に資する省エネ対策を行う人に、予算の範囲内において補助金を交付します。

県への申請後、交付決定を受けてから工事に着手することが必要です。

※地価情報は、市・区を対象とした2018年12月現在のものです。過去3ヵ月の間に「LIFULL HOME'S」に掲載された物件の中から独自に集計した平均価格をもとに、独自に算出(「LIFULL HOME'S」HPに掲載された100㎡あたりの地価÷100の値を、小数第二位を四捨五入)したものであり、不動産価格を保証するものではありません。また、上記(※)の付いた地価は、国土交通省が公表する公示地価をベースに本誌が独自試算した地価の目安額です。※助成金情報は年度ごとで変更の可能性があるため、最新情報の詳細は、行政HPなどでご確認ください。

  • 出典:家を買Walker (KADOKAWA)
  • 撮影 = 利根川幸秀
  • 取材・文 = 佐々木翔
  • イラスト = つぼいひろき
  • 編集 = LIFULL HOME'S 編集部

更新日: / 公開日:2019.06.27

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