前回は、竹林で有名な報国寺と、長谷の大仏さまを訪れた鎌倉散歩。雨が降ったりやんだりするなか、鎌倉駅に戻ってきました。
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一歩脇道に入れば住宅街、「小町通り」の歩きかた
鎌倉駅は意外にもさっぱりとしたつくり。和様が入った日本建築ではなく、どちらかと言うとプレイリースタイルのような洋風のイメージを受けます。
切妻屋根に合わせて縦一直線にガラスが入っていて、夜は構内からもれる光がきれい。住民も観光客も、多くの人を受け入れる駅らしい、堂々とした佇まいです。

鎌倉住民は「表口」と呼んでいる東口。小町通りや鶴岡八幡宮に行くには、東口が便利

夜の鎌倉駅
鎌倉駅東口から右へ行くと、鎌倉のメインストリート「小町通り」です。
観光客向けの“しらす”を出すお店から、地元の人がつかう傘屋さん・タオルやさん、人気のカフェなどチェーン店も個人商店もごちゃまぜになった通りです。小町通りをまっすぐ進んで突き当たると、鶴岡八幡宮に出ます。小町通りは平日・休日問わず混んでいるので、散歩はしづらいです。

メインストリート「小町通り」は、原宿の竹下通りのような雰囲気。いつも混み合っています
混雑を避けるなら、小町通りから一本脇道に入った住宅街を歩くのがおすすめ。はっとするほど大きなお屋敷や、住宅街にひっそり佇むカフェや雑貨店が見つかります。
鎌倉駅周辺の物件は都内並みに家賃が高いことが多いため、鎌倉駅から出ているバスをつかって、駅から少し離れた場所で暮らす人も多くいます。鎌倉駅まで徒歩圏内の賃貸物件を探す場合は、この小町通りから1~2本裏道に入った場所や、由比ヶ浜・長谷駅周辺で探す人が多いようです。

小町通りを一本脇道に入ると、静かな住宅街。すぐ近くまで山が迫っていて、改めて鎌倉は山に囲まれた地形だとわかります
夕暮れの鎌倉を、鶴岡八幡宮から見渡す
1063年にはじまったと言われる鶴岡八幡宮。源頼朝が幕府を開く前からある由緒ある八幡宮は、今も昔も地域住民に寄り添っています。
長い歴史をもつ街らしく、入り組んだ道の多い鎌倉ですが、骨子になる街のつくりはシンプル。鎌倉駅を中心に、由比ヶ浜の海側と鶴岡八幡宮の山側に分かれていて、若宮大路(国道21号線)でまっすぐつながっています。

背後に山が迫ってくるように建っている鶴岡八幡宮。秋は紅葉が見られます

北条政子が掘らせたと伝わる「源平池」の蓮。雨粒が乗った大きな蓮の葉がとてもきれい

本宮は、この階段をのぼったところにあります。61段ある階段をあがると、鎌倉の街を一望する景色が待っています

夕方、ライトアップされた若宮に宮司さんたちが出てきて厳かな雰囲気に。その脇を、学校帰りの学生や散歩をする地元の人たちが歩いていきます
物件を探す 街の情報を見る新しくなった「段葛」を通って、鎌倉散歩の終わりは由比ヶ浜の海へ
1182年、源頼朝が妻・政子の懐妊を機に安産祈願のためにつくらせたといわれる「段葛」。鎌倉駅付近から鶴岡八幡宮まで、若宮大路の中央をまっすぐ通っている歩行者専用の道です。
段葛の両脇に咲く見事な桜は鎌倉の風景の代名詞になっていましたが、2014年から史跡整備工事を行い、桜が植え替えられました。
若い桜は、これから成長し、新しい段葛の歴史をつくっていくでしょう。

新しくなった「段葛」。夜はライトアップされてロマンチックな雰囲気なので、カップルの散歩にはぴったり
段葛を散歩しながら由比ヶ浜へ。鶴岡八幡宮から由比ヶ浜の海までは2キロくらい。ゆっくり30分ほどかけて歩きました。
夏の終わりの海は、犬の散歩をするご近所さんや、海を眺めているカップルたちがいてのんびりした雰囲気。海の家が並ぶ喧騒の中で見る海も良いですが、夏の終わりのちょっと気だるい雰囲気の海で、友だちや恋人とじっくり話すのもおすすめです。

夏の終わりの由比ヶ浜の海。遠くに江ノ島が見えます
有名な神社仏閣を中心に散歩をして感じた鎌倉の魅力は、源頼朝の時代から続いている歴史が培ってきたものが、きちんと残っていること。そして、こんな歴史を感じる街に今もきちんと暮らしがあることです。
観光地のように、短いあいだ滞在して人が次々と入れ替わるのではなく、長くそこに暮らして、鎌倉の歴史を継いでいく人たちがいることが、鎌倉の街の魅力を増しているように思いました。
もちろん、あじさいや紅葉を見に行ったり、おしゃれなカフェにパンケーキを食べに行く鎌倉散歩もおすすめ。その途中にぜひ、鎌倉の日常の風景に目を向けてみてください。その風景は、これから長く受け継がれていく歴史のはじまりかもしれません。

あまり知られていない神社仏閣にも、多くの花々が咲き乱れています
物件を探す 街の情報を見る更新日: / 公開日:2016.10.11










