【ホームズ】賃貸と持ち家どっちがお得？　メリット・デメリット・生涯コストを比較

住まいを選ぶ際に、賃貸と持ち家はどちらがよいのか迷う方もいるのではないでしょうか。家賃を支払い続ける賃貸と住宅ローンを組んで購入する持ち家はそれぞれにメリットとデメリットがあり、生涯コストも大きく異なります。しかし、どちらが自分に合っているのか「情報が多すぎて決めきれない」という方も多いのが現実です。

そこでこの記事では、賃貸と持ち家の特徴を比較し、生涯コストやメリット・デメリットについて分かりやすく解説します。住まい選びに迷っている方はぜひ参考にしてください。

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【メリット・デメリットを比較】賃貸と持ち家どっちがお得？
1. 賃貸の特徴
2. 持ち家の特徴
【生涯コストを比較】賃貸と持ち家どっちがお得？
賃貸・持ち家が向いている人
まとめ

【メリット・デメリットを比較】賃貸と持ち家どっちがお得？

ここでは、賃貸と持ち家のそれぞれの特徴を具体的なメリット・デメリットを挙げて比較します。

賃貸の特徴

賃貸住宅のメリット・デメリットは、ライフスタイルや将来の計画に大きく関わります。

メリット	デメリット
気軽に引越しができる	家賃を払い続けても資産にならない
設備故障時の修繕費用は大家負担になる	大規模なリフォームや内装変更が制限される
持ち家と比較すれば初期費用が安い	ペット飼育や楽器演奏の制限がある

それぞれ詳しく解説します。

メリット｜気軽に引越しできる・メンテナンスが不要

賃貸物件は、ライフスタイルの変化に柔軟に対応できる点が魅力のひとつです。

たとえば、転勤や家族構成の変化など人生のステージが変わる際に住み替えが容易です。契約期間はあるものの、基本的に好きなタイミングで退去が可能であり、大きな経済的負担をかけずに新しい住まいを選べます。

また、設備が故障した際や建物の修繕が必要になった場合の費用は、基本的に大家が負担してくれます。そのため、突発的な出費を気にすることなく安心して生活できます。

デメリット｜資産が残らない・自由度が低い

賃貸物件は、毎月の家賃を支払い続けても将来的に自分の資産になることはありません。そのため賃貸物件に長期間住む場合は、支払った家賃が「消費費用」となるだけであり、持ち家の購入費用と比較して資産的なリターンを得られない点がデメリットとなります。

さらに賃貸物件では、以下のように自由度が低い点もデメリットとして挙げられます。

大がかりなリフォームができない
ペットの飼育や楽器の演奏が禁止されている

こうした制限は、個々のライフスタイルや趣味を楽しむうえでの妨げになる場合もあるでしょう。

持ち家の特徴

持ち家は、自分の資産として安定した住まいを手に入れられる半面、初期費用や維持費が大きな課題になります。

メリット	デメリット
ローン完済後は自分の財産になる	購入時にまとまった初期費用が必要
インテリアやリフォームが自由	固定資産税や住宅ローン返済が必要
長期的に居住費を抑えられる	修繕費やメンテナンス費用が増える

それぞれ詳しく解説します。

メリット｜自分の財産となる・リフォームを楽しめる

持ち家の最大のメリットは、住宅ローンを完済すれば資産として所有できる点です。賃貸では家賃を支払い続ける必要がありますが、持ち家の場合はローン返済後に居住費がほとんど不要になります。

さらに、持ち家は自分の好みに合わせて設備や間取りを自由に選択できます。たとえば、キッチンのリフォームや庭の造園、趣味に合わせた作業スペースの追加など、好みの設計にすることが可能です。

デメリット｜初期費用が高い・固定費がかかる

持ち家を購入するには、まとまった初期費用が必要です。購入時には頭金や諸費用（登記費用、仲介手数料など）が発生し、物件価格の10％程度が一括で必要になることもあります。

さらに、住宅ローンの返済に加えて固定資産税や火災保険料、修繕費の積み立てなど、毎月一定の固定費が必要です。特に築年数が経過すると修繕費が増加する傾向にあり、屋根や外壁の補修、配管の交換など計画的な費用管理が求められます。

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【生涯コストを比較】賃貸と持ち家どっちがお得？

賃貸と持ち家では支出の種類やタイミングが大きく異なるため、生涯コストについてそれぞれの特徴を把握することが重要です。ここでは、賃貸と持ち家にかかる生涯コストを詳しく解説し、35年間の総額をシミュレーションして比較します。

賃貸の場合は「家賃や更新費用等」を負担

賃貸の場合、毎月の家賃や契約更新時の費用が主な支出となります。そのため、支払額は安定していますが、資産としての価値は蓄積されず、長期間住み続けるほど支払総額が膨らみます。

また、契約更新の際には更新料や敷金の一部追加が発生する場合があり、コストを押し上げる要因となります。

持ち家の場合は「ローン返済やメンテナンス費用」を負担

持ち家の場合、主な支出は住宅ローン返済ですが、加えて定期的なメンテナンス費用や突発的な修理費用も自己負担となります。

住宅ローンは長期的な支払いが必要であり金利によって総支払額が変動するため、計画的な返済が求められます。また、建物の老朽化に伴う外壁や屋根の修繕、配管の交換などの維持費が必要です。

生涯コストをシミュレーションして比較

ここでは、Aさんをモデルケースとして、持ち家と賃貸の費用を35年間で比較したシミュレーション結果を解説します。それぞれの総額を具体的に比較し、どちらがライフスタイルや経済的に合っているのかを確認しましょう。

生涯コストを算出する条件は以下と仮定します。

Aさん（35歳）、配偶者（33歳）、子ども（2歳）

・年収：700万円

持ち家の場合

・物件：新築一戸建て

・価格：4,300万円（千葉県船橋市、4LDK・85m2）

・資金計画：頭金800万円、借入額3,500万円（全期間固定金利型1.5％、返済期間35年、元利均等返済）

・月々の返済額：約10万7,000円

賃貸の場合

・物件：賃貸一戸建て

・家賃：12万円（共益費含む、千葉県船橋市、3LDK・80m2）

・引越し：40歳、55歳、65歳でライフスタイルの変化に合わせて家賃が変動（14万円、13万円、11万円）

・更新料：２年に1回、家賃の１ヶ月分と仮定

持ち家の場合、主な支出は住宅ローン返済額と初期費用です。

35年間の総額は以下となります。

<住宅ローン返済額>

・毎月の返済額：10万7,000円

・35年間の総返済額：約4,500万円

<初期費用（頭金＋諸費用）>

・頭金：800万円

・諸費用：物件価格の約5％で215万円

<35年間の総額>

・住宅ローン4,500万円＋頭金800万円＋諸費用215万円＝約5,515万円

続いて賃貸の場合の35年間の総額を確認しましょう。

賃貸の場合、ライフステージに合わせた引越しで家賃が変動します。

・35～39歳（5年間）

家賃：12万円×12ヶ月×5年＝720万円

更新料：１２万円×２回＝２４万円

・40～54歳（15年間）

家賃：14万円×12ヶ月×15年＝2,520万円

更新料：１４万円×7回＝98万円

・55～64歳（10年間）

家賃：13万円×12ヶ月×10年＝1,560万円

更新料：13万円×4回＝52万円

・65～69歳（5年間）

家賃：11万円×12ヶ月×5年＝660万円

更新料：11万円×2回＝22万円

<35年間の総額>
720万円＋24万円＋2,520万円＋98万円＋1,560万円＋52万円＋660万円＋22万円＝約5,656万円

上記で紹介した持ち家の場合と賃貸の場合の35年間の総額シミュレーションをまとめると以下のようになります。

項目	持ち家の場合	賃貸の場合
総額	約5,515万円	約5,656万円
住居費の内訳	住宅ローン＋頭金＋諸費用	家賃＋更新料＋引越し費用
資産価値	残る（売却・相続が可能）	残らない