大学への進学や社会人になったのをきっかけに、一人暮らしを始める人もいるでしょう。ただ、初めて一人暮らしをする場合、部屋の広さや間取りについて分からないことも多いかもしれません。
ここでは、一人暮らしに適した広さや8畳ワンルーム(1R)で暮らすメリット、部屋の形に合わせたおすすめのレイアウトなどを紹介します。
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8畳のワンルームはどのくらいの広さ?

ワンルームは、「キッチンと居室との間に仕切りがない」部屋を指します。
廊下やトイレなどの扉を開閉するためのスペースを極力抑えたシンプルな間取りが多く、調理・食事・就寝を1つの部屋で完結できるのが特徴です。
ワンルームと比較されることの多い間取りに、1Kがあります。1Kは「居室1つ+キッチン」の間取りを指し、居室とキッチンの間に仕切りがあるのが特徴です。
なお、一般的にキッチンが4.5畳未満の場合を1Kといい、キッチンが4.5畳以上8畳未満の場合は1DKという表記になります。
ここからは、8畳ワンルームがどのくらいの平米数(広さ)であり、どのような魅力があるのかについて解説します。

8畳ワンルームは広い? 狭い?
「不動産の表示に関する公正競争規約・同施行規則」によると、畳のサイズは1畳=1.62平米以上と定められています。
これに従って8畳を平米に換算すると8畳×1.62平米=「12.96平米」になり、ここに玄関やトイレ、浴室などを含めた面積が専有面積となります。8畳ワンルームの場合、専有面積は20~25平米前後の物件が主流です。
国土交通省の「住生活基本計画における居住面積水準」によると、一人暮らしに最低限必要な広さは25平米とされています。そのため、8畳ワンルームの物件は、生活していくうえで極端に狭いと感じることは少ないでしょう。
しかし、人によって感覚や価値観は異なります。部屋探しをするときは、自分に必要な生活スペースはどれくらいかを確認しておくようにしましょう。
なお、畳の大きさは地域ごとに異なり、畳の種類が変わると、同じ8畳でも平米数が変動します。代表的な畳の種類は「京間」「中京間」「江戸間」「団地間」の4つとなり、それぞれのサイズは以下のとおりです。
- 京間(きょうま)=1.82平米(8畳の場合=14.59平米)
- 中京間(ちゅうきょうま)=1.65平米(8畳の場合=13.24平米)
- 江戸間=1.54平米(8畳の場合=12.36平米)
- 団地間(だんちま)=1.44平米(8畳の場合=11.56平米)
前述したように、畳数を間取り図に表示するときは1畳=1.62平米以上と決まっています。
そのため、基本的には江戸間や団地間の畳数がそのまま表示されることはないですが、内見の際に間取り図と相違がないかチェックすることは大事です。
8畳ワンルームのメリット
ワンルームは、ほかの間取りと比べて家賃が安いのが魅力です。エリアによっては、ワンルームと1Kで家賃が1万円ほど変わることも珍しくありません。そのため、ワンルームは家賃を抑えて生活したい人におすすめの間取りといえます。
また、ワンルームはキッチンと居室の間に扉がないため、キッチン扉を開閉する手間がなく、動きやすい生活動線を確保できるでしょう。部屋が別れていないため、室内のどこにいても温度を一定に保ちやすいのも利点です。
さらに、扉で仕切られていないワンルームは、1Kに比べて部屋が広く見えるという特徴があります。ローテーブルやローベッドなど高さがない家具を選べば、より部屋を広く見せることができるでしょう。
縦長の8畳ワンルームにおすすめのレイアウト

ワンルームの間取りは、大きく「横型」と「縦型」に分けられます。
横型は窓を大きく取れるため、自然光が入りやすいのが特徴です。一方の縦型は、玄関から窓まで奥行きがあるため、部屋が広く感じやすいという長所があります。
ここでは、縦長の8畳ワンルームにおすすめのレイアウトを2パターン紹介します。
ベッドを壁側に寄せる

窓に対してベッドを垂直に配置するレイアウトは、縦長のメリットである奥行きを生かした部屋作りができます。
ただし、部屋の横幅があまりないため、大きいベッドや高さのあるベッドを置くと圧迫感が出やすくなります。そこでおすすめなのがローベッドです。ベッドが低いと部屋をすっきりと見せることができ、開放感が生まれます。
また、ソファを置く場合も低いものを選ぶと、より開放感のある空間を演出できるでしょう。
ベッドを窓側に寄せる

ベッドを窓側に寄せて横向きに置くレイアウトは、ベッドの手前を生活スペースとして広く使うことができ、ワンルームでありながら就寝スペースと生活スペースを分けることが可能です。
さらに、ソファの背もたれをベッド側に向けたり、家具で仕切ったりすることでよりメリハリのある生活空間になります。
就寝スペースと生活スペースの間にパーティションやカーテンを設置すれば、プライベートな部分を隠すことができるため、来客時にもおすすめです。
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横長の8畳ワンルームにおすすめのレイアウト

横長のワンルームは窓の面積が広い分、部屋全体に自然光を取り入れやすいのが特徴です。ただし、家具の配置が制限されやすい点には注意しましょう。
ここでは、横長のワンルームのレイアウト方法を紹介します。
ベッドを窓と並行に置くレイアウト
横長の部屋であれば、ベッドを窓と並行に配置しても窓への動線を確保できます。
少し大きめのベッドを置きたい人や、ほかに家具をあまり置かずすっきりと見せたい人におすすめのレイアウトといえます。
ベッドを窓に直角に置くレイアウト
ベッドを窓に対して直角に壁につける形で配置すると、視線や動線を遮ることなく部屋の中心を広く使うことができます。
そのため、部屋の中心にソファやテーブルを置いても狭さを感じないでしょう。ベッド側に低めの家具を置いて仕切りを設けることもできます。
配置する家具に気をつけよう!

一人暮らしでは、自分好みの家具に囲まれて過ごすことに喜びを感じる人も多いでしょう。しかし、限られた空間では家具の選び方に注意しないと、暮らしづらい部屋になってしまうことがあります。
ベッドの大きさ
8畳ワンルームの場合、ベッドはシングルサイズがおすすめです。
シングルベッドは幅97cm×長さ195cm程度とコンパクトなため、部屋に圧迫感を与えません。ソファやテーブル、テレビボードなどもレイアウトしやすくなります。
セミダブルやダブルベッドを置くことは可能ですが、その他の家具の選択肢が限られ、ベッド以外でくつろぐスペースが狭くなってしまうことに注意しましょう。
テーブルの高さ
ローテーブルとハイテーブル、どちらにもメリットがあります。ローテーブルは部屋を圧迫しないだけでなく、テーブルに合わせて椅子を置く必要もないため、空間を広く使うことができます。
ハイテーブルを置く場合は椅子も必要になりますが、パソコンデスクとしても使えるよさがあります。普段は収納しておけるような折りたたみ式のテーブルや椅子であれば、スペースを占領することがありません。
ソファベッドを選ぶ
広さを重視したい人や、生活感を出したくない人におすすめなのがソファベッドです。すっきりとした部屋になるだけでなく、来客時には就寝スペースを隠せます。
ソファベッドのように1台で2役以上の働きをする多機能家具を活用することで、生活空間を広々と使えるでしょう。
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8畳ワンルームが向いているのはこんな人!

8畳ワンルームの特徴やレイアウト方法について紹介してきました。しかし、部屋の希望条件は一人ひとり異なるため、ライフスタイルに合わせて適した間取りを選ぶことが大切です。
ここでは、8畳ワンルームが向いている人の特徴を紹介します。
家賃を抑えたい人
前述したように、ワンルームは1Kと比較して家賃が低いのが特徴です。駅に近い物件や家賃相場の高い地域でも、ワンルームなら予算内に収まる可能性が高くなります。一人暮らしをする人にとって強い味方となるでしょう。
荷物が少ない人
ワンルームの場合、収納が充実していない物件も多く見られます。そのため、荷物が少ない人に向いている間取りといえます。
荷物が多い人は「不用品を処分する」「収納付きの家具を上手に利用して収納スペースを確保する」などの工夫が必要です。物件によって収納スペースは異なるため、どれくらい収納スペースがあるのか事前に確認しておきましょう。
掃除が苦手な人
ワンルームは仕切りがない分、ほかの間取りよりも掃除がしやすいのも大きな特徴です。そのため、掃除が苦手な人や、忙しくてなかなか掃除をする時間がないという人にとっても、ワンルームの手軽さはメリットになるでしょう。
家にいる時間が長い人
8畳のワンルームはレイアウトを工夫すれば、就寝スペースと生活するスペースを分けることが可能です。家で仕事をする人や家にいる時間が長い人は、メリハリのある生活を送ることができるでしょう。
また、8畳という広さは程よくコンパクトであるため、生活動線を短くでき、家での時間を有意義に過ごすことができます。
部屋に人を招きたい人
8畳ワンルームは、友人を招いて過ごしたい人にもおすすめです。飲み会や泊まりなどの場合でも対応できる広さです。また、キッチンスペースと居住スペースの仕切りがないため、料理をしながら会話を楽しむことができます。
まとめ

ワンルームは、キッチンと居室スペースに仕切りがなく、部屋全体を見渡せる間取りです。8畳の広さがあれば部屋の形状に合わせて家具を配置し、レイアウトを楽しむことができます。
ほかの間取りと比べて家賃を抑えられるだけでなく、掃除が楽だったり、就寝スペースと生活スペースを分けられたりするなどのメリットがあります。その半面、十分な収納スペースがない物件が多いというデメリットもあります。
自身の生活スタイルや予算に合わせて間取りを検討し、快適な一人暮らしを実現させましょう。
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