一人暮らしをする際に、忘れずに重視したいのが防犯対策です。窃盗侵入で最も多い侵入口は玄関といわれていますが、玄関用の防犯グッズにはどんなものがあるのでしょうか。今回は、賃貸物件で一人暮らしをする場合におすすめの玄関まわりの防犯グッズや防犯対策を紹介します。
一人暮らしにぴったりな物件セキュリティ・防犯対策が充実した物件オートロック付き物件2階以上の物件
賃貸物件の一人暮らしでも玄関に防犯対策は必要?

「一人暮らしは戸締りに気をつけて」とよく言われますが、ついつい玄関や窓に鍵をかけ忘れて出かけてしまうこともあるのではないでしょうか。
警察庁の「侵入窃盗の侵入口」のデータ(2022年)によると、3階建て以下の共同マンションと4階建て以上の共同マンションでは、玄関などの表出入り口からの被害が最も多く、特に玄関や窓に鍵をかけていない家が狙われやすいことが分かります。
侵入窃盗の侵入口
共同住宅(3階建以下) | 表出入り口(47.3%) | 窓(40.7%) | 非常口(0.1%) |
|---|---|---|---|
共同住宅(4階建以上) | 表出入り口(60.7%) | 窓(24.5%) | 非常(0.1 %) |
侵入窃盗の侵入方法
共同住宅(3階建以下) | 無締り(51.5%) | ガラス破り(30.7%) | 合鍵(11.8%) |
|---|---|---|---|
共同住宅(4階建以上) | 無締り(40.6%) | 合鍵(23.5%) | ガラス破り(11.3%) |
出典:警察庁「手口で見る侵入犯罪の脅威」 (2022年)
上記のように、鍵をかけていない玄関口からの侵入が最も多いですが、合鍵で侵入されるケースもあるため、玄関の防犯対策は必要といえます。
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玄関からの侵入手口とは?

鍵の閉め忘れで侵入されるケースが多いものの、鍵をかけていても侵入される可能性があります。空き巣が玄関からどのように侵入しているのか、よくある手口を見ていきましょう。
ドア錠こじ破り
ドア錠こじ破りとは、ドアと壁の間に工具を押し込み、「てこの原理」を利用してこじ開ける方法です。日本のドアは外開きタイプが多く、数分程度で侵入されてしまいます。
ピッキング
ピッキングとは、ピックと呼ばれる金属製の工具を鍵穴に差し込み、ドアの錠を開ける方法です。映画やドラマなどで見たことがある方もいるかもしれませんが、ピッキング対策がされていない鍵では、1分以内で開錠されてしまいます。
サムターン回し
サムターン回しとは、玄関の外側からドリルなどを使って穴を開け、ドアロック用つまみ(サムターン)を回して侵入する手口です。ドアノブの穴やドアと壁の隙間に特殊工具を入れてサムターンを回す方法もあります。
カム送り解錠
カム送り解錠とは、鍵を施錠するためのボルト部分(デッドボルト)を、特殊工具で直接働きかけて作動させ、解錠する方法です。ピッキング対策がされている錠前でも解錠できてしまう、比較的新しい手口です。
空き巣に狙われやすい玄関の特徴と必要な防犯対策

それでは次に、空き巣に狙われやすい玄関の特徴と必要な防犯対策について紹介します。基本的には、セキュリティ設備の少ないアパートやマンションの玄関が狙われる傾向があります。
セキュリティが弱い、築年数の古い物件
先ほど紹介したピッキングなどの侵入手口は、鍵の種類によっては防ぐことも可能です。しかし、築年数の古いアパートなどは、玄関の鍵を簡単にこじ開けられてしまうことが多く、注意が必要です。
セキュリティ重視で物件を選ぶのであれば、ディンプルキーや電子キーなど、ピッキングされにくい鍵を採用している物件がよいでしょう。
死角が多く、階層が低い物件
部屋が1階や2階など、階層が低い場合は外からの侵入もしやすいです。特に玄関まわりに死角があり、侵入者が隠れやすそうな場所がある場合は、鍵をこじ開けられている様子が外から見えず、侵入されやすくなります。
セキュリティが弱い場合は、自分で手軽にできる防犯グッズを設置し、玄関まわりの防犯対策を強化しましょう。
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一人暮らしの玄関におすすめの防犯グッズ6選

それでは次に、玄関まわりにおすすめの防犯グッズを6つ紹介します。
補助鍵
補助鍵を玄関に設置すれば、侵入までの時間を稼ぐことができ、防犯対策になります。賃貸物件の場合は、挟み込み式や両面テープで取り付けができるものなど、退去時に元の状態に戻せるタイプを選ぶようにしましょう。補助鍵の値段は種類によってさまざまですが、玄関に設置するものは数千円が相場です。
サムターンガード
サムターンガードは、主にサムターン回しでの侵入を防ぐためのカバーです。サムターン部分にカバーをすることで、外部から工具で作業をするのを防ぐ効果があります。両面テープなどで固定するタイプであれば、賃貸物件でも取り付けやすいです。
ドアスコープカバー
ドアスコープカバーは、外から室内を覗き見できないようにするものです。ドアスコープから工具を入れてサムターンを回すという解錠方法もあるので、カバーを付けることで防犯効果が高まります。普段はカバーを閉じておき、外を確認したいときはカバーを開けて見ることができます。
防犯アラーム・防犯ブザー
センサー式の防犯アラームを玄関の内側に設置すれば、万が一侵入されたとしても被害を抑える効果が期待できます。音や光は侵入者を威嚇する効果も期待できます。
一人暮らしの場合は、センサー式ではないタイプの防犯ブザーを玄関内に置き、いざというときに備えるのもいいでしょう。
人感センサー
センサーライトは、センサ―によって人の熱や動きを察知して光るため、侵入者に犯罪を思いとどまらせる効果が期待できます。乾電池式で工事不要のものを玄関まわりに設置すると、防犯対策になります。
防犯カメラ
特に防犯効果が高い防犯カメラですが、居住者のプライバシー問題などがあるため、設置には大家さんの許可が必要になります。また、玄関の外など、基本的に共有部分は防犯グッズの設置に大家さんの許可が必要になることを覚えておきましょう。
仮に、許可がもらえて防犯カメラを設置できる場合は、映像の取り扱いには最大限注意して使用するようにしましょう。
一人暮らしでも安心! 防犯性の高い賃貸物件の選び方

一人暮らしの部屋探しでは、玄関まわりのセキュリティなど、防犯性の高い物件を選ぶことが大切です。これまで紹介してきたとおり、特に次の3点については必ずチェックするようにしましょう。
- 玄関周りに侵入者が隠れやすい死角などはないか
- 防犯効果の高い階数(2階以上など)
防犯カメラやオートロックなど、セキュリティ設備の有無
上記以外にも、防犯性の高い物件かどうか判断するためのポイントを紹介します。
カメラ付きのインターホンがあるか
アパートはマンションよりも防犯設備が少ないケースが多いですが、モニター付きインターホンなど、外部の様子が見える設備があると安心です。特に一人暮らしの場合は、玄関先で訪問販売の対応をするのは不安に感じる方も多いでしょう。予算上オートロックや防犯カメラのある物件に住むのが難しいという場合は、カメラ付きインターホンが設置されている物件を検討してみましょう。
周辺環境やエリアの治安状況
建物だけでなく、立地条件も防犯対策の重要な要素です。治安のよいエリアや、明るく人通りの多い道路に面した場所などがおすすめといえます。エリアごとの治安については、警視庁や各自治体が公表しているデータ(「警視庁犯罪情報マップ」など)を参考にしましょう。
マーキングサイン等がないか
玄関のドア・郵便ポスト・インターホン・ガスメーターなどに、空き巣がマーキングサインを残すことがあるといいます。「〇」「×」などの記号や文字、シールなど、身に覚えのないサインが残されている物件には注意が必要です。また、もし住んでいる部屋にそのようなサインがあった場合は、必ず消すようにしましょう。
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記事のおさらい
玄関などの出入り口に防犯対策はするべき?
玄関は空き巣の侵入口になる割合が多いため、防犯対策をすると安心です。詳しくは、「賃貸物件の一人暮らしでも玄関に防犯対策は必要?」をご覧ください。
侵入者はどんな手口で玄関から入ってくるの?
ドア錠こじ破りやピッキングなど、玄関からの侵入手口の方法は複数あります。詳しくは、[「玄関からの侵入手口とは?」をご覧ください。
空き巣から狙われやすい玄関の特徴と対処法は?
セキュリティの弱い築年数の古い物件は、空き巣に狙われやすい傾向があります。詳しくは、「空き巣に狙われやすい玄関の特徴と必要な防犯対策」をご覧ください。
一人暮らしでも設置しやすい玄関の防犯グッズとは?
一人暮らしでは、玄関まわりに防犯グッズを設置するのがおすすめです。詳しくは、「一人暮らしの玄関におすすめの防犯グッズ6選」をご覧ください。
一人暮らしが知っておきたい防犯性の高い物件選びのポイントは?
物件選びの際には、防犯性の高い設備・立地を選ぶのがおすすめです。詳しくは、「一人暮らしでも安心! 防犯性の高い賃貸物件の選び方」をご覧ください。
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更新日: / 公開日:2023.11.30










