そもそもガレージとは

ガレージとは、自動車を格納するための建物（車庫）のことです。出入り口以外の3方向の壁＋屋根で構成されています。

ガレージには大きく分けて2つの種類があり、それぞれ異なる特徴があります。

ビルトインガレージ

ビルトインガレージとは、ガレージと家屋が一体になったものです。家屋に内包されていることから、インナーガレージと呼ばれることもあります。また、ビルトインガレージのある住宅をガレージハウスと呼びます。

一般的には、車の出入り口にシャッターを設け、内部を雨や風から守れるように設計することが多いです。ただ、コスト面などを考慮して、常に開口させておくタイプが選ばれることもあります。

独立型ガレージ

家屋とは別に独立して設置されるものは、独立型ガレージと呼ばれます。独立型ガレージには、居住スペースの隣に合体させて設ける隣接型と、離れた場所に設ける分離型があります。

隣接型の場合は、比較的敷地が狭くても設計できる点や、家屋とガレージとの動線がスムーズな点が特徴です。

それに対して、分離型は住居から少し離れたところに車を止めるため、乗り降りや荷物の積み降ろしが面倒に感じられることがあります。

ただし、「ガレージを自由にデザインできる」「サイズの大きいガレージもつくりやすい」といった利点もあります。

ガレージとカーポートの違い

カーポート

ガレージのほかに、駐車スペースを指す言葉としてカーポートがあります。カーポートとは、柱の上に屋根のみが取り付けられている駐車スペースのことです。

つまり、壁がある（建物である）のがガレージ、壁のない簡易的な駐車スペースがカーポートとなります。カーポートは横から入ってくる雨風をしのげないなど、ガレージと比べれば保護性に優れません。

ただし、「建築コストが安い」「固定資産税がかからない」などの特徴があるため、ガレージのある物件と比べると、家賃が安くなりやすいのが魅力です。

ガレージ付き賃貸一戸建てのメリット

それでは、ガレージ付きの賃貸一戸建てにはどのような特徴があるのでしょうか。ここでは、ビルトインガレージを採用している賃貸物件を対象に、メリットを見ていきましょう。

風雨をシャットアウトできる

ビルトインガレージは、駐車スペースを風雨からしっかりと守れるのがメリットです。

特にシャッター付きのガレージであれば、台風や横殴りの雨などの悪天候でも、安心して愛車を守ることができます。車やバイクが雨ざらしにならないため、洗車の回数も減らすことができるでしょう。

防犯面で安心感がある

車を室外に駐車する場合、たとえ家の敷地内であったとしても、車体に傷をつけられたり盗難被害に遭ったりするかもしれないという不安は拭えません。

また、故意ではなかったとしても、ボールなどの飛来物が当たってしまう可能性もあります。

ビルトインガレージであれば、住居内にガレージがあることから、防犯面でも安心感があります。盗難や外部からの損傷といった危険を避け、安全に車を保管することができるのです。

別の用途でも活用できる

ビルトインガレージは、車を持たなくなったとしてもさまざまな使い道があります。

たとえば、開口部を開放して屋根付きの庭のようにして使うことも可能です。ガレージパーティーを開いたり、子どもの遊び場にしたりと、幅広い用途があるのも大きな利点です。

また、広めのビルトインガレージであれば、車を保管するだけでなく、メンテナンススペースにしたり、趣味の道具の保管スペースにしたりすることもできます。

雨の日の積み降ろし・移動がラク

室内に駐車スペースがあるため、荷物の積み降ろしが楽に行えるのも魅力です。特に雨天時は、体や荷物がぬれるのを気にせずに移動できるのが大きなメリットとなります。

また、ビルトインガレージであれば、小さな子どもや車イスを利用する人もスムーズに移動できるでしょう。さまざまなシーンで暮らしの利便性・安全性が増します。

ガレージ付き賃貸一戸建てのデメリット

続いて、ビルトインガレージのデメリットも見ていきましょう。

居住スペースが削られる

ビルトインガレージは、家屋の内部に設けられるため、その分居住スペースが減ってしまう点がデメリットです。

特に都市部などでは、広い敷地面積を確保するのが難しいため、ビルトインガレージを採用する物件の多くは3階建てとなっています。

3階建ては限られた敷地でも居住スペースを確保しやすいのが特徴ですが、上り下りが面倒になり、生活動線の効率が低下してしまうのが難点です。

家賃が高めになる

ガレージハウスは、車の出入り口となる開口部を広くとる設計上、家屋自体をより頑丈につくる必要があります。

そのため、どうしても建築費用は高くなります。駐車スペースが外にあるタイプの賃貸一戸建てと比べると、家賃は割高になる傾向があります。

ガレージ付きの賃貸一戸建てを選ぶときのポイント

ガレージ付きの賃貸物件を選ぶときには、居室部分とともにガレージの使い勝手にも目を向ける必要があります。ここでは、どのような点を意識すればいいのか、3つのポイントに分けて見ていきましょう。

サイズの確認

まずは、所有している車やバイクがきちんと格納できるか、ガレージの広さを確認しましょう。高さや幅とともに傾斜の有無などもチェックしておくと安心です。

また、ガレージが車道に面している場合は、駐車のしやすさを考慮して交通量も確認しておくといいでしょう。

居室との動線をチェック

ガレージから居室までの動線も、利便性を左右する重要なポイントです。

車から荷物を運ぶときに十分なスペースがあるか、雨の日でもぬれずに室内まで入れるかなど、実際に生活したときのイメージを膨らませながらチェックしましょう。

空調や照明器具も確かめておく

ガレージで車やバイクのメンテナンスをしたり、趣味の空間として使ったりする場合は、空調や照明器具の有無なども確認しておくといいでしょう。

また、内部の掃除などを考え、水道があるかどうかもチェックしておきたいところです。

水道がある場合は、近隣への影響なども踏まえて、排水がどこに流れるのかも併せて確認しておくと安心です。

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ガレージ付きの賃貸一戸建てを探す方法

LIFULL HOME’Sでガレージ付きの賃貸一戸建てを探す際には、賃貸物件検索ページにある「キーワードで絞り込む」という欄に「ガレージ」と入力し、物件種別の条件を一戸建てに限定すると簡単に見つけることができます。

なお、この探し方で実際に検索すると、2023年9月14日時点では、全国で1,400件程度がヒットしました。

トータルの物件数としては多くないため、条件に合う物件が見つかったら、逃さないようにすぐに問合せをしてみるといいでしょう。

記事のおさらい

そもそもガレージの定義は？

屋根と3方向の壁で覆われている車庫をガレージと呼びます。屋根と柱だけでつくられるカーポートとは区別されるため注意しましょう。

ガレージにはどんな種類がある？

家屋と一体になった「ビルトインガレージ」と、家屋から離れた場所につくられた「独立型ガレージ」の2種類があります。ビルトインガレージは、家屋内につくられることから、「インナーガレージ」と呼ばれることもあります。

ビルトインガレージのメリットは？

ビルトインガレージは、「風雨から大切な車を守れる」「防犯面で安心感がある」といったメリットを持っています。また、駐車以外の目的で幅広く使えるのも特徴です。