快適な生活を送るためには、居住人数やライフスタイルに合わせた広さに注目することも大切です。

今回は40平米の広さを持つマンションをテーマに「暮らせる人数」「間取りタイプ」「おすすめのレイアウト」を紹介します。

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40平米の広さはどれくらい? 快適な居住スペースとは

 

国土交通省が公表している「住生活基本計画」の居住面積水準では、居住人数に合わせてどのくらいの広さが必要なのか、以下のように具体的な目安が示されています。

 

必要な面積(平米)

1人世帯

2人世帯

3人世帯

4人世帯

最低居住面積水準

25

30

40(35)

50(45)

誘導居住面積水準(都市型)

40

55

75(65)

95(85)

誘導居住面積水準(一般型)

55

75

100(87.5)

125(112.5)

( )は3~5歳児が1名いる場合

 

「最低居住面積水準」とは、健康で文化的な住生活を送るうえで必要不可欠な面積の目安であり、「誘導居住面積水準」は多様なライフスタイルに適応できる広さの目安です。

 

誘導居住面積水準は、都心や周辺でのマンション生活を想定した都市型と、郊外での一戸建て生活を想定した一般型に分かれています。

 

この数字を参照すると、40平米の広さは次のように考えられます。

  • 1人で暮らすには十分な広さ
  • 2人で暮らしてもある程度快適に過ごせる広さ
  • 3人で暮らすには最低限必要な広さ

40平米の物件に多い間取り

 

同じ広さであっても、間取りのつくりによって使い勝手や適した居住人数は異なります。ここでは、40平米に多い間取りタイプの種類や特徴を詳しく見ていきましょう。

 

LIFULL HOME’Sで全国にある40平米の賃貸物件を検索したところ、2022年10月時点では「9,554件」がヒットしました。そのうち、間取りタイプの内訳は以下のとおりです。

間取りタイプ

件数

割合

ワンルーム

136件

1.4%

1K

87件

0.9%

1DK

264件

2.8%

1LDK

2,535件

26.5%

2K

507件

5.3%

2DK

5,326件

55.7%

2LDK

456件

4.8%

3K以上

243件

2.5%

※2022年10月時点

 

このデータを踏まえると、40平米の物件のうち「1LDK」と「2DK」が大きな割合を占めることが分かります。

 

1LDKとは、1つの居室とリビングダイニングキッチンのある間取りのことです。

 

居室が1つの場合、LDKの広さは少なくとも8畳以上と決められているので、広めのリビングと居室の組み合わせと考えていいでしょう。

間取り図

部屋の配置によって使い勝手にはちょっとした違いがあり、上図のように玄関から廊下を挟んで居室とLDKが明確に分かれているタイプでは、居室を完全に独立した空間として使用できるのがメリットです。

間取り図

それに対して、上図のようにLDKと居室が隣接しているタイプの物件も多いです。

 

このタイプでは、必要に応じてリビングと居室をつなげることができ、開放感のある使い方も可能な点がメリットです。

 

2DKとは、ダイニングキッチンと2つの居室を持つ間取りのことです。

 

居室が2つある場合は、DKの広さは「6畳以上10畳未満」と決められているので、キッチンやダイニングはLDKと比べればやや狭いスペースとなります。

 

一方で、独立した居室が2つあるため、2人で暮らす場合にも適した間取りといえます。2DKにも部屋の配置によってさまざまなタイプがあり、使い勝手はそれぞれ異なるのが特徴です。

間取り図

マンションの場合は、上図のような振り分けタイプが多く、一方の部屋をダイニングキッチンとつなげれば1LDKのようにして使うこともできます。

 

もちろん、居室が2つあるので、2人で暮らす場合、それぞれの寝室を用意することも可能です。

間取り図

一方、同じ2DKでも上図のようなつくりになっていると、使い方には違いが生まれます。

 

奥の部屋に入るためには、ほかの居室を通過する必要があるため、完全に独立した空間として利用することはできません。

 

そのため、居住人数や一緒に住む人との関係性によって、適したタイプを選ぶことが大切です。

 

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40平米のレイアウト

 

快適な住環境をつくるためには、広さや間取りについて理解を深めるとともに、レイアウトについてもポイントを押さえておきましょう。

 

ここでは、1人で暮らす場合と2人で暮らす場合の2パターンについて、レイアウトの事例を紹介します。

 

1LDKは1人で暮らすのであれば、かなりゆとりのある住空間を実現できる広さといえます。

 

基本的には以下の例のように居室を寝室として使い、LDKをリビングや食事スペースとして活用するのがおすすめです。

 

レイアウト図

 

LDKの広さが10畳以上あれば、ダイニングテーブル、2人掛けのソファを置いてもまだスペースにゆとりがあります。

 

荷物の量によっては、収納スペースを増やすなど、さまざまな活用方法が考えられるでしょう。

 

夫婦やカップルなどの二人で1LDKに住むなら、居室にダブルベッドを置くことを想定して、ある程度の広さを確保することが大切です。

 

ただ、LDKでゆったり過ごすことを考えると、下の例のように寝室はダブルベッドと収納スペースのみにして、LDKを広くとるのもひとつの方法です。

 

レイアウト図

 

LDKにこのくらいのゆとりがあれば、テレワークスペースを設けることも可能です。

 

2DKには「居室の1つをリビングとして使う」方法と、「居室をそれぞれの寝室として使う」方法の2つの選択肢があります。

 

それぞれの趣味や仕事に向き合えるスペースがほしいといった場合には、以下のように居室をきちんと分けて使うのがおすすめです。

 

レイアウト図

 

それに対して、2人でゆったりくつろげるスペースがほしい場合には、以下のように居室の1つをリビングとして活用するといいでしょう。

 

レイアウト図

 

2DKのメリットは使い方の幅が広い点にあるので、ライフスタイルに合わせて適した配置を検討しましょう。

40平米の賃貸マンションがおすすめな人

 

最初に紹介したように、40平米は1人から3人世帯まで、さまざまな居住人数に対応できる広さといえます。ここでは、40平米の賃貸マンションに向いているケースを見ていきましょう。

 

1人で暮らす場合は、「家賃は高めでも快適に過ごしたい」「居住スペースとワークスペースを分けたい」「たくさん収納がほしい」といった場合に向いています。

 

40平米は十分に広い水準といえるので、家賃を抑えたい場合にはもう少し狭い物件にも目を向けるのもひとつの方法です。

 

2人で暮らす場合は「家賃を抑えたい」「荷物は少なめ」「カップルなら二人の距離が近いほうがいい」といったケースに向いています。

 

40平米は2人で暮らしても十分快適に過ごせる広さですが「将来的にも同じ環境で子育てがしたい」「お互いテレワークなので独立した空間がほしい」といった場合には、より広い部屋に目を向けることも大切です。

 

3人で暮らす場合は「子どもがまだ小さいので目の届きやすい環境が安心」「家賃を抑えて貯金をしたい」といった場合に向いています。

 

将来的にはより広い部屋へ引越しをしたい、あるいは持ち家のための頭金をためたいといった場合には、無理に広い部屋を借りようとするよりも家賃を抑えるのが適した選択といえます。

 

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物件選び

 

同じ40平米でも間取りタイプに応じて使い方は異なり、収納の配置などによっても快適さには差が生まれます。

 

目安の広さが決まったら、実際に部屋探しをしながら、いくつかの物件を比較してみることが大切です。

 

LIFULL HOME’Sでは、広さを指定した状態で幅広い選択肢から物件を検索することができます。また、間取りタイプが決まっているなら「1LDK特集」や「2DK特集」から探してみるのも便利です。

 

物件情報には間取り図や写真が掲載されているので、条件にぴったり合う物件を見つけてみましょう。

賃貸マンションの広さ

 

  • 40平米は1人で暮らすには十分な広さ、2人で暮らしてもある程度快適に過ごせる広さといえる
  • 間取りタイプによっては3人世帯で居住できる物件もある
  • 40平米の物件には1LDKや2DKが多い
  • 間取りタイプによっても使い勝手が異なるので、特徴を正しく押さえておこう
  • レイアウトを考えながら部屋探しを進めると、条件に合った物件をより見つけやすくなる

 

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