年収200万円で東京での一人暮らしを始めるとき、どのような部屋を借りられるのかを把握しておくことは大切です。

この記事では、年収200万円で東京に住むときの家賃の目安や初期費用などを解説します。

賃貸物件を探す家賃相場を調べる

年収200万円でも東京に住める

 

前提として、年収200万円でも東京で一人暮らしをすることは可能です。しかし、地方に比べて家賃水準が高いので、家賃以外の固定費や生活費がどれくらいかかるのかも把握しておく必要があります。

 

ここでは、年収200万円の人の手取り収入や家賃の目安、そして住みやすいエリアについて解説します。

 

手取りの3分の1で考えると、4万1,000~4万7,000円程度

 

家賃を設定するときに一般的にいわれているのが、「手取りの3分の1」を超えない金額をひとつの目安とするということです。

 

しかし、ライフスタイルの多様化や物価上昇の影響もあるため、正しく目安を把握するなら、生活費や固定費を手取り収入から差し引いて計算する方がいいでしょう。

 

手取り収入とは、額面収入(支給総額)から所得税や住民税、社会保険料などを差し引いた金額になります。

 

額面収入の75~85%程度となるため、年収200万円の人であれば、毎月の手取り収入としては「12万5,000~14万1,000円程度」になります。

 

したがって、手取りの3分の1で家賃を考えるなら、4万1,000~4万7,000円程度となります。

 

東京都心部で家賃4万5,000円以内の物件は少ない

 

しかし、東京都心部でこの家賃を目安として探したとしても物件数はあまり多くなく、自分の希望条件に合った物件を探すのは難しいといえます。

 

実際に、不動産情報ポータルサイトLIFULL HOME’Sで、家賃4万5,000円以内(共益費/管理費込み)の物件を検索してみると、東京都・都心部に絞り込むと73件がヒットしました(2022年8月30日時点)

 

ただし、物件の中にはバスなしや共同トイレといったものも多く、不便さを感じてしまう場合もあります。

 

可能であれば東京の都心部以外、アクセスのよい近隣県も検討

 

そのため、物件を検索するときには、東京の都心部以外のエリアも視野に入れてみましょう。

 

また、もし東京にこだわらなければ、都心までのアクセスのしやすい埼玉県や神奈川県を視野に入れて探してみると、希望条件に合った物件を見つけやすくなります。

東京の家賃相場

 

実際に東京で賃貸物件を探す前に、エリアごとの大まかな家賃相場を把握しておくとスムーズに進めやすくなります。

 

全国の平均家賃と東京の家賃相場、そして実際4万~4万5,000円でどういった物件が検索できたのかを紹介します。

 

総務省統計局が公表している「平成30年住宅・土地統計調査」によれば、家賃1ヶ月当たりの全国平均は5万5,695円である一方、東京都は8万1,001円と高い水準にあります。

 

また、東京都はエリアによって価格の差が大きいのも特徴として挙げられます。LIFULL HOME’Sの「家賃相場」で主なエリアごとの平均家賃を検索した結果をまとめると、次のとおりです。

エリア

家賃相

ワンルー

1K

都心

新宿区

9.09万円

9.91万円

渋谷区

11.10万円

10.44万円

千代田区

12.22万円

10.64万円

中央区

11.85万円

10.13万円

文京区

9.12万円

9.02万円

港区

13.22万円

11.34万円

区東

足立区

6.45万円

6.94万円

江戸川区

7.09万円

6.89万円

台東区

9.29万円

9.54万円

墨田区

8.71万円

8.85万円

荒川区

7.34万円

7.87万円

葛飾区

6.20万円

7.15万円

江東区

8.81万円

9.31万円

区西

練馬区

6.63万円

7.26万円

中野区

7.35万円

8.48万円

杉並区

7.17万円

7.94万円

区北部

豊島区

8.16万円

8.74万円

北区

7.06万円

8.11万円

板橋区

6.91万円

7.55万円

区南

品川区

9.12万円

9.06万円

目黒区

9.40万円

9.89万円

大田区

7.53万円

8.17万円

世田谷区

8.43万円

8.70万円

武蔵野市

7.52万円

7.77万円

三鷹市

6.31万円

7.34万円

国分寺市

5.85万円

6.39万円

立川市

5.85万円

6.67万円

町田市

6.46万円

7.13万円

清瀬市

4.92万円

6.02万円

八王子市

5.07万円

5.61万円

2022年8月30日時点

 

上記のように、東京といっても、どのエリアに住むかによって家賃の相場は大きく変わります。無理なく支払える家賃の上限と、住みたい地域とのバランスを考えることが大切です。

 

それでは、仮に4万~4万5,000円の家賃設定を設けて東京都内で物件を探す場合、実際にどのような部屋を探せるのかを見ていきましょう。

 

エリア別の総物件数と間取りのタイプをまとめると、以下の結果となりました。

エリア

総物件数

間取りタイプ

ワンルーム

1K

東京都‐都心部

73件

57件

15件

東京都‐23区すべて

3,448件

1,972件

1,356件

東京都‐市部その他

6,886件

2,026件

4,322件

2022年8月30日時点

 

都心部

 

東京都心部では、地価が高いことから、物件数自体とても少ないです。

 

間取りのタイプは基本的にワンルームのコンパクトな部屋が中心であり、バスとトイレが一体の物件が多いのが特徴です。

 

23区内

 

23区内も同様に、ワンルームや1Kといった一人暮らし向けの物件が中心となっています。

 

また、シェアハウスなども候補に挙がってくるので、ライフスタイルと照らし合わせたうえで、どのような部屋で暮らしたいのかをよく検討しておきましょう。

 

市部

 

そして市部では、駅から少し離れた場所にはなりますが、広めの2DKや物件によっては3DKの部屋を借りることも可能です。

 

住むエリアによって、物件数や間取りのタイプが違ってくるので、同じ条件であっても比較しながら検討しましょう。

 

家賃・賃料5万円以下の物件

初期費用

 

部屋探しを行うときは、家賃ばかりに意識が向きがちですが、ほかの費用もかかる点を押さえておきましょう。

 

入居時に必要な「初期費用」について解説します。

 

まず、初期費用とは大家さんや不動産会社と賃貸借契約を結び、その契約金としてかかる費用の総称です。

 

基本的に初期費用は家賃をベースにして計算されるもので、主な内訳は次のとおりです。

費用項目

費用の目安

礼金

家賃の0~2ヶ月分

敷金

家賃の0~2ヶ月分

前家賃

家賃の1ヶ月分

日割り家賃

家賃の日割り計算金額

仲介手数料

家賃の0.5ヶ月~1ヶ月分+消費税

火災保険料

1万5,000円~2万円

保証会社利用料

家賃の約30%~70%(必要な場合のみ)

鍵の交換費用

1万~2万円

引越し代

2万~4万円

初期費用の目安としては、家賃の4~6ヶ月分がひとつの目安となります。

 

仮に、家賃4万5,000円の場合は、初期費用の目安として18万~27万円が必要です。

 

ただ、必ずしもすべての項目の費用が必須ではなく、契約状況によって変わってきます。費用について不明点があるときは、後からトラブルになることを避けるために、事前に確認しておきましょう。

 

初期費用はまとまった金額を用意しておく必要があるため、当面の生活費などを考えて、資金計画を立てておきましょう。

 

初期費用を抑えられるひとつのポイントとして、賃貸物件を探すときに、敷金・礼金が安い物件を選ぶことが挙げられます。

 

また、フリーレント物件を探すことで、初期費用を抑えられるでしょう。フリーレントとは「入居してからの一定期間、家賃がかからない物件」のことです。

 

多くの場合は入居してすぐの1ヶ月となりますが、物件によっては2ヶ月、まれに3ヶ月や半年という長い期間になっている物件もあります。

 

また、引越し料金を節約するには、できるだけ荷物を少なくしておくことも大事です。引越しにかかる料金は、時期によって異なるため、複数の会社から見積もりをとって検討してみましょう。

敷金礼金0(ゼロ・なし)物件 フリーレント物件 引越し料金の見積もりをする

入居審査のポイント

 

部屋を借りるときには、入居審査を受ける必要があります。そのため、借りたい物件が見つかったとしても、すぐに入居できるわけではないので注意しておきましょう。

 

賃貸物件の入居審査は、一般的に契約を申し込んでから3~7日程度で結果が出ます。

 

審査のときに重視されるのが、安定して家賃を支払える能力があるかどうかという点であり、現在の収入や職業、勤続年数などから審査が行われます。

 

また、意外と見落としがちなポイントが、入居希望者の人柄に関する部分です。入居審査では、ほかの入居者とトラブルを起こさないかをチェックしています。

 

対面で行われる入居審査では、ていねいにコミュニケーションをとり、できるだけいい印象を持ってもらえるように心がけましょう。

 

保証人不要の物件 家賃・賃料5万円以下の物件

賃貸物件を探す

 

自分に合った賃貸物件を探すなら、家賃上限を設定しておくと、効率良く物件を探すことができます。

 

LIFULL HOME’Sでは、住みたいエリアや広さを設定し、細かな条件を調整しながらまとめて物件情報を検索することができます。

 

また賃料や広さ、間取り、設備、その他のこだわりなど、さまざまなジャンルにわたるテーマから物件を絞って検索することも可能です。

 

気になる物件が見つかったら、そのページから空室状況の問合せや内見予約もできるので、部屋探しにぜひご活用ください。

一人暮らし

 

  • 年収200万円でも東京都に住むことは可能
  • 「平成30年住宅・土地統計調査」によれば、東京都の1ヶ月当たりの平均家賃は8万1,001円
  • 東京で家賃4万~4.5万円だと、ワンルームか1Kの物件が多い。市部まで含めて探してみると物件を見つけやすくなる
  • 初期費用の計算は家賃がベースになっており、目安としては家賃の4~6ヶ月分になる
  • LIFULL HOME’Sを活用し、自分に合った部屋探しを進めてみよう

 

賃貸物件を探す 家賃・賃料5万円以下の物件

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