「大学に合格して一安心…」。しかし、新年度からは新たな環境での生活が始まるので、あまりゆっくりもしていられません。気持ちよくスタートを切るためにも、できるだけスムーズに準備を進めておきたいところです。
今回は大学進学を機に一人暮らしを考えている人へ向けて「部屋探しをスタートするタイミング」や「住まいを上手に探すコツ」を紹介します。
大学名から賃貸を探す
部屋探しはいつから始める?

初めて賃貸物件を借りる場合には、部屋探しをいつからスタートすればいいのか迷ってしまうものです。ここではまず、スタートのタイミングをどのように決めるのか解説します。
部屋探しの一般的なスケジュール
部屋探しに必要な期間は人によって異なり、早い人で1週間、じっくり選ぶなら3ヶ月程度かかります。
ただ、この差は条件整理や物件選びにかける時間の違いによるものなので、基本的には入居予定日の1ヶ月前にスタートするのが目安です。
一般的には、以下のようなスケジュールで入居までの手続きを進めていきます。
工程 | 目安期間 |
|---|---|
条件整理・物件探し | 1~2週間 |
不動産会社選び・内見 | 1日~1ヶ月 |
申し込み・入居審査 | 3日~1週間 |
重要事項説明・賃貸借契約 | 1日 |
引き渡し | 1日~2週間 |
大学合格後のスケジュールの考え方
通う予定の大学が自宅から近ければ、大学での授業や生活に慣れるまで自宅から通い、落ち着いたタイミングで部屋探しを始めるのもひとつの方法です。しかし、通う大学が遠い場合は、入学前までに引越しを済ませておく必要があります。
地元と大学が離れている場合には、あまり頻繁に行き来ができないので、スケジュールにはゆとりを持っておいたほうが安心です。
一般的には、新生活が始まる前の2~3月にかけて、賃貸物件を探す人が多くなります。そのため、できるだけ早めに探し始めておくと、選択肢が多く、希望条件に合った物件に入居できる確率も高くなります。
なお、賃貸物件は入居の申し込みをすると、審査に通過してから一定期間後に引き渡しとなり、そのまま家賃が発生してしまいます。そのため、通常であれば、あまり極端に早いスタートはおすすめできません。
合格前予約サービス
しかし、「合格前予約サービス」を行っている大家さんや管理会社であれば、大学に合格して入居するまで家賃が発生しません。
合格前予約サービスとは、合格発表の前の時点で、希望する部屋を押さえてしまおうというサービスで、受験前に部屋を予約でき、合格して入居する春までは無料。もしも不合格となった場合でもキャンセル料はかかりません。
利用したい場合には、不動産会社が合格前予約サービスを導入しているかにも目を向けておきましょう。
住まいはどうやって見つければいい? 具体的な探し方

賃貸物件を借りるためには、仲介会社を通して手続きを進め、契約を行うのが一般的です。そのため、仲介会社選びが物件探しを成功させるコツといっても過言ではありません。
仲介会社選びの方法とコツ
基本的には、大学近隣の仲介会社のほうが地域の事情に明るいので、細かな相談に乗ってもらえるケースが多いです。通う大学が自宅から遠ければ、Webを通じて大学に近い仲介会社へ問合せをしてみましょう。
遠方から部屋探しをする場合はオンライン内見が便利
また、遠方から部屋探しをする場合には、オンラインでのやりとりに応じてくれる仲介会社のほうが便利です。
物件情報をメールや動画で送ってもらえるとともに、代わりにビデオ通話で部屋を見せてくれる「オンライン内見」に対応している会社もあるので、実際に現地へ足を運べなくても安心感があります。
オンライン内見では、具体的にどんなことができるのか?
実際に、物件の内見時に見たい、調べたいと思っていることは、すべてリクエストすれば不動産会社のスタッフが代わり実行してくれます。
たとえば、以下のようなイメージです。
- ドアの幅や冷蔵庫を置く位置の採寸
- 窓の外の景色の確認
- 日当たりや風通し
- 携帯電話の電波が通じるか
- コンセントの位置や数
- ゴミ置き場が清潔か
- 周辺の交通量や生活音
- 周辺の住人の様子
事前のリサーチが重要
仲介会社にも得意不得意や特徴があります。そのため、事前に下調べしておくことが大切です。
LIFULL HOME’Sの「家賃相場」では、地域や駅ごとの平均的な家賃相場を簡単に確かめることができます。どのくらいの家賃なら平均的なのか、相場を確かめておくと有効な判断基準になるでしょう。

無理のない家賃設定を…生活費をきちんと把握しておこう

賃貸物件に入居してからは、毎月の家賃と生活費を安定して捻出する必要があります。無理のない家賃設定を行うためにも、一人暮らしをするとどのくらいのお金がかかるのか、事前に把握しておくことが大切です。
〈一人暮らしの大学生〉平均的な家賃と生活費
「全国大学生活協同組合連合会」の調査によれば、2020年時点で一人暮らしをしている大学生の平均家賃は「5万2,910円」とされています。
また、1ヶ月あたりの生活費の平均は以下のとおりです。
費用項目 | 金額 |
|---|---|
食費 | 2万4,570円 |
交通費 | 3,370円 |
教養娯楽費 | 1万990円 |
書籍費 | 1,850円 |
勉学費 | 1,870円 |
日常費 | 7,120円 |
電話代 | 3,370円 |
その他 | 2,140円 |
貯金・繰り越し | 1万2,990円 |
合計 | 6万8,270円 |
平均家賃と生活費をあわせると、毎月「12万1,180円」かかる計算になるので、まずはこの数値を参考にしながら家計のバランスを考慮してみましょう。
「できるだけ貯金をしたい」「食費はもっとかかりそう」などといった場合には、もう少し家賃の水準を下げる必要があります。
家賃・賃料6万円以下の快適物件住まい探しを上手に進めるためのコツ

住まい探しを上手に進めるためには、「お金」と「部屋」の2点に目を向けながら条件を設定することが大切です。
家賃を左右するポイントを知っておこう
賃貸物件の条件のなかでも、特に家賃を大きく左右するポイントとして以下の項目が挙げられます。
家賃を左右するポイント
- 立地
- 広さ
- 築年数
- 設備
立地については、一般的に「駅から近い」「周辺に便利な施設が多い」といった条件がそろっているほど、家賃は高くなりがちです。また、広さについては「部屋が広い」「部屋数が多い」ほど家賃は高くなります。
築年数については、新築や築年数の浅いものほど人気が集まるので、家賃が高額になりやすいです。設備に関しては、こだわる条件が多いほど家賃も高くなるので、事前に必要なものを見極める必要があります。
立地選びのポイントを押さえよう
立地については、駅までの距離や最寄り駅の利便性とともに、大学までの通学時間や移動手段なども調べておくことが大切です。
よくある失敗例として「自転車で通うつもりでいたが、途中に急な坂道があって不便だった」「バイクで通うつもりでいたが、借りた部屋に駐車スペースがなかった」といったケースが挙げられます。
物件の内見を行うときには、実際に大学までのルートを確かめ、交通手段を想定しておくことが大切です。
初期費用も忘れずにチェックしよう
賃貸物件に入居するためには、敷金や礼金、仲介手数料などの初期費用を払う必要があります。初期費用の目安は「家賃の4~6ヶ月程度」と、まとまったお金になるので、事前に把握しておくことが大切です。
親とも相談しながら、どのくらいの初期費用なら捻出できそうか確かめておくと安心です。また、入居のための引越し代、家具・家電購入費用もかかるので、その分のお金は手元に残しておけるように計算しましょう。
防犯面にも目を向けておこう
快適な一人暮らしをするためには、住まいの安全性にも気を配ることが大切です。防犯性の高い物件を選ぶポイントには、以下のようなものがあります。
防犯性の高い物件を選ぶポイント
- セキュリティ設備が充実している
- 管理人が常駐している
- 侵入防止の工夫が行われている
- 周囲の道路が明るい、人通りが多い
賃貸物件のセキュリティ設備には「オートロック」をはじめ、「防犯カメラ」「モニター付きインターホン」などさまざまな種類があります。
すべてがそろっている物件はどうしても家賃も高くなってしまうので、そのほかの条件とのバランスも考慮しながら物件を選びましょう。
また、物件のつくりによっても防犯性には違いが生まれます。「侵入防止のフェンスが設けられている」「窓にシャッターがついている」といった物件なら、ベランダ側から不審者が侵入するリスクを予防できるので安心です。
そのうえで、物件の周辺の状況も細かくチェックしておきましょう。現地で内見ができるなら、大学や駅からの帰宅ルートで暗い道はないかを確かめておくことも大切です。
また、遠方で内見ができない場合でも、地図で周囲の状況を確認したり、仲介会社の人に教えてもらったりしておくと安心です。
セキュリティ・防犯対策が充実した物件不動産情報ポータルサイトで効率良く部屋を見つけよう

ある程度の条件が決まったら、実際に不動産情報ポータルサイトで物件を調べてみるといいでしょう。希望する条件と家賃のバランスに無理がないかもチェックできるので、早い段階でプランを調整することも可能です。
LIFULL HOME’Sなら、住みたい地域や条件を入力するだけで、手軽に適した物件を探すことができます。
また、「学生の一人暮らし向け賃貸」サービスでは、大学名を入力するだけで自動的に学校から半径1.5km以内の物件が表示されるので便利です。ぜひ、活用してみてください。
まとめ
- 一般的に部屋探しには1ヶ月程度の時間がかかる
- 遠方の場合は部屋探しを早めにスタートすることが大切
- 合格前予約サービスを使えば、家賃発生日をうまく調整できる
- 遠方で現地へ足を運べない場合は「オンライン内見」を行ってくれる仲介会社を選ぼう
- 平均的な家賃と生活費を把握して、自分に合った家計プランを立てよう
- LIFULL HOME’Sでは学校名を入力するだけで周辺の物件を絞り込める
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