亀は小さい頃は世話もしやすく、愛嬌(あいきょう)があるので一人暮らしで飼いたいと考える人もいるのではないでしょうか。しかし、亀は長生きする生き物であるため、いったん飼い始めれば長い期間面倒を見続ける必要があります。また飼育スペースも徐々に広いものが必要になります。

この記事を参考に、一人暮らしで亀を飼うかどうか、飼うならどのような物件を選び、どうやって飼うのか、参考にしてください。

ペット可(相談)物件

亀

 

亀は爬虫(はちゅう)類の中でも人気が高く、最初は数センチほどのサイズでスペースをとりません。また、エサをねだったり、動き回ったりする様子に思わず愛嬌を感じるでしょう。しかし、子亀のころに飼いやすいからといって安易に飼い始めるべきではありません。

 

小さな頃の亀はそれほど手がかかりませんが、成長するにしたがってスペースが必要となり、掃除の手間も増えてきます。まず、亀の寿命はミドリガメで40年以上、クサガメで60年以上といわれており、とても長生きする生き物です。

 

途中で飼えなくなった場合でも、引き取り先は基本的には見つからないと考えたほうがいいでしょう。川などに放ってしまえば生態系に影響を及ぼしてしまいます。ずっと世話ができるのかを冷静に考えておく必要があります。

 

個体や餌のやり方、飼育環境などでも変わってきますが、一般的に手に入れやすいミドリガメなどの場合でも、最終的には25cm以上のサイズとなるので、大きめの水槽が必要な点も押さえておきましょう。

実際に、ミドリガメを30年以上飼っているMさんに話を聞きました。

三十数年くらい前から飼っています。小学生のときに屋台で売られており、親にねだって買ってもらったのがきっかけでした。当時は500円玉くらいの大きさで、まさかここまで大きくなるとは思ってもみませんでした。

水槽を開けてのぞき込むと、顔をあげてこちらに近づいてきてくれます。私以外がのぞき込むと顔を隠すので、覚えてくれているのだと思います。ごはんを食べるのが意外と下手で、手や口を使って一生懸命追いかけるその様子がかわいいです。

 

Mさんが飼っているミドリガメのメロンちゃん

Mさんが飼っているミドリガメのメロンちゃん

そこまで大変だとは思いません。毎朝、水槽を掃除して水を取り換え、ごはんをあげている程度です。犬も飼っていますが、比べてみてもあまり手はかかりません。

皮膚病になってしまったときはどのように治療したらいいのかが分からず、調べるのに苦労しました。また産卵期には卵を産みますので、意外と音がする日があります。

市販の排水口付きの洗面台に、脱走防止の囲いを手作りしました。また、ひなたぼっこのときのために水槽の中に石を置いて、自由に泳げるよう水をためています。小さい頃はヒーターで温めていました。

亀はしっかりお世話をすれば長生きするペットです。手もそこまでかからず、愛嬌があってとてもかわいいですが、長生きすることを考えて飼えるのかどうかしっかり検討してほしいです。

 

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日当たりのいい物件

 

それではここからは亀を飼うときの物件の選び方について紹介します。

 

ペット可の賃貸物件であれば、基本的に亀を飼うことは可能です。まずは賃貸借契約書の内容をよく確認して、「ペット可」となっているかチェックしましょう。

 

ただし、契約書によってはペット可とされていても、管理規約には、「爬虫類の飼育は禁止」と書かれているものもあります。無断で亀を飼っていれば契約違反となるので、最悪の場合は退去勧告を受ける恐れもあり注意が必要です。トラブルを未然に防ぐためにも、あらかじめ不動産会社や大家さんの許可を取っておきましょう。

 

亀は基本的には自室で飼うべきですが、ときどき日光浴をさせる必要があります。そのため、日差しが十分にある物件や、広いベランダがある物件のほうがいいでしょう。

亀を上手に飼育する方法

 

亀を上手に飼育するポイントは、亀の健康をしっかり保ってあげることです。どのような点に気をつけるべきかを紹介します。

亀の甲羅は硬いイメージがありますが、これは甲羅干しをすることでビタミンDを生成してカルシウムを吸収し、甲羅の硬さを維持しているといわれています。そのため、日光浴をさせてあげることは必須であり、日光浴用の岩などを置いてあげるとよいでしょう。

 

赤外線と熱を人工的に発生させるライトを設置すれば、時間を決めて甲羅干しをさせてあげられます。外で日光浴をさせる場合は、気温が調整できるように日陰をつくったり、カラスなどに狙われたりしないように注意が必要です。

水場で生活をする亀にとって、水の汚れは健康を損なう大きな要因となります。エサを食べたり、排せつをしたりすることで水は汚れやすいので、できれば毎日水を換えるようにしましょう。

 

水槽にぬめりがあるときは、スポンジでこするなどして汚れをきれいに落とすことが大切です。水場の環境を整えることで、病気を防いだりニオイの発生を防止できたりします。

 

また、亀は脱皮をするので、排水口が詰まらないように気を配ることも意識しておきましょう。

亀に与えるエサの頻度は、成長ペースに合わせて変えていくことが肝心です。子亀のときは毎日エサを与えるのが良いですが、3歳を超えてくるとエサの頻度は1日おきでも大丈夫な子もいます。ペットショップなどに相談してみましょう。

亀は変温動物に分類されるので、体温を一定に保つことができません。そのため、周りの気温によって体温も変化するため、飼育時の温度管理は特に気を配る必要があります。

 

寒い状態でそのままにしておくと冬眠状態に入りますが、あまりに気温が低すぎると適応できずに死んでしまうこともあるので注意しましょう。冬の時期はヒーターなどを使って、温度を一定に保ってあげることが重要です。

 

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亀を飼うときに必要なもの

 

亀を飼うときに必要なものとして、水槽・ヒーター・保温ライト・脱走防止の網などが挙げられます。亀を飼うための水槽ですが1,000~2,000円程度の手頃な価格帯のものから、数万円程度の本格的なものまでさまざまあります。

 

子亀のときは「たらい」などでも飼育は可能ですが、成長してくると脱走する恐れもあるので、適度な高さのある水槽を用意しておきましょう。心配な場合は脱走防止用の網も1,000円程度で購入できるので活用してみてください。

 

温度管理を行うヒーターや保温ライトも、手頃なものであれば1,000~2,000円程度で手に入ります。成長すれば冬眠させる方法もありますが、子亀の頃はヒーターが必要なので、ぜひそろえておきましょう。

亀と一緒に暮らせる賃貸物件を探す

 

亀はきちんと世話をすれば、長生きする生き物です。一人暮らしの方が亀を飼うときは、まずペットの飼育が可能な賃貸物件であるかを確認してみましょう。

 

LIFULL HOME’Sでは、ペット可(相談)の賃貸物件をWebから手軽に見つけられます。住みたいエリアでお気に入りの物件をぜひ探してみてください。

 

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亀を飼う

 

  • 亀は長生きする生き物で、成長するにつれて大きな水槽が必要になる
  • ペット可の賃貸物件であれば、基本的に亀を飼うことができる
  • 亀が快適に過ごせるように、こまめに掃除をしたり、気温の変化に注意したりしよう
  • 亀を飼うときに必要なものをきちんとそろえて、長く世話ができる環境を整えよう
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更新日: / 公開日:2021.12.10