ペット可・相談可の賃貸物件で、ペットを飼っていた場合、一般的に退去費用が高くなるといわれています。

部屋の使い方次第で状況は異なるので、できるだけ部屋の損傷を抑える工夫をしていくことが重要です。高額な修繕費用を請求されて慌ててしまわないためにも、どのように対応すべきかを押さえておきましょう。

この記事では、退去費用が高額になりやすいケースや対処法を解説します。

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壁紙の剥がれ

 

ペット可・相談可の賃貸物件では、退去費用が高くなる傾向にあります。どのような理由で高くなるのかをまとめると、以下の点が挙げられます。

  • 壁や床、柱にキズがついている
  • ペットのニオイが部屋に染みついている
  • ペットの排せつ物による床やクロスの汚れが残っている

上記のような例は、ペットを飼っていれば事前に想定できるため、入居する際に敷金を多めに預けることがあります。敷金は退去時の原状回復費用として充てるもので、家賃の2ヶ月分程度が目安となります。

 

入居時はペットを飼育していなかったとしても、後から飼育を始めた場合も同様に敷金を上乗せするのが一般的です。

 

部屋を退去するときに請求される費用について、高額になりやすいケースを見ていきましょう。

 

主なケースとして、次のものが挙げられます。

退去費用が高額請求されやすいケース

  • 床で爪とぎをしたケース
  • ドアや柱をかじってしまったケース
  • 壁にキズや穴を開けたケース
  • 部屋全体にペットのニオイが染みついているケース

ペットが床で爪とぎをしたり、ドアや柱をかじったりしたときは張り替え工事や補修工事が必要です。一ヶ所の補修であればそれほど負担はないものの、複数箇所となれば高額請求される場合があります。

 

また、壁の損傷がクロスの張り替えだけでなく、下地部分まで取り換えなければならないダメージを受けている場合も修繕費用は高くなりやすいです。

 

加えて、ペットの管理やトイレの掃除をあまりマメに行わなかったときは、部屋全体にペットのニオイが染みつきやすくなります。

 

通常のクリーニングで対応できないときは、部屋全体のクロスの張り替えや床材の交換が必要になるので、高額請求になりやすいといえるでしょう。

床の傷

 

賃貸物件の退去に関するトラブルを防ぐために、国土交通省によって「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」がまとめられています。

 

このガイドラインでは、貸主(物件のオーナー)と借主(入居者)の負担割合がまとめられており、退去費用を考えるうえでひとつの基準となります。

 

原状回復における基本的な考え方として、まず次の点が挙げられます。

原状回復における基本的な考え方

  • 通常の使用による損耗や経年劣化は「貸主」の負担
  • 故意または過失などによる破損や劣化は「借主」の負担

この基準をさらに具体的に解説すると、以下のような負担となります。

貸主が修繕費用を負担するもの

借主が修繕費用を負担するもの

・フローリングやカーペット、クロスの日焼けによる変色

・家具の設置によるカーペットのへこみ

・テレビや冷蔵庫の設置による背面の壁の電気ヤケ

・クロスや壁についたポスターなどの跡

・エアコン設置により壁やクロスについたビス穴や跡

・壁やクロスについた画びょうやピンの穴(下地ボードの張り替え不要なもの)

・ハウスクリーニング

・カギの交換

・壁やクロスに書いた落書き、カーペットについた飲み物のシミ

・引越し作業で生じた床やカーペットのキズ

・結露を放置したことにより発生した壁やクロスのカビ、シミ

・日常の手入れが悪いためについた台所の油汚れ

・壁やクロスのくぎやネジの穴(下地ボードの張り替え必要なもの)

・日常の手入れが悪いためについた風呂やトイレ、洗面台の水アカやカビ

・クロスやカーペットについたペットの尿や嘔吐物によるシミ

・壁やクロス、カーペット、フローリングについたペットの引っかきキズ

・ペットのケージを置くことによって床や壁についたキズ

・キャットタワーを取りつけることによってできた天井や床、壁についたキズ

上記のケースを目安として、どちらが負担するのか判断が難しいものも、粘り強く交渉していきましょう。

 

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フローリングの修繕

 

ペット可・相談可の賃貸物件において、退去時にかかる費用は修繕箇所や規模によって異なります。

 

そのため、修繕を必要とする箇所の相場を押さえておくことで、おおよその退去費用を計算することが可能です。個別の修繕費用について紹介します。

 

フローリングの修繕は、損傷箇所だけを補修するのが難しいため、基本的に居室全体を張り替えることになります。

 

修繕費用の目安としては次のとおりです。

修繕箇所

費用の目安

居室6畳~10畳

10万~18万円程度

キッチン

8万円程度

トイレ

6万円程度

洗面所

9万円程度

廊下

8万円程度

 

クロスについてもフローリングの場合と同様に、居室全体が対象となるのが基本です。修繕費用の目安は次のようになります。

修繕箇所

費用の目安

居室6畳~10畳

4万~7万円程度

キッチン

4万円程度

トイレ

4万円程度

洗面所

4万円程度

玄関・廊下

4万円程度

 

ペットがつけた爪あとやかみあとなどは、キズがついている部分だけを修繕します。複数箇所あれば、その分だけ費用は膨らんでしまうので注意が必要です。

修繕の程度

費用の目安

浅いキズ

2万円程度

浅くて長いキズ

3万円程度

深いキズ

4万円程度

尿のシミ

5万円程度

 

部屋に染みついたペットのニオイは、ハウスクリーニングによって脱臭するケースが多いです。

 

国土交通省が公表している「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」によれば、ハウスクリーニングの費用は本来貸主の負担ですが、ペットの飼育による場合は入居者が負担することになるので注意しましょう。

部屋の広さ

費用の目安

ワンルーム・1K

2万~5万円程度

1DK・1LDK

4万~6万円程度

2DK・2LDK

4万~9万円程度

3DK・3LDK

6万~10万円程度

4DK・4LDK

8万~12万円程度

退去費用について相談する

 

退去時の費用が高額である場合、まずは見積書の内訳明細を見せてもらいましょう。ひとつひとつの項目ごとに、修繕費用の相場と照らし合わせて確認をすることが大切です。

 

不明点や疑問点があれば、不動産会社や大家さんに相談をしてみてください。また、相談をしても問題が解決しない場合には、以下の相談窓口に連絡をしてみましょう。

相談窓口

  • 市区町村の生活相談窓口
  • 独立行政法人 国民生活センター
  • 法テラス(日本司法支援センター)
  • 警察相談専用電話「9110」
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入居する部屋のチェックする

 

部屋を退去するときのトラブルを防ぐには、入居前・入居中・退去時のそれぞれで注意すべき点を押さえておく必要があります。どのような点に気をつけるべきかを見ていきましょう。

 

入居するタイミングでは、部屋の隅々を細かくチェックして、キズなどがあれば写真を撮っておくことが大事です。元々あったキズと後からついたキズを明確に分けることで、退去時に無用なトラブルが起こるのを避けられます。

 

入居中に備えつけの設備が故障したときは、まず管理会社に連絡をしましょう。故障時に連絡をせずに自ら修理費用を負担し、後から修理費用を請求しても支払ってもらえないケースもあるので注意が必要です。

 

退去時のトラブルを回避するには、必ず立ち合いを行うことが重要です。修繕が必要な箇所について納得できないときには、その場できちんと意見を伝えるようにしましょう。

 

退去時の修繕費用を抑えるには、日頃の予防策が重要になってきます。ペットのしつけや手入れをきちんと行い、床にはカーペットやフロアマットを敷いて、キズがつかないように気をつけましょう。

 

柱にキズがつかないように、いたずら防止スプレーを吹きつけたり、クロスを守るために保護シートを活用したりするといいでしょう。

  • ペットを飼っていた賃貸物件では、退去時に請求される費用が高くなる傾向にある
  • 入居時に敷金を多めに預けておけば、退去時に慌てることは少なくなる
  • 国土交通省によって「原状回復のガイドライン」が定められている
  • 相場よりも退去費用が高いときは、きちんと相談をすることが大切
  • 退去時には立ち合いをして、不明点があれば意見を伝える
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更新日: / 公開日:2021.11.22