生活保護の家賃補助上限は地域と世帯人数で決まる
生活保護受給世帯が受けられる家賃補助(住宅扶助)は、無制限ではありません。お住まいの地域(等級地)や世帯人数によって上限額が明確に定められており、見直されることもあります。東京都23区の単身世帯の場合、床面積15平米超で5万3,700円が上限です。
詳しくは、「家賃補助の上限は地域によって異なる」をご覧ください。
管理費や水道光熱費は家賃補助の対象外になる
家賃補助の対象は「月々の家賃」や「敷金・礼金」などですが、管理費・共益費・水道光熱費は対象外です。これらの費用は生活扶助から自分で支払う必要があるため、物件探しの際は管理費込みの総額を意識するか、管理費ゼロの物件を選ぶことが重要です。
詳しくは、「住宅扶助の対象になる費用・ならない費用【一覧表】」をご覧ください。
福祉事務所の代理納付なら保証会社の審査に通りやすい
生活保護受給者は家賃滞納のリスクから審査が厳しくなる傾向にあります。しかし、福祉事務所から大家さんに直接家賃を支払う「代理納付」の仕組みを利用すれば、入金の安定性が評価されて保証会社の審査に通りやすくなるケースがあります。
詳しくは、「代理納付が審査のポイントになることも」をご覧ください。

敷金礼金0(ゼロ・なし)物件を探す保証人不要の物件を探す生活保護利用に理解ある不動産会社を探す

生活保護制度は、病気やケガで働けなかったり、経済的に困窮していたりする人を国が支援する仕組みです。

 

生活保護を受給している世帯は、「住宅扶助」という家賃補助の支援が得られます。ただし受給金額には一定のルールが設けられており、無制限に支給されるわけではありません。

生活保護の仕組みにおける家賃補助制度について、基本的な仕組みや手続きの流れを解説していきます。

生活保護の家賃補助(住宅扶助)とは、生活に困窮している方が最低限度の生活を送るための住まいを確保できるよう、国が家賃や転居費用を支給する制度です。支給される上限額は、「世帯人数」と「住んでいる地域(等級地)」によって明確に定められています。

生活保護費

 

生活保護制度は、憲法25条が規定する理念に基づいて、生活に困窮しているすべての人に最低限度の保障を行うことを目的としています。

 

保障の内容には基本的な生活やその他の扶助が含まれており、住まいの確保も対象です。では、生活保護で受けられる家賃補助について、詳しく見ていきましょう。

住まいの確保に必要な金額は、世帯の人数や住んでいる地域によって異なるため、等級地別に家賃補助の上限にも一定の違いがあります。

 

たとえば、等級が最も高い東京都23区の場合では、単身世帯で床面積15平米超の場合5万3,700円、2人世帯で6万4,000円、3人世帯では6万9,800円です(2020年8月現在)。

出典:東京都福祉保健局

 

同じ東京都内でも特定市や島しょ部の場合は、賃料などが都市部より安いこともあり、等級が下がるのにしたがって金額の上限もここから1~2割程度下がります。

 

上限額は自治体により異なるうえ、見直されることがあるため、最新の情報を確認するようにしてください。

家賃補助の対象範囲は明確に決められており、住まいに関わる支出であっても対象外となる項目があるため注意が必要です。

生活保護の住宅扶助では、支払われる費用と自己負担になる費用が厳格に分けられています。

項目家賃補助(住宅扶助)の対象備考
対象となるもの月々の家賃、敷金、礼金、引越し費用、更新料など家賃以外は「一時扶助金」の範囲内で支給
対象外のもの管理費、共益費、水道光熱費生活扶助(生活費)から自分で支払う必要あり

 

対象外となる管理費や共益費は、生活費である「生活扶助」から捻出しなければなりません。そのため、家賃だけでなく「管理費込みの総額」を意識するか、最初から管理費ゼロの物件を選ぶと生活が楽になります。

 

また、必要な費用が一時扶助金の範囲内に収まるか不安な場合は、敷金・礼金がかからない物件を選ぶのも1つの方法です。

 

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ケースワーカーとの面談

 

家賃補助を受けて賃貸物件を借りるときには、通常の流れとは異なる手続きが行われます。ここでは、家賃補助を受ける場合の一般的な流れについて説明していきます。

家賃補助を受けて物件を借りる場合には、まず不動産会社に初期費用の見積書を出してもらってから、ケースワーカーの了承をもらわなければなりません。契約のスケジュールが決まったら、初期費用を受け取って、不動産会社との契約を完了させます。

 

その後、契約書と領収書をケースワーカーに提出するのが一般的な流れです。家賃補助の範囲内で家賃が収まることをきちんと確かめる必要があるため、場合によっては何度もケースワーカーに相談しなければなりません。

 

そのため、やりとりに時間がかかることを念頭において、時間的な余裕をもって行動することが大切です。

賃貸物件を借りる際には、ほとんどのケースで保証人が必要であり、生活保護を受けていても例外ではありません。そこで、保証人が立てられない場合には、保証会社を利用するのが一般的です。

 

ここでは、保証会社の審査のポイントについて解説していきます。

生活保護を受けていると、家賃の滞納などが心配されることから、保証会社の審査は厳しくなりがちな部分があります。家主としても室内でのトラブルなどを気にして、あまり積極的ではないケースも少なくありません。

 

そのため、事前にケースワーカーに相談をして、生活保護を受けている人の仲介経験がある不動産会社の中から物件探しをするのもひとつの方法です。

 

LIFULL HOME’Sでは、生活保護受給者などが相談しやすい不動産会社を紹介する「FRIENDLY DOOR」プロジェクトを実施しています。ここから不動産会社を探してみるのもよいでしょう。

 

生活保護利用に理解ある不動産会社を探す

家賃補助費は、生活保護を受給している人に現金で支払われるのが一般的です。しかし、ときには家賃の払い忘れや高齢による管理能力の低下などにより、滞納トラブルが生まれてしまうこともあります。

 

代理納付はそうした問題を予防するために、福祉事務所から直接家主に住宅扶助費を支払う仕組みです。入金の安定化が図られるので、審査に通りやすくなる場合もあるようです。

 

ただ、代理納付の活用判断は、受給者側ではなく実施する機関に委ねられています。利用する本人の意思も尊重されるため、まずはケースワーカーに相談をしてみるといいでしょう。

 

住まい探しのヒント

保証会社の審査が不安な場合は、保証人不要の物件を検討するのも1つの方法です。

保証人不要の物件を探す

家賃補助はあくまでも必要最低限の住まいを保障するための仕組みであり、上限が決められている以上は、家賃をきちんと範囲内に収める必要があります。

 

ここでは、上限を超えてしまった場合について見ていきましょう。

家賃補助の上限を超えるかどうかは、契約の段階でケースワーカーから確認されるポイントであり、基本的に範囲を超えた物件に住むことはできません。

 

もし家賃補助の上限を超えた物件の入居が認められたとしても、超過した部分は生活費から負担することとなります。

 

また、すでに住んでいる物件が上限額を超えてしまう場合には、やむを得ない事情がない限りは、ケースワーカーから転居を促されることとなります。

  • 家賃補助の上限は自治体別に決められている
  • 敷金・礼金・保険料などは家賃補助の対象になるものの、管理費、共益費、水道光熱費は含まれないことに注意
  • 代理納付によって保証会社の審査が通りやすくなる場合がある
  • 上限を超える物件には基本的に入居できない
  • 上限を超えた家に住んだまま新たに生活保護を受ける場合は、やむを得ない事情がない限り転居を促される

 

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Q.1 生活保護の家賃補助(住宅扶助)はいくらまで出ますか?

A.1 住んでいる地域の等級や世帯人数によって上限額が決まっています。たとえば東京都23区の単身世帯(床面積15平米超)では5万3,700円が上限です。

Q.2 敷金や礼金、引越し費用は家賃補助の対象になりますか?

A.2 はい、転居時に必要な敷金や礼金、引越し費用などは「一時扶助金」として定められた範囲内で支給される場合があります。

Q.3 管理費や共益費は家賃補助から支払われますか?

A.3 いいえ、管理費・共益費・水道光熱費などは住宅扶助の対象外です。これらは生活扶助として給付された生活費の中から自分で支払う必要があります。

Q.4 決められた家賃の上限を超える物件には住めますか?

A.4 基本的に上限を超える物件には入居できません。すでに住んでいる物件の家賃が上限を超える場合は、やむを得ない事情がない限りケースワーカーから転居を促されます。

Q.5 生活保護を受けていても保証会社の審査は通りますか?

A.5 審査は厳しくなる傾向がありますが、福祉事務所が家主へ直接家賃を支払う「代理納付」を利用することで、家賃滞納リスクが下がり審査に通りやすくなることがあります。

更新日: / 公開日:2020.09.15