セキュリティ面で安心感を持ちやすいマンションの最上階。しかし実際は、最上階の部屋も空き巣は見逃さずに狙っているため、決して油断はできません。

今回は、どんなマンションが狙われやすいのかを紹介し、空き巣被害にあわないための対策もお伝えします。最上階でも過信せず、万一に備えてしっかりと確認しておきましょう。
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空き巣被害

 

警視庁の調べでは、2018年の都内における侵入窃盗の発生件数は4,575件。そのうちの9.5%(434件)が中高層住宅でした。

 

中高層住宅とは、4階建て以上のマンションやアパートを指します。つまり、件数は少なくても、高層階や最上階でも空き巣に入られる可能性は十分にあるということです。

 

さらにマンションの最上階は、部屋の設備・仕様の違いなどから、他の部屋と比べて家賃や管理費が高いことも多いため、そこにはお金があると空き巣に狙われる可能性も認識しておかなければなりません。

最上階が空き巣に狙われやすいマンション

 

同じ最上階でも、空き巣から狙われやすいマンションと、そうでないマンションがあります。

 

もしお住まいのマンションが以下の条件に当てはまるなら、今まで以上に気を引き締めて、防犯対策を進めましょう。

 

空き巣の侵入経路として多いのが、まずマンションの屋上に侵入し、そこから外壁の足場を利用したり、ロープを垂らしたりしてベランダに降りるという手口です。

 

つまり、誰でも簡単に屋上に出入りできてしまうようなマンションの場合、セキュリティが甘く、被害を受ける可能性が高くなります。

 

反対に、屋上につながる階段に鍵付きの扉が設置されていたり、住民でも屋上に入ることが難しかったりする物件なら、空き巣の被害にあう確率が下がります。

 

立地条件も大切で、人通りが少なく、周りに高い建物がない場合も狙われやすいといえます。

 

人通りの多い立地にあるマンションなら、侵入しているところを通行人に見られるリスクがあるので、空き巣が人目を嫌がって避けがちです。

 

さらに周りに高い建物がある場合も同じように、高層階を狙った空き巣が屋上に侵入した際に目撃される確率が上がるため、さらに被害にあいにくくなります。

 

空き巣はベランダの窓ガラスを割って室内に侵入することもあり、ベランダの囲いが高いと、ベランダへの侵入を許した後に、外から空き巣を見つけにくくなります。

 

囲いが高いと周囲の視線を遮れるため、なんとなく安心するかもしれませんが、空き巣が身を隠しやすい環境をつくってしまうため、外からの見通しがいい物件のほうが安全です。

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空き巣被害にあわないための対策

 

以上の条件に当てはまるマンションは特に注意が必要ですが、そうでないマンションだとしても、空き巣に狙われる可能性は十分にあります。

 

万一の事態を想定して防犯対策をしっかりと行い、もし空き巣に狙われたとしても「この家は避けておこう」と思わせるように備えておきましょう。

 

最上階に住んでいる場合は油断しがちですが、これまでに紹介したとおり、空き巣はさまざまな手口で上層階の物件も狙っています。

 

もしも敷地内の廊下や、部屋のベランダに空き巣の侵入を許してしまった場合、扉に鍵がかかっていないと、一瞬にして空き巣の標的となります。

 

実際、警視庁が発表する2018年のデータによれば、中高層住宅における空き巣被害の45.5%は、「無締まり」と呼ばれる無施錠が被害の原因になったことが分かっています。

 

しっかりと鍵をかけていれば、半分近くの空き巣被害を防げた可能性があったことを示すデータなので、玄関や窓ガラスに付いている鍵は忘れずにかけましょう。

 

また、空き巣は留守の間だけでなく、夜間などの人が寝ている時間帯に忍び込み、堂々と金品を盗み出していくこともあります。

 

こういった忍び込み被害は、中高層住宅における91.6%で「無締まり」が原因になっているため、在宅中にも必ず鍵やチェーンをかけて防犯対策を行いましょう。

 

窓に取り付けられる防犯グッズが市販されているので、こういった商品を購入し、利用することもセキュリティ強化につながります。

 

たとえば、窓が開いたときにセンサーが反応して警報音が鳴る商品を設置すれば、窓を開けられてしまったとしても、空き巣を驚かせて撃退できる可能性が高まります。

 

また、後付けの二重鍵を取り付ければ、窓枠ごと外された場合にも対応できますし、穴開けが不要なタイプを選べば、内装を傷つけずに賃貸物件にも取り付けることが可能です。

 

こういった商品は、ネット通販やホームセンターなどの防犯グッズコーナーで数千円程度で購入することもできるので、誰でも気軽にはじめやすい防犯対策といえるでしょう。

 

マンションの最上階や高層階は、実は死角があることも多く、屋上から侵入されるケースも実際に起こっています。

 

しかしながら、一方で最上階ならではの良さもあります。上から音が響きにくい、眺望の良さなどから最上階に住みたいという人も多いでしょう。

 

被害を受ける原因の大半は無施錠なので、まずは在宅中も鍵をかける意識を強く持ち、さらに防犯グッズを使って対策を強化することをおすすめします。

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