猫可の物件には大きく分けて2つの種類がある

 

猫を飼うことができる賃貸物件には、代表的なものとして「ペット相談可物件」と「ペット共生型物件」という2つのパターンがあります。

 

一見同じように思えますが、両者は異なる条件の物件です。猫を賃貸物件で飼いたい場合、この2つの種類について、それぞれの持つ特徴や違いを理解しておきましょう。

ペット相談可物件

 

こちらは基本的に一般の賃貸物件ではありますが、ペットを飼いたい人はオーナー（もしくは不動産会社）に相談できるという物件です。

 

なかには利便性が高くなく、物件の劣化により空室がなかなか埋まらないために「ペット相談可」という条件を後から加えたという物件もあります。

 

しかし、物件情報に「ペット相談可」と記載されていても、好きな動物を好きなだけ飼っていいというわけではありません。

 

詳しい条件は物件によって異なり、「小型犬のみ可」「小動物なら可」「複数飼いは不可」などという追加情報が載っている場合もあります。

 

猫を飼育できるのか要確認

 

ペット相談可の物件であっても猫は飼育可能なのかを、事前に確認しておきましょう。後ほどトラブルにならないように、できるだけ詳細に確認しておくことが大切です。

 

また、通常の入居よりも初期費用や退去費用が高くなる可能性があることも覚えておきましょう。

 

これは、猫が爪とぎの習性を持っているため、不注意により壁紙や柱が傷んだり、ペットのにおいが染みついたりする可能性が考慮されてのことなのです。

 

交渉によっては多頭飼いがOKになる可能性も

 

「ペット1匹のみ可」でさらに「猫可」の物件では、オーナーがペット好きであったり、ペットを飼うことに理解を持っていたりする可能性が高いでしょう。

 

この場合、敷金を少し多めに支払うなどうまく交渉すれば、多頭飼いの許可が下りるケースもあります。オーナーがどのようなタイプの人なのかを見極めながら、じっくり交渉してみましょう。

ペット共生型物件

 

一方、こちらはペットと暮らすことを前提として設計された賃貸物件です。

 

上下運動を好む猫にとってはうれしいキャットウォークやキャットタワー、ペットが出入りできるようにと室内ドアを開けっぱなしにしておく必要のないペット用くぐり戸が設置されているなど、ペット用の充実した設備が整っています。

 

室内だけでなく、散歩から帰宅後にペットの足を洗えるスペースが設けられていたり、ちょっとしたときに大活躍するリードフックがついていたりなど、共用部分のペット用設備も充実している物件も。

 

また、ペットの多頭飼いが許可されていることが多いのも特徴の1つです。ペットと暮らしたい人には打ってつけの物件だといえます。しかし、このような充実した設備や条件がある分、ペット可の物件よりも家賃が割高となっています。

猫可の物件を探す2つのコツ

 

猫と暮らしたい人が猫可の物件を探す際には「ペット相談可」と「ペット共生型」という2つの物件があることを把握できたら、いざ物件探しとなります。ところが、猫可の物件は非常に少ないため、見つけるのは結構難しいのです。

 

そこでここでは、猫可物件を探す際に知っておいて損のないコツを2つ紹介します。

エリアや条件をゆるめて探す

 

通勤・通学に便利な希望のエリアから物件を探し始める人が多いと思いますが、もしそこで猫可の物件が見つからない場合は、希望エリアを広げたり、条件などをゆるめたりして物件を探していきます。

 

ただでさえ数の少ない猫可物件ですので、エリアや条件をゆるめることで猫と穏やかに暮らせる物件に出合える確率を少しでも上げましょう。

 

駅から少々遠く、築年数のたっている部屋などでは、空室対策として猫可となっている場合もあるので狙い目です。

家賃の上限を上げて探す

 

ペット共生型の物件はもとより、ペット相談可の物件も、同一条件のペット不可物件より家賃が1～3万円ほど高くなる傾向があります（2020年2月4日時点の新宿区家賃相場：LIFULL HOME’S調べ）。そのため、最初に考えていた家賃の上限を少し上げて探すという方法も有効です。

 

ペットの中でも壁や柱に傷をつける可能性の高い猫との暮らしを許可することは、オーナー側にとってもリスクとなるのです。その分、家賃が割高になるのは仕方のないことだと考え、猫との楽しい暮らしができる部屋を探していきましょう。

 

猫と暮らす物件を探す 猫の多頭飼いができる物件を探す

猫可の物件を選ぶ際の4つのポイント

 

猫可の物件をなんとか見つけられたら、それで終わりではありません。猫と暮らすためには、猫の特性を考慮して物件を選ぶ必要があります。内見の際には、以下の4つのポイントをチェックしてみましょう。

猫の爪が引っかかりにくい壁紙の物件を選ぶ

 

獲物を捕まえるための爪とぎを欠かさない猫にとって、砂壁などは格好の爪とぎスペースとなってしまいます。

 

特に狙われるのは、柔らかくてすぐに破れ、さらにでこぼこしているような壁紙です。猫可の物件であっても、このような爪が引っかかりやすい壁紙を採用している物件は避けるのが賢明です。

玄関と部屋の間に扉がある物件を選ぶ

 

猫は好奇心が強いので、人間が玄関を出入りする隙を狙って飛び出してしまい、交通事故に巻き込まれてしまう事態となることも。ずっと室内飼いの場合には、突然外に出るとパニックを起こし、迷子になり帰ってこられなくなる危険性もあります。

 

そうならないためにも、玄関とリビングなどの間にドアが設置されている物件だと安心です。

なるべく低い階を選ぶ

 

賃貸で高層階の部屋に住みたいと考える人もいるでしょう。しかし、猫と住む場合には、危険が潜んでいます。

 

万が一、窓から飛び出して落ちてしまった場合には、大ケガを負いかねません。可能であれば低い階を選び、網戸前には飛び出し防止柵を、ベランダには網を設置するようにしましょう。

猫が外を眺められる窓がある物件を選ぶ

 

特にオス猫は縄張りを常に意識して生活しています。室内飼いの猫は、部屋の中が縄張りということになりますので、室内を巡回チェックしつつも外の様子も気にします。そこで家の中だけでなく、外を眺められるような窓があると、猫のストレスが軽減されるでしょう。

 

できれば高い位置に窓があると、上から外を見下ろして眺められるので、猫にとってはリラックスできる場所となります。猫可物件を見つけたら、窓の位置も忘れずに確認しましょう。

まとめ

 

猫との暮らしでは、掃除や爪とぎ防止などさまざまな対処が常に必要となりますが、猫は家族の一員として一緒に生活していく仲間であり、癒やしのひとときをくれる存在でもあります。

 

ペット共生型物件は、そんな愛猫と気兼ねなく暮らせる貴重な物件だといえます。ペット相談可の物件では、犬はOKでも猫はNGというケースも少なくないので、しっかりと事前に確認することが大切です。

 

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