アパートといった集合住宅で暮らすうえで極力避けたい住民間のトラブルですが、お風呂がきっかけで苦情を受ける可能性はゼロではありません。

ここでは、アパートでの入浴に関する注意点に加え、苦情を受けた場合の正しい対処法についても解説します。
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お風呂に入る時間帯に注意

 

構造上、アパートは音が響きやすく、静かに入浴していたとしても、給湯器が稼働する音や配管に水が流れる音が騒音になることもあります。

 

アパートのルールとしてお風呂に入る時間が決められていることは普通ありませんが、深夜や早朝など、多くの住民が寝ている時間帯の入浴はなるべく避けましょう。

 

具体的に何時頃までなら入浴していいのかは、アパートによって音の響きやすさや住人の感じ方が違うため一概に言えませんが、周囲から生活音を感じることがなくなったら、それ以降の入浴は避けたほうが無難です。

 

特に、家族で住む世帯が多いアパートの場合は、小さな子どもにも配慮し、なるべく遅い時間にならないよう早めに入浴を済ませるといいでしょう。

アパートのお風呂

 

生活サイクルの都合上、深夜・早朝の入浴を避けられないこともあります。お風呂に入る時間が深夜・早朝になってしまった場合、注意すべき3つのポイントを紹介します。これらのポイントを守るだけでも騒音を抑えることが可能です。

 

シャワーから出る水の音や、浴室の壁に勢いよく水が当たる音は響きやすいため、シャワーを弱くして使うことが最大のポイントです。

 

身体を洗っている間などに流しっぱなしにせず、小まめに水を止めることも意識しましょう。少し予算を割けるのであれば、騒音を吸収するマットを床に敷くことも有効な対策になります。

 

また、静音タイプのシャワーヘッドに付け替えれば、強制的に水圧を弱められるため便利です。シャワーヘッドは通販のほか、ホームセンターや家電量販店でも入手でき、先端を付け替えるだけで特別な工事をせずに使用できます。

 

賃貸物件の場合は、退去時に原状回復しなければならないため、取り外した元のシャワーヘッドは必ず保管し、退去の際は元のシャワーヘッドに戻すのを忘れないよう注意してください。

 

階下の住民に特に響きやすいのが、浴槽にためたお湯を流す際の排水音です。深夜の排水は避け、翌朝に排水するようにしましょう。

 

この場合、翌朝まで浴室内に湿気がたまり続けてしまうため、カビ対策を怠らないように注意してください。

 

カビ対策として、浴槽にフタをして湯気を閉じ込めるとよいでしょう。翌朝にお湯を流した後は、窓を開けるなどよく換気をしましょう。

 

洗い場でよく使われるお風呂用の椅子ですが、椅子を引きずる音は騒音になりやすいため、深夜の使用は控えましょう。深夜にしか浴室を使用しない場合は、撤去しておくと無用なトラブルを避けられます。

 

椅子を使うのであれば、脚にゴムなどを付けて騒音対策を行いましょう。椅子用のゴム製キャップは1個あたり100円以下でも購入できるので、お金をかけず簡単に騒音対策が可能です。

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アパートでの苦情

 

注意していたにもかかわらず、お風呂の騒音に関する苦情を住民から受けた場合はどのように対処すべきなのでしょうか。

 

さまざまな事情で深夜・早朝に入浴せざるを得ないことはありますが、自分だけを肯定していては解決に結びつきません。相手の立場や気持ちも理解する心を持つことが重要です。

 

反省すべき点があるのならば反省し、そのうえで必要に応じてこれから紹介する方法で対処し、問題の解消を目指しましょう。

 

最大にして最良の対策は深夜・早朝の入浴をやめることです。トラブルの根本を断ち切れば、苦情を受けることはなくなります。まずは今までお風呂に入っていた時間を見直してみましょう。

 

苦情を寄せた住民とコミュニケーションが取れる場合は、具体的に何時までの入浴なら許容できるのかを確認することも忘れてはなりません。

 

仕事などで帰宅が深夜になり、苦情主がやめてほしいと訴える時間帯以降にしか入浴ができないのであれば、残念ではありますが帰宅後の入浴は諦めて、出勤前の朝の時間帯に入浴を済ませるようにしましょう。

 

話し合いが必要だと感じた場合も、住民同士でやり取りを行うと思わぬトラブルに発展することがあります。まずは管理会社に相談して、どのように対処すべきかを話し合いましょう。

 

万が一、威圧的・暴力的な態度で苦情を寄せられた場合は、直接的な対話はすぐに諦めたほうが賢明です。

 

お風呂の使用時間を変更したにもかかわらず、再び苦情を受けた場合も必ず管理会社を通して話し合いを進めてください。

 

極端なほど神経質になっている相手と話し合いをしても解決することは難しく、問題がより複雑になる恐れがあるからです。

 

最後の手段にはなりますが、どうしても深夜に入浴したい場合にはアパートからマンションへの引越しも選択肢に含めましょう。

 

鉄骨造や鉄筋コンクリート造が多いマンションの場合、構造上アパートよりも防音性に長けており、注意をしたうえでの入浴であれば苦情が出る可能性は減らせるでしょう。

 

新しいアパートへの引越しを考えている場合には、排水音などが階下に響く心配のない1階の角部屋を選んだり、隣の部屋に騒音が届くリスクがないワンフロアに1部屋のみの物件を選んだりすることで、騒音トラブルを避けやすくなります。

 

アパートは構造上の問題もあり、早朝・深夜にお風呂を使うと騒音が発生しやすく、住民から苦情を受ける場合があります。

 

紹介した対策でも解決できなければ、管理会社への相談やマンションへの引越しも視野に入れて対処しましょう。

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