アパートやマンションを借りるときに必要となる主な費用は、敷金、礼金、家賃の前払い、そして「仲介手数料」です。仲介手数料は不動産会社へ賃貸借の仲介を依頼するたびに発生する料金ですが、もっと安くしてもらうこと、つまり「値切る」ことはできるのでしょうか?

結論から言えば、仲介手数料の交渉をすることは可能です。この記事では仲介手数料の事情と、その手数料の相談方法について説明します。
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仲介手数料

物件を賃貸する際に発生する仲介手数料は、不動産会社が貸主と借主の間に立って契約を進めたことに対する報酬のことです。この場合、仲介手数料を支払うのは、仲介してもらった貸主と借主の両方となることはあまり知られていません。つまり、不動産会社は貸主にも借主にも仲介手数料を請求できるということです。

 

仲介手数料の金額については法律で、消費税が10%の場合「消費税を含む家賃の1.1倍を上限とする(※)」と定められています。貸主と借主の双方に請求した場合も、合算してこの金額を超えてはならないというルールになっています。

 

※ただし、長期にわたる空き家物件の場合は2024年7月1日より「長期の空家等の媒介特例」が適用され、仲介手数料の上限が「消費税を含み家賃の2.2倍以内」となります。ただ、上乗せ分は貸主への請求分に限られるため、借主に影響はありません。

仲介手数料は値切ってもいいの?

先述の通り、仲介手数料に「上限」は定められていても「下限」はありません。つまり、「賃貸物件を借りる側として、値切ること自体は問題ない」ということです。実際、相場はあるものの不動産会社によって料金設定が異なることもあり、料金については会社ごとにある程度自由に決めているというのが実態です。

仲介手数料は不動産会社の報酬です。仲介手数料が安くなれば会社の利益は少なくなってしまいます。「早く借り手が決まってほしい」と願いつつも「一定の報酬を得たい」と考えるのはどの不動産会社も同じです。

 

そのため、値切ったとしても「仲介手数料を値切る人には貸さない、他の契約希望者に貸す」となる可能性はあります。仲介手数料を相談することで、取引自体をしにくくなってしまうようであれば意味がありません。値切るときは、あくまでも丁重な姿勢で、相談にとどめましょう。

仲介手数料を値切りたいけれどその勇気がないという方や、うまく交渉する自信がないという方は、もともと「仲介手数料半額」、「仲介手数料なし」といった不動産会社を利用するのもひとつです。そのような不動産会社は、借主から支払われる仲介手数料以外の部分で利益を出しています。受けられるサービスに特に違いはありませんので、必要に応じて検討してみるといいでしょう。

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仲介手数料の交渉

 

仲介手数料を安くしてほしいと交渉したい場合は、「この予算であればすぐに契約できる」という金額を相談してみましょう。基本的に仲介手数料の相談は、むやみにお願いすべきではありません。予算を示し、この物件と条件なら契約したいという場合に限って相談してみましょう。

仲介手数料

 

この記事では「仲介手数料を値切ることができるかどうか」について説明しました。交渉次第で仲介手数料を相談することは可能です。予算の問題があれば正直に相談して可能かどうか聞いてみましょう。仲介手数料をおさえていることを明示している会社を選んでみるのもいいでしょう。

 

ただし、不動産会社は入居時から、管理までしている場合は退去時までお世話になる相手です。気持ちよく付き合っていくためにも、無理に金額ばかりを相談するのではなく、よい物件を紹介してもらったお礼として仲介手数料を支払うという気持ちに切り替えることも大事なのかもしれませんね。

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更新日: / 公開日:2019.01.15