賃貸住宅を探す際、できるだけ新しい物件に住みたいと考える人は多いもの。一般的に築年数が経つほど家賃は下がっていく傾向にあります。

しかし、築5年ほどの築浅物件よりも新築物件の初期費用が安くなるケースもあるようです。

なぜこのようなケースがあるのでしょうか? 新築住宅の特徴や注意点を解説していきます。

新築・築浅物件引越し料金の見積もりをする


賃貸住宅において、新築物件とはどのように定義されているのでしょうか。

 

住宅の品質確保の促進等に関する法律(品確法)では、下記の2条件をどちらも満たす住宅を新築としています。
・建物の竣工(完成)後、1年以内であること
・未入居であること
つまり、一度も人が住んだことがないが竣工後1年以上経っている家や、竣工後1年以内であっても人が住んだことがある家は、新築と呼べないことになります。

住宅の品質確保の促進等に関する法律 国土交通省

 

新築の賃貸物件は、当然ながら内装やエアコンや給湯などの設備をはじめ、外観や共用部分も全て新品です。まだ誰も住んでいないきれいな空間で過ごすことができます。

 

内装がきれいで設備も新しい物件に住みたいと考える人は多いでしょう。そのため、一般的に築浅物件ほど家賃は高めに設定されており、築5年ほど経つと徐々に下がっていきます。

 

それでは築0年である新築物件はもっとも家賃が高額なのでしょうか。

 

意外なことに、新築物件でも築浅物件と家賃はそれほど変わらないこともあるのです。中には、初期費用が低めに設定されるケースもあります。

 

新築物件は入居者がゼロの状態からスタートします。特に貸主(大家さん)がマンションやアパートを丸ごと1棟所有する場合は、物件の空きをなくしたいと考えます。

 

そのため新築物件の最初の数ヶ月の家賃を無料にしたり(フリーレント)、礼金をゼロに設定するなど、築浅物件よりも費用をおさえて借りられるケースもあるのです。

 

 

新築・築浅物件 引越し料金の見積もりをする

 

きれいな内装と最新の設備が魅力の新築物件ですが、新しさがデメリットとなるケースもあります。

シックハウス症候群になる可能性がある

 

シックハウス症候群とは、建材に含まれる化学物質により引き起こされる、めまい・湿疹・頭痛・呼吸器疾患といった体調不良のことです。

 

おもに新築物件に住む人に起きやすく、住宅の高気密化も原因のひとつになっています。

 

近年は、シックハウス症候群を防ぐために建築建材や換気システムの規制が厳しくなっていますが、特にアレルギー体質の人は注意したほうが良いかもしれません。

瑕疵トラブルに遭遇する可能性がある

 

瑕疵(かし)とは、物件に住み始めてから見つかる住宅の欠陥や不具合のこと。建築の手抜きや設備の初期不良などがある場合、最初に住む人がトラブルに遭遇する可能性が高いです。

建築中で契約前に内見できないことがある

 

新築物件は、建築中に入居者を募集することもあります。

 

賃貸物件の契約を結ぶのは、現地を内見してからが理想的ですが、建物の完成を待っているとほかの入居希望者が契約してしまうかもしれません。

 

そのため、その物件に確実に住みたい場合は内見をせずに申し込むことになります。

エリアによっては新築物件の数が少ない

 

数ある賃貸物件のなかでも、新築物件の割合は高いとは言い難いです。

 

新築物件にこだわって探すと、居住を希望するエリアでは物件自体が見つからないケースもあります。その場合は築浅物件も選択肢に加えるか、エリアの範囲を広げる必要があるでしょう。

 

新築物件なら、きれいな内装と最新の設備が整った住まいで暮らすことができます。

 

新築でも家賃は築浅と変わらないことが多く、物件によっては初期費用を低く設定していることもあります。新築=高いというイメージにとらわれずに探してみるのがおすすめです。

 

LIFULL HOME’Sの賃貸物件検索では、こだわり条件で築年数の範囲を指定することができ、新築・築浅に絞って探すことも可能です。

 

まとめ
・新築の賃貸物件のメリットは、きれいな内装と最新の設備
・新築も築浅も家賃はほとんど変わらないことがある
・空室を埋めるために初期費用を安く設定していることもある
・新築に住む場合はシックハウス症候群や瑕疵トラブルに注意
・建築中に募集を始める物件は内見できないこともある
新築・築浅物件 引越し料金の見積もりをする

更新日: / 公開日:2018.10.23