これまでに賃貸物件を借りたいと思っても、断られてしまったり、借りられる物件を見つけるまでに苦労した経験を持つ人がいます。しかし空き家や空き部屋の増加を背景に、状況は変わり始めています。2017年10月よりスタートした新たな「住宅セーフティネット制度」により、高齢者、低額所得者、子育て世帯等のいわゆる“住宅確保要配慮者”を受け入れる住宅が出てきているのです。

そこでこの記事では、断られてしまうのではと不安を抱えている人や、過去に同様の経験をした人向けに、「住宅セーフティネット制度」を活用した住まい探しのメリットや、利用方法、仕組みについてご紹介します。

まず住まいを探している人が、「住宅セーフティネット制度」を通じて、何ができるのかというと、住まいを見つけることが難しい住宅確保要配慮者の入居を拒まない賃貸物件を探すことができます。専用のWebサイトを通じて、物件をすぐに探し、スムーズに問合せまで至ることができます。

 

 

入居を拒まない賃貸物件の対象となる条件にあてはまった場合、相場よりも安く借りられる事があります。通常募集している賃料よりも最大で4万円ほどお安くなることもあるそうです。これは、制度の適用を受ける賃貸物件を提供した大家さんに対し、国や自治体からの補助があるためです。ただし、大家さんが補助を受けるためには、入居者が何を理由に住宅確保が困難となっているか条件があり、入居前にその条件に合っているかチェックを受ける必要があります。また、このチェックのやりかたは、自治体によって異なり、自治体に書類を提出する場合と、大家さんに書類を提出する場合があります。

 

なお、国や自治体からの補助を受けず、住宅確保要配慮者の入居を拒まない物件の募集を行う場合は、『LIFULL HOME’S』などのポータルサイトに掲載されている物件情報と条件は変わりません。

 

では、実際にこの制度に興味を持った場合、どのように物件を探したらいいのでしょうか。実は非常に簡単です。そのような物件を検索し、実際に問合せ先までわかるサイト「セーフティネット住宅 情報提供システム」があります。実際に物件を探してみましょう。

 

探し方は2種類あります。1つ目は都道府県から探す方法。2つ目は詳細条件から探す方法です。ここでは、都道府県から探す方法を見ていきます。
セーフティネット住宅 情報提供システム
「セーフティネット住宅 情報提供システム」クリックするとページが開きます。

 

まず都道府県から探す方法ですが、住みたい都道府県を選択します。選択すると物件の一覧が出てきます。この中から選定してもいいのですが、探すのも大変なので、次のステップで絞り込みます。

 

 

次に希望する条件で絞り込みます。

 

市区町村、家賃、専有面積(広さ)、間取り、駅徒歩など、一般的なポータルサイトと同様の条件で絞り込むことができます。加えて、ポータルサイトには見かけないものとして、「入居対象者」の条件で絞り込めること、「専用住宅」かどうかを選べることの2つがあります。

 

条件を絞りすぎると、今度は物件の選択肢が減ってしまいますので、最低限必要なものに限定してもいいかもしれません。

 

 

詳細を知りたいと思う物件が見つかったら、「詳細を見る」を選択しましょう。この中で、入居対象者の条件で絞り込まなかった場合は、「入居対象者の範囲・条件」に記載されたものを確認しましょう。物件により、入居を受け入れる住宅確保要配慮者の範囲や条件が異なっており、その詳細が記載されています。

 

 

もしご家族やご友人など、他の方に見せたいという場合には、右上に「印刷する」というボタンがありますので、こちらをご活用いただくと便利です。

 

物件を扱う不動産会社の連絡先が記載してありますので、電話で問合せてみましょう。問合せる際に「住宅セーフティネット情報提供システム」を見て連絡したとお伝えいただくとスムーズです。

 

「セーフティネット住宅 情報提供システム」を活用した物件の探し方についてご紹介しました。

 

それでは最後に、なぜこのような制度が設けられたのか、その背景をご紹介しましょう。
日本では住宅確保に配慮が必要な方が今後も増加する見込みです。しかしながら公営住宅については大幅な増加が見込めない状況にあります。その一方で、民間の空き家は増加していることから、これらを活用すべく新たな住宅セーフティネット制度がスタートすることになりました。

 

どのような手順で行われるのかを簡単にご紹介します。まず、賃貸物件の賃貸人いわゆる大家さん等が、住宅確保要配慮者の入居を拒まない住宅として都道府県等へその物件を登録します。都道府県等では、その登録された住宅の情報を今回ご紹介したサイトなどを通じて広く提供します。その情報を見て、入居を申し込むことができる仕組みです。

 

図 住宅確保要配慮者向け賃貸住宅の登録制度<br>
参照:「セーフティネット住宅 情報提供システム」

図 住宅確保要配慮者向け賃貸住宅の登録制度
参照:「セーフティネット住宅 情報提供システム」

以上、「住宅セーフティネット制度」と物件を探せるサイトの使い方について、ご紹介しました。この仕組みは、住宅確保要配慮者が苦労せずに住まいを探せる状況への第一歩。この制度を知っておくと、ご自身やご家族、知人等が困っている時に、心強い解決策になってくれるのではないでしょうか。

 

協力:国土交通省住宅局 住宅総合整備課

 

出典:
セーフティネット住宅 情報提供システム
国土交通省ホームページ

 

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