新たに事業を始める時は、まず基盤となるオフィスが必要になります。初めてのオフィス探しは、立地や家賃などの条件はもちろんですが、それ以外にも居住用の賃貸物件探しとは違う確認ポイントがあります。そこで今回は、初めてオフィスを探す際に確認しておくべき重要なポイントについてまとめてみました。
賃貸物件を探す貸事務所を探す

オフィスは居住用の賃貸物件とは違い、どの場所に事務所を構えるのかが事業を成功させる上でもとても重要になってきます。理想とするオフィスを見つけるためのポイントについて、実際のオフィス探しの流れに沿って解説していきます。

 

探す範囲が広すぎると、情報を収集するのが大変なほか、ただただ目移りしてしまい決まらなくなる恐れがあります。そこで、まずはオフィス候補地となる地域をある程度絞り込みます。
業種や業態によって希望とする条件は違ってきますが、この時点では最寄駅の候補として第1候補から第3候補くらいまで絞り込むと良いでしょう。

 

候補地のエリアでオフィスを扱っている不動産会社に問合せメールを送信します。この際、問合せをする不動産会社には注意が必要です。実は同じ賃貸でも、事務所と居住用は扱っている不動産会社が分かれています。

 

つまり、ワンルームなどの居住用を中心に扱っている不動産会社に事務所の問合せをしてもあまり意味がありません。もし見つかったとしても、事務所の手続きに慣れていない可能性があるため不安が残ります。そのため、必ず事務所を中心に扱っている不動産会社をインターネットで探して問合せをしましょう。

 

なお、事務所物件探しには、“LIFULL HOME’S”の“賃貸の中の“貸事務所”で検索すると探しやすくておすすめです。

 

会社の住所となるエリア決めはとても大事です

会社の住所となるエリア決めはとても大事です

オフィス探しで最も重要なのが現地の視察です。
居住用賃貸の場合は、主要設備が新しい、古いといった違いはありますが、基本的な確認項目はそんなに変わりません。
対してオフィスの場合は、物件ごとに備わっている設備や条件が大きく異なるため、事前に細部にわたって確認が必要となります。
そこで、気になる物件を現地に内見に行く際に、必ず確認しておくべきポイントについて解説します。

 

ポイントを押さえて的確な内見や確認をしましょう

ポイントを押さえて的確な内見や確認をしましょう

ポイント1:周辺環境
オフィスビルの周辺環境をまずチェックします。近所が風俗街だったりすると、業種によってはお客様を事務所に呼びにくくなるため注意が必要です。また、同じビルに入っているテナントの属性にも気をつけましょう。

 

例えば、比較的高価なものを販売する会社の事務所を借りようとする際に、同じビルに入っているテナントの属性が悪いと、自社の販促活動に悪影響が出る恐れがあります。また、同業他社が入っている場合も慎重に検討しなければならないでしょう。

 

ポイント2:OAフロアについて
事務所がOAフロアに対応しているかどうかも非常に重要です。OAフロアとは、パソコンやコンセントなどの配線を、すべて床下に収納できるオフィスのことです。具体的には、もともとの床面より数㎝床がかさ上げされており、その隙間に配線を這わせる形です。
パソコンを複数台導入するような場合、OAフロアに対応していないと、床が配線だらけになってしまいますので、必ず視察した際に確認しましょう。

 

ポイント3:電源プラグとブレーカー
これもオフィス特有のチェックポイントです。ある程度の広さがあるオフィスの場合、室内に設置されている電源プラグの数も多くなります。
そこでポイントになるのが、電源プラグとブレーカーです。オフィスの場合、電源プラグごとに共有しているブレーカーが違ったり、使用できるアンペアやワット数に制限がかかったりするため、オフィスレイアウトによっては事前に電気工事が必要になる場合があります。

 

特にオフィスの場合は、コピー機やシュレッダーなど、消費電力量が多いOA機器が多いため、この確認を怠ると電源プラグに差し込んでも機器が使えないことがあります。また、電源プラグが見えていても、床下に配線が来ていない場合もありますので、その場合は入居前に電気工事会社などを手配して、自分たちで配線工事をすることになる場合もあります。

 

OA機器を十分に使用できる環境か確認しましょう

OA機器を十分に使用できる環境か確認しましょう

ポイント4:ゴミの処理方法について
居住用賃貸の場合は、ゴミ捨て場にゴミを出しておけば、翌朝にはゴミ収集車が収集してくれますが、オフィスの場合はそうはいきません。オフィスから出るゴミは産業廃棄物扱いになるため、家庭用のゴミ収集車は回収してくれません。

 

オフィスの場合は、ビルの管理会社がまとめて収集してゴミ処理業者に引渡すか、もしくは各テナントが個別にゴミ処理業者と契約して回収してもらうかのどちらかになります。後者の場合は、事前に自分たちでゴミ処理業者を探して契約しておかないと、オフィスのゴミが捨てられなくなってしまうので注意しましょう。

 

オフィスから出るゴミは産業廃棄物となります

オフィスから出るゴミは産業廃棄物となります

このように、オフィス探しは居住用の賃貸とは違い、物件ごとの特徴が大きく異なります。そのため、オフィス選びに失敗しないためにも、実際に内見で確認しておくべき項目についてあらかじめ箇条書きにするなどして準備しておきましょう。

●まとめ●
・オフィス探しはある程度エリアを絞ると探しやすい
・居住用と事務所用で取り扱っている不動産会社は大きく異なる
・オフィスの現地を内見する際には、事前に確認すべきポイントをメモして準備する

 

賃貸物件を探す 貸事務所を探す

更新日: / 公開日:2017.12.22