- 退去の伝え方とタイミング
- 退去を決めたら、まず賃貸借契約書を確認しましょう。解約の連絡は一ヶ月前までが一般的ですが、契約ごとに異なります。書かれた期限内に、電話で大家さんか不動産会社に連絡してください。
詳しくは、「退去の連絡はいつまでに、誰に、どうやって行う?」をご覧ください。 - 退去時の費用と注意点
- 引越しでは、新旧の家賃が重なる「二重家賃」に注意しましょう。また退去時の原状回復は、通常の使用で生じた傷や経年劣化まで支払う必要はありません。この基本ルールを理解しておくことが大切です。
詳しくは、「退去時に注意したいことその2:原状回復のルールを確認しよう」をご覧ください。 - 忘れずに行う退去手続き
- 退去時には、やるべき手続きがたくさんあります。電気・ガス・水道などライフラインの解約、役所での転出届、郵便物の転送届、火災保険の解約など、漏れがないようリストアップして計画的に進めましょう。
詳しくは、「退去時に注意したいことその3:忘れがちな手続きをチェックしよう」をご覧ください。
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賃貸物件を退去するときには、ホテルなどと違い、今すぐに部屋を出て、明日から家賃を支払わなくていいということはありません。退去の際は、さまざまな手続きを行う必要があります。
今回は、賃貸物件の退去手続きについて、いつまでにどのような手続きをすべきなのか、見落としがちな注意点とともに解説します。
退去の連絡はいつまでに、誰に、どうやって行う?

現在住んでいる賃貸物件から退去する際の、退去連絡の手続きについて解説します。
契約書で定められている期限までに行う
賃貸物件では、通常「普通借家契約」が用いられます。普通借家契約では、契約期間が満了しても、入居者(借主)から特に申し入れがない場合は自動的に更新されるのが特徴です。
そのため、退去したい場合には、適切な期限までにその意思を伝えなければなりません。それでは、「適切な期限」とは具体的にいつまでなのでしょうか。
それは、物件を借りるときに交わした賃貸借契約書で確認する必要があります。賃貸借契約では、退去に関する取り決めを行うのが一般的であり、契約書には具体的な方法や期日が記載されています。
多くの場合は「1ヶ月前まで」の連絡とされているものの、物件によっては「2~3ヶ月前まで」と決められている場合もあります。
大家さんまたは不動産会社に連絡する
退去連絡は、大家さんか物件を管理する不動産会社に対して行う必要があります。
基本的には不動産会社に連絡をすれば手続きが済むことも多いですが、場合によっては自分で直接大家さんへ連絡しなければならないケースもあります。
契約書に連絡先についての記載がある場合は、内容に従って手続きを行いましょう。
連絡は原則電話で行う
退去を決めたら、解約予告期限までに電話で連絡を入れましょう。そのうえで、入居時に「解約通知書」を渡されていれば、必要事項を記入して担当者に送付します。
もし紛失してしまっている場合は、電話連絡のタイミングで伝えれば送ってもらえるので、忘れずに確認しておきましょう。
退去から引越しまでの流れをまとめて確認

賃貸物件の退去手続きには、さまざまなステップがあります。ここでは、退去通知を行ってから、実際に引き渡しをするまでの流れをチェックしましょう。
1.退去通知
退去の通知は、先ほど解説したように「解約予告期日を守ること」と「適切な相手に適切な方法で行うこと」が大切です。特に、解約予告期日は賃貸借契約書に記載されているので、きちんと確認しておきましょう。
2.引越し日の連絡
解約予告期日が2~3ヶ月前になっている場合、退去連絡の時点では新居が決まっていないというケースも多いです。
引き渡し日には大家さんや不動産会社の担当者に立ち会ってもらう必要があるので、実際に引越し先を見つけて予定日が決まったら、改めて引越しのタイミングを伝えましょう。
3.引越し
引越し日が決まったら、退去に伴うさまざまな手続きを行う必要があります。
手続き
- 水道や電気、ガスの解約手続き(もしくは転居手続き)
- 電話や新聞などの転居手続き
- 掃除をする。持ち物やゴミはすべて持ち帰る(屋外の物も忘れずに)
- 住民票の転居届
- 郵便物の転送届の提出
- 引越し
手続きや不用品の処理など時間がかかるものもあるので、なるべく時間のゆとりを持って行動するようにしましょう。
4.退去の立ち会い
退去日には、部屋を明け渡す前に大家さんや不動産会社の立ち会いのもと、室内のキズや汚れをチェックする必要があります。立ち会い自体は、特に問題がなければ30分程度で終わります。
本来は、入居者本人が退去時に立ち会うことが望ましいのですが、仕事や病気など何らかの理由で参加できない場合もあります。
そんなときは、貸主に当日立ち会いができない理由を伝えて、日程の変更を依頼するなど理解を得るようにしましょう。
5.鍵の返却
立ち会いまでの手続きが済めば、その後に鍵の返却を行います。防犯上のトラブルを避けるために、原本だけでなく合鍵も忘れず返却しましょう。
6.敷金清算
退去時には、契約時に支払った敷金から必要に応じて修繕費用などが差し引かれます。
残った金額については、立会時に指定した口座番号に振り込まれるので、敷金の取扱いについて不安がある場合はきちんと確認しておきましょう。
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退去時に注意したいことその1:二重家賃を防ごう

退去時に注意したいポイントのひとつに「二重家賃」があります。ここでは、二重家賃の仕組みと発生を防ぐための注意点を解説します。
二重家賃とは
二重家賃とは、引越しに伴って、一時的に旧居と新居の両方で家賃が発生してしまう状態を指します。これは、設定した退去日よりも前に新居の入居日を迎えてしまった場合に起こります。
二重家賃が発生すると、一方の物件を使っていないにもかかわらず、賃料を支払わなければなりません。そのため、引越しのタイミングを調整して、スムーズに住み替えを行えるスケジュールを立てることが大切です。
二重家賃を防ぐための注意点
二重家賃を防ぐためには、引越し先の「家賃発生日」をきちんと確認しておくことが大切です。新居の初月の家賃が日割り計算なのか月額計算なのかによって、支払う賃料が変わってくるため、必ず事前にチェックしておきましょう。
また、退去予定日までに1ヶ月以上の時間が空いている場合は、新居の契約前に「入居日を少し遅らせてもらえないか」相談してみる方法もあります。
退去時に注意したいことその2:原状回復のルールを確認しよう

もう一点、退去時に注意したいこととして「原状回復」に関するルールがあります。退去トラブルを避けるためにも、きちんとルールを理解しておきましょう。
原状回復義務とは
原状回復とは、簡単に言ってしまえば「部屋を借りたときの状態に戻す」ことを指します。賃貸物件の入居者には原状回復義務があるため、退去時にはきれいな状態で大家さんに返す必要があるのです。
ただし、原状回復は単に「入居前の状態に戻す」という意味ではありません。なぜなら、建物は何もしていなくても、歳月に経過によって自然と劣化していく性質を持っているためです。
これを「経年劣化」といい、賃貸物件においては、経年劣化まで入居者が責任を負う必要はないと考えられています。
そこで、国土交通省のガイドラインでは、原状回復を次のように定義づけています。
「原状回復とは、賃借人の居住、使用により発生した建物価値の減少のうち、賃借人の故意・過失、善管注意義務違反、その他通常の使用を超えるような使用による損耗・毀損を復旧すること」(※)
つまり、きちんとルールやマナーを守って住んでいたのであれば、原則として通常の生活で生じた汚れやキズまでは修繕費用などの責任を負わなくてもいいということになります。
※ 引用元:国土交通省住宅局「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン (再改訂版)」
どんなケースが大家さん負担、入居者負担になる?
以下のようなケースは経年劣化、あるいは通常の使用による消耗と見なされ、修繕費用などは大家さんの負担となることが多いです。
大家さん負担となることが多いケース
- 壁のポスターや絵画の跡
- 日当たりによるクロスの日焼け
- 冷蔵庫やテレビ背面の電気焼け
- 家具設置による床やカーペットのへこみ
一方、以下のようなケースでは、通常の使用の範囲を超えていると見なされることが多いです。
入居者負担となることが多いケース
- ペットによるキズ
- 引越し作業で発生したキズ
- 水漏れを放置したことによる壁や床の腐食
- その他、適切な手入れを怠ったことによる汚れや設備不良
原状回復に関する注意点
原状回復に関するガイドラインはあくまでも目安であり、どこまでの範囲が通常の使用として認められるかは状況に応じて異なる場合もあります。
そのため、費用負担について不安がある場合には、立ち会いのタイミングできちんと確認しておくことが大切です。
また、契約書に特約として「ルームクリーニング費用の負担」などが記載されているケースもあります。この場合は、契約内容に従って入居者が清掃費を負担しなければならないため、見落としがないように注意しましょう。
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退去時に注意したいことその3:忘れがちな手続きをチェックしよう

最後に、退去時に忘れてしまいがちな手続きをまとめて確認しておきましょう。
ライフライン手続き
電気や水道、ガスなどのライフラインは、旧居と新居のそれぞれで手続きが必要になります。解約手続きについては、退去日の1ヶ月前くらいから行えることが多いため、ゆとりを持って早めに予約をしておきましょう。
火災保険の解約手続き
火災保険の契約期間中に退去する場合には、解約することで保険料の一部が戻ってくる可能性があります。ただし、残りの契約期間が短いなどの理由で返金されない場合もあるので、窓口で確認してみましょう。
自動車関連の手続き
近くで駐車場を借りていた場合には、忘れずに解約手続きを済ませましょう。なお、引越し後には、免許証の住所変更、自動車・バイクの登録変更を行う必要もあります。
どちらも重要な手続きとなるので、引越し後のスケジュールも確保しておきましょう。
役所関連の手続き
役所関連の手続きには、さまざまな種類があり、退去前に行わなければならないものも多いため、忘れないようにしましょう。
誰もが行わなければならない手続きとしては、転出の手続きとマイナンバーカードの住所変更が挙げられます。
転出の手続きとは、役所で行う住所変更のことであり、同一市区町村に引越す場合は「転居届」、異なる市区町村へ引越す場合は「転出・転入届」を提出する必要があります。
また、小さなお子さんがいる場合、国民健康保険に加入している場合、要介護者の家族がいる場合など、家庭の事情によって必要となる手続きもあります。
詳しい内容については、以下の記事で具体的に紹介されているので確認しておきましょう。
郵便物の転送手続き
意外と忘れてしまいがちなのが、郵便局での手続きです。転送手続きをしておかないと、重要な郵便物が新居に届かないので必ず済ませておきましょう。
まとめ

- 退去の連絡方法やタイミングは、まず賃貸借契約書の内容を確認する
- 解約予告期日は1ヶ月前の場合が多いが、2~3ヶ月前としているケースもある
- 引越しのタイミングを調整して、二重家賃を防ぐ
- 退去トラブルを避けるために、原状回復に関するルールやガイドラインを理解しておこう
- 退去に伴う手続きをチェックして、ゆとりのあるスケジュールを組もう
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よくある質問
Q.1:引越しを決めました。退去の連絡はいつ、誰に、どうすればいいですか?
A.1:引越しを決めたら、まず賃貸借契約書で「解約予告期間」を確認しましょう。一般的には退去の1ヶ月前ですが、契約によって異なります。期限内に、記載の連絡先(大家さんか不動産会社)へ電話で伝え、必要なら「解約通知書」を提出します。
Q.2:無駄な家賃を払いたくありません。「二重家賃」を防ぐコツはありますか?
A.2:旧居の退去日と新居の家賃発生日が重なる「二重家賃」を防ぐためには、引越しのスケジュール調整が重要です。新居の契約前に、家賃発生日をずらせないか不動産会社に相談してみましょう。
Q.3:退去時に部屋を元通りにする「原状回復」とは、どこまでやればいいのですか?
A.3:部屋を新品同様に戻す必要はありません。普通に暮らしていて付く傷や日焼け(経年劣化)は、大家さんの負担で修繕するのがルールです。入居者が費用を負担することになるのは、不注意で付けた傷や、掃除を怠ったことによるひどい汚れなどです。
Q.4:具体的に、どんな傷や汚れが自己負担になりますか?
A.4:ご自身の不注意で付けてしまった傷や汚れが、自己負担の対象です。たとえば、引越し作業中の大きな傷や、放置した水漏れによる床の腐食などです。一方で、家具の重みによる床のへこみや画びょうの穴は、通常の使用と見なされ、大家さんの負担となります。
Q.5:退去の当日は、何をするのですか? 「立ち会い」は必要ですか?
A.5:荷物をすべて運び出した後、部屋の状態を大家さんや担当者と一緒に確認する「立ち会い」を行います。ここで修繕費の負担について最終確認し、問題なければ鍵を返却して完了です。時間は30分ほどで、本人が立ち会うのが原則です。
Q.6:入居時に支払った敷金は、いつ、どのように返ってきますか?
A.6:退去立ち会いの後、敷金から修繕費やクリーニング代などを差し引いた金額が、指定の口座に振り込まれます。これを「敷金精算」といいます。内訳はきちんと確認しましょう。
Q.7:引越しするとき、電気やガス以外に忘れがちな手続きはありますか?
A.7:はい、電気・ガス・水道のほかにも、役所での「転出届」、郵便局の「転送手続き」、契約中の「火災保険の解約」などがあります。手続き漏れがないよう、引越しが決まったら早めにリストアップしておきましょう。
Q.8:火災保険の解約は必要ですか?
A.8:はい、解約手続きが必要です。もし契約期間が残っている場合、解約することで残りの期間に応じた保険料の一部が返金される可能性があります。返金額については保険の契約内容によるので、一度保険会社に確認してみましょう。
更新日: / 公開日:2016.10.28










