住宅賃料上限の中、実質賃金はマイナス圏
【今回ピックアップするニュース】
LIFULL HOME'Sマーケットレポート 2025年総括版
LIFULLが2026年1月6日に公開した「【2025年総括版】LIFULL HOME'Sマーケットレポート」によれば、全国主要都市で住宅賃料(掲載賃料=募集賃料)の上昇が続いている。12月の同賃料は、「首都圏シングル向きが8万8,294円(前年同月比+24.8%)、ファミリー向きで14万8,682円(同+14.0%)、近畿圏シングル向きで6万2,167円(同+7.5%)、ファミリー向きで8万6,230円(同+6.3%)となり、いずれも2020年の計測開始以降の最高値を更新した」とある。
比較的季節要因での少ないファミリータイプの賃料は、マンション価格(新築・中古)の価格高騰を受けて、かなり上昇している。直近のマンション価格の動向をみれば、東京23区や大阪市などの大都市圏のマンション価格の上昇は、やや停滞気味の兆候が見え始めているが、賃料の特有の性質である「遅効性」を考慮すれば、まだ1年程度は上昇の可能性が高いと思われる。
その一方で、家賃に影響を与える実質賃金(名目賃金÷インフレ率)は25年1月から連続してマイナス圏となっており、住宅賃料の上限余地は、それほど大きくないと思われる。つまり、賃料は上がる可能性が高いけれども、上昇額はそれほど大きくないと予測している。
これまで分譲マンションを投資として購入し、値上がり期待と賃料収入を見込んでいた投資家にとっては、この先は冷静な判断が求められる。
吉崎誠二の不動産投資ニュースピックアップとは
不動産エコノミストの吉崎誠二が、不動産投資に関わる方なら知っておくべきという観点でニュースを厳選し、豊富な経験に基づくコメントとともに伝えるコーナー。投資家や業界関係者はもちろん、不動産投資に関心がある人にとって、重要な動きを理解できるほか、新たな視点を得ることができるはずだ。






