東京都への家賃値上げに関する相談が倍増
【今回ピックアップするニュース】
【東京都】不動産取引に関する相談及び指導等の概要(令和6年度)の公表について
主要都市部では2023年以降、住宅賃料(以下家賃)がワンルーム・コンパクト・ファミリーともに上昇が顕著となり、直近では最高水準の更新が続いている。
そうした状況の中、家賃引き上げに関する消費者相談が、2024年度は前年度と比較して倍増していると東京都から発表された。
普通賃貸借契約を締結しての賃貸では、更新時における次期間の賃料は双方が合意することになっており、オーナーからの提案については拒否や修正を要求することができる。このところは、これまでの更新時以上の賃料増が目立っているのだろう。しかし、オーナーサイド(オーナーや管理会社)に立てば、特にオーナーチェンジ物件を購入した際などでは、収益不動産価格は高騰しているので、更新時における家賃増を求めたくなることだろう。
こうしたそれぞれの見解の相違により、東京都への相談が急激に増えてるのだろう。
経営者が借りる物件や法人契約の物件を除けば(賃貸住宅入居者の大半がこれら以外だが)、基本的には家賃の上昇においては実質賃金(名目賃金÷インフレ率)の動向が制約要因となる。この実質賃金は25年1~9月まで9ヶ月連続でマイナスとなっている。不動産価格が上がり、価格から算出される家賃は上昇しているかもしれないが、しかし実際に払う側に立てば、「払えない」という声が増えてきたという状況なのだ。
吉崎誠二の不動産投資ニュースピックアップとは
不動産エコノミストの吉崎誠二が、不動産投資に関わる方なら知っておくべきという観点でニュースを厳選し、豊富な経験に基づくコメントとともに伝えるコーナー。投資家や業界関係者はもちろん、不動産投資に関心がある人にとって、重要な動きを理解できるほか、新たな視点を得ることができるはずだ。



