「リリファ相武台」は、共用部を活用してペットに優しい設備を導入

株式会社リビングライフが2021年9月25日に発売を開始した「リリファ相武台」は、建物全体をリノベーションした全24戸の分譲マンションだ。マンションのリノベーションは増えていて、それ自体は珍しいものではないが、この物件がユニークなのは、犬や猫などのペットと暮らすための設備を取り入れた「ペット共生マンション」という点だ。

「当社にとって初めての試み」と、同社ディベロップメント事業部課長の山入端徹氏が説明するペット共生マンション。犬や猫などのペットの飼育数が増加傾向にあるなかで、一緒に暮らせるマンションへのニーズは高まっているものの、さまざまな障壁から供給される物件が少ないのが現状だ。しかしリリファ相武台では、ドッグランやトリミングルームなどの共用施設を設けられるスペースがあったことで、ペット共生マンションの実現につながった。

「リノベーションする前の建物は、1997年に竣工した政府系機関の職員住宅でした。中庭が設けられていたり、フリースペースがあったりと、一般のマンションではまず見られない余裕のある敷地の使い方をしていて、ペットと暮らすうえで便利な施設に活用できると考えたわけです」と山入端氏。

約85m2のドッグランは利用されていなかったフリースペースを転用したもので、雨に濡れずに複数の大型犬を遊ばせることが可能だ。犬の入浴用のバスやドライヤーなどを備えた本格的なトリミングルームは給湯室を、ペットも一緒に利用できるコミュニティラウンジは集会室をそれぞれ利用している。中庭の一角にはペットの足洗い場も設けられている。

フリースペースを転用したドッグランの入り口。奥には、犬が自由に走り回れる空間が広がるフリースペースを転用したドッグランの入り口。奥には、犬が自由に走り回れる空間が広がる
フリースペースを転用したドッグランの入り口。奥には、犬が自由に走り回れる空間が広がる給湯室を転用したトリミングルーム。大きなシンクが活躍する
フリースペースを転用したドッグランの入り口。奥には、犬が自由に走り回れる空間が広がる集会所は、コミュニティラウンジに変身。ペットを連れて交流できる室内スペースは貴重だ
フリースペースを転用したドッグランの入り口。奥には、犬が自由に走り回れる空間が広がるペットの足洗い場など、「あったらいいな」と思う設備が充実している

住戸部の、ペットにも飼い主にも優しい工夫とは

各住戸はいずれも約67m2から約71m2の3LDKで、大型犬2頭を含む3頭までペットの飼育が可能。複数の大型犬を飼えるマンションは少ないそうだ。

室内には、ペットと快適に暮らすために必要な工夫が施されている。一般的なフローリング材は、ペットが滑って関節などを痛めたりする危険性があるので、床材にはクッション性があって滑りにくく、アンモニアなどにも耐性のあるものを採用。壁クロスの見切りモールを設置し、その上下で壁クロスを貼り分けているのは、猫の爪とぎなどで壁クロスに傷や汚れがついても、全面的に貼り替えなくてもすむようにした工夫だ。また、リビングには、ペットのトイレや寝床などになるタイル貼りの専用スペースも設けている。オプションになるが、壁面に設置するキャットウォークや、天井埋め込み型の空気清浄機なども用意されている。

壁クロスを上下で貼り分けることで、猫の爪とぎなどで傷や汚れがついても、全面的な貼り替えが不要となる工夫がされている壁クロスを上下で貼り分けることで、猫の爪とぎなどで傷や汚れがついても、全面的な貼り替えが不要となる工夫がされている
壁クロスを上下で貼り分けることで、猫の爪とぎなどで傷や汚れがついても、全面的な貼り替えが不要となる工夫がされているオプションで設置可能なキャットウォーク

専門家のアドバイスを取り入れてルールを設定

共用部や各住戸の設備、工夫について、山入端氏は「専門家の助言を受けて導入しました」と説明。ペットフードの開発や、保護犬や保護猫の里親募集サイトの運営などを行っている株式会社ペトコトに協力を求め、ドッグトレーナーなどの専門家を紹介してもらい、アドバイスを受けたそうだ。

「ただドッグランを作るのではなく、マウンドを設けて変化をつけたり、弾力性のある人工芝を使ったりといった、きめ細かい配慮を施すことができているのも専門家の意見によるものです」と山入端氏は言い、ペットの健康を守り、安心して一緒に暮らす環境をつくることができていると分析する。

また、施設や設備の整備だけでなく、ドッグランの使用時間を大型犬と小型犬で分けるといったルールなども、専門家のアドバイスに基づいて設定。
「居住者が増えれば、実情に応じてルールは変更されたりするわけですが、ペット共生マンションに住む経験のない人がほとんどのはずなので、人もペットも適正に楽しく暮らせるように、基本的なルールは設定しようと考えました」

リリファ相武台では、居住者や管理者が協力して、快適で健全なペットの飼育環境の確保を図るという、公益社団法人日本愛玩動物協会の「ペットフレンドリーホーム宣言」に賛同。居住者にペットを飼ううえでのマナーやルールの普及啓発を図ることにしている。

専門家のアドバイスを基にマウンドを設けたドックランは、大型犬と小型犬で使用時間を分けるなど、ペットと飼い主に優しい細かな配慮がされている専門家のアドバイスを基にマウンドを設けたドックランは、大型犬と小型犬で使用時間を分けるなど、ペットと飼い主に優しい細かな配慮がされている

敷地内のドッグランが人気を呼び、反響も大きい

お話を伺った、株式会社リビングライフ 山入端氏お話を伺った、株式会社リビングライフ 山入端氏

ドッグランやトリミングルームなど、ペットと飼い主にとって、「あったらうれしい設備」が整っていることが注目され、リリファ相武台への問合せは、同時期に販売を開始した他の物件よりはるかに多いという。小田急線相武台前駅から徒歩約11分というロケーションだが、広告を開始してから約2ヶ月で、早くも全24戸中6件が契約に至った。

「コロナ禍による巣ごもりで、ペットに癒やしを求める人が増えているといわれていましたが、反響の大きさで、改めてニーズを実感しました」と、山入端氏はペット共生マンションに手応えを感じている。

また、「契約した人はもちろん、見学者にも人気なのは、やはりドッグランですね。敷地内にドッグランがあるマンションはまずありませんから」と語り、今後は、「どの物件でもドッグランを設けることができるというわけではないので、それに代わる魅力をつくることが重要になると思います」と意気込む。

物件内のドッグランに代わる魅力として、ドッグランのある公園やペット同伴可の公園、ペットショップや動物病院、ペットとともに楽しめる飲食店が物件の近くにあるというロケーションを想定する。実はリリファ相武台も、徒歩圏内に動物病院などが入っている大型商業施設があることもアピールポイントになっている。

ペットに優しい床材などは、「オプションとして今後のマンション建設やリノベーションに活用できるのではないでしょうか」と山入端氏。リリファ相武台は、同社にさまざまな知見をもたらしてくれたようだ。

お話を伺った、株式会社リビングライフ 山入端氏「リリファ相武台」の中庭。まもなく、ペットと飼い主が思い思いに過ごす姿が見られるはずだ
お話を伺った、株式会社リビングライフ 山入端氏「リリファ相武台」の外観。ペットの飼育数が増加傾向にあるなか、ペットも飼い主も豊かに暮らすことができる住まいが求められている

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