メンテナンス費用も考慮した住まいづくり
一戸建ての購入を検討中の方の中には、目下“住宅ローン”について悩んでいる方も多いのではないだろうか。頭金や毎月の支払額など、無理のない支払い計画を立てなければならない。もちろん住宅ローン以外にも、家を維持するためには税金や保険料なども必要である。
さらに一戸建て購入時にしっかりと考慮しておきたいのが「メンテナンス費用」だ。
分譲マンションであれば入居者が毎月修繕積立金を積み立てているが、一戸建ての場合は個人で準備をしておく必要がある。ではどれくらいの金額をどれくらいの頻度で確保しておかなければならないのか。
今回は外装メンテナンスについて、雨漏り修繕に強い塗装会社「株式会社 名古屋匠塗装」を訪ね、代表取締役の齊藤嘉徳さんに話を聞いた。
一般的な一戸建て住宅の外壁塗装、相場は約100万円
建物の外装は、紫外線や雨などにより日々劣化する。大きな変化はなくとも、目には見えないほどのクラック(ひび割れ)や塗膜の剥がれた壁からじわじわと雨が侵入し、知らない間に雨漏りや躯体の腐食が進む危険性もある。
外壁塗装には、単に見た目をキレイにするだけでなく、建物の保護をするという大きな役目があるのだ。
齊藤さん曰く「一般的な大きさの一戸建て住宅の外壁塗装費用は100万円前後です。ただし、家の大きさや使用する塗料の種類、屋根塗装をするかしないか、何階建てか、窓の数などによっても費用は大きく変わります」とのこと。
外装メンテナンスには、塗料などの材料費のほか、高所を作業するための足場代や破損部分の修繕費などが必要となる。平屋であれば足場代は安くなるし、破損部分が少なければ修繕費も抑えられるのだ。逆に言えば、大きな家であればあるほど費用がかかるのは言うまでもない。
外装メンテナンスは10~15年ごとが目安。毎月約8,500円の積み立てを
外壁塗装の費用は塗料によって差が出る。ここで知っておきたいのは塗料の種類だ。安価なものから耐用年数の長いものまでいろいろあるが、主な塗料は次の4種類。
アクリル系塗料が1番安価だが耐用年数が短く、続いてウレタン系塗料、シリコン系塗料と続き、フッ素塗料は高価だが耐用年数が長い。
「近年の外壁塗装の主流は“シリコン系塗料”です。耐久性や価格など、長期的にみるとコストパフォーマンスが高いのが特徴。そして何よりもコーキングとのバランスが良いのがシリコン系塗料です」と齊藤さん。
外壁塗装時にコーキングを打ち直すことが多い。コーキングとは、外壁材の繋ぎ目や窓枠の周りなどに充填するゴムのように伸縮性があるもので、緩衝材の役目もしている。
外壁のコーキングには「打ち替え」と「増し打ち」があり、「打ち替え」は古いコーキングを撤去し新しいコーキングを打ち込む。一方「増し打ち」は古いコーキングの上に新しいコーキングを追加する方法だ。
打ち替えは手間も材料費も必要なため費用がかかるがしっかりと補修できる。増し打ちは安価だが短期間で剥がれてしまう可能性も。どんな補修が必要かは劣化具合など各住戸によって異なる。
コーキングの寿命は約10年。耐用年数がコーキングと同じくらいのシリコン系塗料なら同じタイミングで施工でき、足場代などを節約できるというわけだ。
何度も工事をするのは面倒だから、少し費用が高くても耐用年数の長いフッ素塗料を選ぼう…と考える人もいるだろう。しかしフッ素塗料は長持ちしても、先にコーキングが劣化してしまう。
一方で、外壁塗装代を節約したいから安い塗料にしたい…という人もいるかもしれない。しかし数年後にまた塗装をしなければならなくなり、結果割高になってしまうのだ。
一般的な大きさの一戸建て住宅の場合、足場を組み外壁洗浄をし、コーキング補修工事などをしてシリコン系塗料で外壁塗装をすると、約10~15年ごとに100万円前後のメンテナンス費用が必要だといわれているが、気象条件や家の形状、劣化度合いなどによって異なる。
単純計算で毎月8,500円ほど積み立てておくことで、10年で約100万円貯まる。いざというときに困らないよう、メンテナンス費用をしっかり貯めておきたい。
憧れの天窓やルーフバルコニーが雨漏りの原因となることもアリ
一戸建てを建てるなら「天窓をつけたい!」「ルーフバルコニーが欲しい!」など、憧れの仕様を実現したいという方も多いだろう。
齊藤さんによると「天窓やルーフバルコニーからの雨漏りは非常に多いので、こまめな点検や補修をしたほうがよい」という。
天窓は屋根をくり抜き、雨漏りをしないように防水シートやコーキングなどを施す。しかし何らかの原因で防水シートに穴が空いてしまったり、コーキングが劣化してわずかな亀裂が入ってしまったりすることもある。そこから雨が侵入し雨漏りをすることも多いのだ。
ルーフバルコニーからの雨漏りも多い。ルーフバルコニーは文字通り屋根を利用したバルコニーのため、下には居室スペースがある。排水口の詰まりや防水シートの破損など、直接雨が当たるルーフバルコニーは雨漏りしやすいと、齊藤さんは話す。
憧れの仕様を実現するためには、必ずメンテナンスが必要なことを念頭に、家の設計をしなければならない。
外壁塗装は必要なメンテナンス。怠ると高額な修繕費が必要になることも
齊藤さんによると、外壁塗装は塗装会社選びが最も大切だという。
「しっかりとした施工をしてくれる塗装会社であれば、塗装前に必要な修繕をします。例えばクラックがあればその部分をしっかり補修してから塗装するのが当たり前の作業です。しかし残念ながら、そんな当たり前の作業をせず、ただ塗装をするだけ、塗装も3度塗りをしない、乾燥させずに上塗りするなど、不良施工をする悪徳な会社があることも確かです。格安の会社もありますが、しっかりとした修繕をしてくれるか、安価な塗料を使っていないか、コーキングは打ち替えか増し打ちかなど、見積書をしっかり確認し、価格だけでなく内容で塗装会社を選ぶことが、外装メンテナンスを成功させるカギです」と齊藤さん。
外壁塗装は塗装直後に不具合が出ることは少ないため、不良施工には気づきにくいのだそう。数ヶ月から数年後に雨漏りなどに悩まされ、高額な修繕費用が必要になることもある。
約10~15年ごとに行わなければならない外装メンテナンス。決して安い工事ではないからこそ、信頼のおける会社に依頼することが最も重要だ。
またメンテナンスは外壁や屋根だけではない。キッチンやバスなどの内装も経年劣化が必ず起こる。住宅購入は、来るべき各メンテナンス費用を考慮して検討しなければならない。
■名古屋匠塗装 https://nagoya-takumi.com/
■雨漏り匠ナビ https://amenavi.jp/
■塗装匠ナビ https://tosou-takumi.com/









