マンションの共用部の管理とは
マンションには、廊下、階段、エントランス、エレベーター、庭園等の共用部が存在する。
管理組合は、所有者から管理費を徴収し、共用部の日常的な維持管理を行っている。
マンションの共用部の管理内容には以下のようなものがある。
主なマンションの共用部の管理内容
【共用部の維持管理の内容】
・廊下や階段、エントランス、集会室等の共用部の清掃
・エレベーターや廊下の照明の交換
・植栽の剪定や防虫・除草、散水等の庭の維持
・エレベーターの定期点検や給排水・消火設備の法定点検等の実施
・管理人やコンシェルジュ等の有人サービス
マンションの管理は日常的に行われるものであるため、長期修繕計画に基づいて実施される大規模修繕とは異なる。マンションを購入すると管理費と修繕積立金が発生するが、管理費は日常的な管理コストに充当され、修繕積立金は大規模修繕のために貯蓄されるものとなる。
一般的に管理費の高いマンションは、コンシェルジュなどのサービスレベルの高い管理が行われていることが多い。
マンション購入時に確認したい5つのチェックポイント
管理の内容について、マンション購入時に確認したいチェックポイントを紹介する。
1.植栽および庭園の管理
マンションの管理の良否が比較的分かりやすい部分は、植栽および庭園の管理である。管理の行き届いていないマンションは、共用部の植栽がきちんと剪定されていないため、外部から見て管理の良否を判別しやすい。
きちんと管理が行われているマンションは、定期的な剪定作業や防虫剤の散布が行われているため、庭の美観が常に保たれている植栽が伸び放題で、雑多な雰囲気が出ているマンションは、他の部分の管理も行き届いていないのではないかと推測される。
また、大規模マンションには庭園内に小川や小さな滝、池などがある物件も存在する。水を使った庭園は維持コストがかかり、マンションによっては水を流すのをやめてしまっている物件もある。
水がなくなっている小川や池がある場合は、維持コストを圧縮するために管理組合が水を流すことを中止したものと考えられる。このようなマンションは、全体的に管理のサービスレベルを下げる方向に動きだしていると考えられるだろう。
2.共用部の清掃状況
共用部の清掃状況も管理の良否を判断できる指標といえる。
清掃は、ゴミ置き場や階段など、人目につきにくい部分に差が出やすいため、それらをチェックすると管理の良否が分かるようになる。
また、清掃員がいた場合、清掃員が会釈や挨拶をしてくれるかもチェックポイントとなる。清掃員は、マンションを購入後、日常的に会う人たちなので、できれば感じのよい人たちに担当してもらっている方が住み心地もよい。
清掃は清掃会社が行っているため、清掃が行き届いているマンションは、管理組合が適切な清掃会社を選定して発注しているということになる。よって、清掃が行き届いているマンションは、管理組合がしっかり機能していると推測できるのだ。
3.有人サービスの継続の有無
マンションは有人サービスが継続できているかもチェックポイントなる。
大規模マンションだと、管理人が住み込みとなっている物件が存在する。住み込みはコストが高いため、日勤管理に切り替わっている物件もある。
また、タワーマンションではエントランスにコンシェルジュやドアマンなどがいる物件もある。コンシェルジュやドアマンは維持コストが高いため、取りやめている物件も多い。もともとあった有人サービスを縮小している物件は、管理組合がコスト圧縮のために取りやめていることが一般的だ。
有人サービスを取り止めている物件は、住民から管理費が高いというクレームが多かったものと思われ、現在の管理費についてしっかり確認しておく必要がある。
4.郵便受けの状況
郵便受けの状況も確認したいポイントである。
郵便受けの中身はなかなか分からないが、売主に「ポストに余計なチラシは入ってこないか」と「新聞は玄関ポストに届くか」という2点は確認しておきたい。
管理が行き届いていないマンションは、郵便受けの中に押し売りや風俗等の迷惑チラシが投函されてしまう。管理が徹底されているマンションは、いかがわしいポスティングがすぐに通報されるため、迷惑チラシはほとんど入ってこない。
また、適切な管理がなされているマンションは、新聞が1階の集合郵便受けではなく住戸の玄関ポストに届くようになっている。新聞をわざわざ1階の郵便受けまで取りに行かなくていいため、暮らしやすくなっているのだ。
5.掲示板の案内
管理の内容としては、掲示板の案内についても確認しておきたい。
掲示板は、郵便受けの周辺にあることが多く、住民に必要な情報を伝える機能を果たしている。
掲示板の内容を見ると、現在、このマンションがどのような問題を抱えており、住民にどのようなルールを徹底させようとしているのかが分かる。例えば、「ゴミの仕分けルールの徹底化」や「ペットの糞の処理や鳴き声に関する注意」「生活騒音・タバコのポイ捨ての注意」などがある。迷惑住民の管理も、快適に暮らせるマンションかどうかの判断ポイントとなる。
掲示物は、掲示板だけでなくエレベーター内にも貼り出されていることがあるため、マンション内見時はエレベーター内の掲示物にも着目しておきたい。
管理規約や使用細則は必ずチェックすること
マンションを購入する際は、現在の管理状況だけでなく、管理規約や使用細則の内容を確認することがポイントだ。特に、購入後、リフォームを検討している人は、管理規約や使用細則の内容を確認しておきたい。
マンションによっては、リフォームで使用できない素材が定められていることがある。
例えば、遮音性の低いフローリング材などは、下階への騒音の影響が大きいため、使用を禁止しているマンションは多い。
また、店舗や民泊といった事業系の利用も禁止されている物件もある。
購入後に教室や民泊を行う予定の人は、事業系の利用が認められているマンションを購入することが必要だ。
自治会主催のイベントも確認する
大規模マンションでは、管理組合とは別にマンションだけで自治会も組織されている。
管理組合とは建物の区分所有等に関する法律に基づいて構成される組織であるが、自治会とは町内会のような任意の組織となる。
自治会は、住民の親睦や交流を図るための組織であるため、管理組合とは性質が異なる。
自治会が存在する大規模マンションでは、マンション独自の「夏祭り」や「餅つき大会」「クリスマスイベント」などが開催される。
小さな子どもがいる家庭にとっては、イベントが開催されるマンションは高い付加価値があるといえる。マンション購入の際は、売主にどのようなイベントがあるのか、確認するといいだろう。
管理費が高いマンションと安いマンションの特徴
管理費が高いマンションの特徴としては、以下のものが挙げられる。
【管理費が高いマンションの特徴】
・戸数が少ないマンション
・タワーマンション
・築年数の浅いマンション
戸数が少ないマンションは1戸当たりの負担が大きくなるため、割高となる。
タワーマンションはコンシェルジュや屋内プール等のコストのかかるサービスが多いことから、割高となる。
また、最近のマンションは共用部にカフェラウンジやコインランドリーなどの施設が充実してきており、古いマンションよりも新しいマンションのほうが管理費は高くなってきている。
一方で、管理費が安いマンションの特徴としては、以下のものが挙げられる。
【管理費が安いマンションの特徴】
・戸数が50~200戸程度のマンション
・築年数の古いマンション
管理費はマンションの特徴によって金額が異なるため、購入時の参考にしていただきたい。
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