二人暮らしを始める前に

二人暮らしに最適な賃貸物件を探すには、事前のチェックリストが重要です。築年数や間取りはもちろん、共用スペースの広さや駐車場の有無も確認しましょう。また、二人のライフスタイルに合った周辺環境や設備をリストアップすることが選び方のカギ。必要なチェックポイントを洗い出し、納得のいく賃貸物件を見つけましょう。

同棲を考え始めたら

同棲のメリット・デメリット

好きな人と共に生活する同棲は、結婚と異なり法的な保障がなく、互いの親族との関係も生まれません。同棲は結婚生活の試行として、相手の生活習慣を知り、結婚相手として適切か冷静に判断できるメリットがありますが、結婚の意義が見出せずにタイミングを逸するリスクも。同棲前には期間設定や金銭管理を話し合うことが重要です。同棲に向いているかは、関係性や生活習慣の適合度で決まります。

 

学生が同棲するメリット・デメリット

学生カップルの同棲は、生活費の節約や新しい価値観を得られるなどのメリットがある一方、生活リズムの不一致やプライベート時間の減少などデメリットも存在します。成功させるためには、お互いの理解と思いやり、生活費用の分担や将来計画などの事前の決め事が重要です。また、互いの両親の同意を得ておくことも大切です。

 

一人暮らしの部屋で同棲してもいい？

賃貸物件で同棲を始める際には、大家さんや管理会社に報告し、許可を得る必要があります。単身用物件では同棲が許可されないことが多いため、2人入居可の物件を選ぶようにしましょう。単身用物件で無断で同棲すると、退去を言い渡されるリスクがあり、同棲解消時には再契約や費用の問題が生じることもあります。安心して暮らすためには、ルールを守ることが重要です。

 

短期間のお試し同棲をしてみるという方法も

カップルの同棲は経済的負担の軽減や家事の分担、二人の時間を増やすメリットがあり、結婚前の理解を深める機会にもなります。短期間でも同棲してみたい場合には、マンスリーマンションなどを利用する方法がありますが、その場合も同棲可能な物件か事前に確認することを忘れないようにしましょう。

同棲の準備

同棲する前に最低限しておきたい３つの準備

同棲を始めるにあたり、目的とルールを話し合うこと、親への挨拶、住む家を決める準備が必要です。同棲期間の設定は、結婚タイミングを見極める助けとなります。金銭管理、家事分担、連絡のルール決めも円滑な生活には欠かせません。親への挨拶は、物件探しの1〜2ヶ月ほど前がよいでしょう。

 

実家を出て同棲する場合のやることリスト 実家暮らしから同棲へ移行する場合、引越し自体が初めてでどのように進めればよいか戸惑うこともあるでしょう。まずは同棲のルールなどについての話し合い、資金の準備、親への報告、そして二人で部屋探しを行います。引越しの前後には役所関連の手続きも必要です。一人暮らし未経験者は家事や金銭管理、心境の変化に備えておきましょう。

 

同棲に必要なものチェックリスト

同棲生活を始める際には、二人のライフスタイルや部屋の広さに合わせた家具やアイテムが必要です。寝室には寝具や収納グッズ、リビングにはソファやダイニングセット、キッチンには冷蔵庫や調理器具が必要になります。アイテム選びの際には、将来のことも考えつつ、二人で話し合いながら必要なものを決めることが大切です。

賃貸物件選びのコツと注意点

二人暮らしに最適な賃貸物件の選び方には、いくつかのコツと注意点があります。まず、十分な収納スペースの確保を重視しましょう。2人分の荷物は意外に多く、整理整頓できるスペースは必須です。次に、プライバシーを保てる間取りを選ぶことも大切です。一人ひとりが自分の時間を大切にできるよう、一部屋ずつ独立した空間があるか確認を。また、共働きの場合は、通勤や通学に便利な立地を考慮することがキーポイントです。生活に便利な施設へのアクセスも見落とせません。最後に、2人のライフスタイルに合った家賃設定を見極めることが重要です。無理のない範囲で快適に暮らせる賃貸物件を選びましょう。

エリア選び

あなたに適した「住みやすい街」とは？

新居探しは「住みたい街」から始めがちですが、「住みやすい街」を基準にすることをおすすめします。一人暮らしや学生の二人暮らしでは利便性と治安を重視し、DINKSは趣味やライフスタイルに合った街を選ぶとよいでしょう。高齢者の場合は、緊急時の対応やコミュニティーが整った街が望ましいです。自治体の助成制度についても調べ、住みやすい街選びをすると良いでしょう。

 

二人暮らし向けの間取りは？

1Kや1DKは家賃を抑えられるが、1Kはスペースが限られ、1DKはリビングがない点に注意が必要です。1LDKは二人暮らしに適していますが、個室が作れず家賃も高い点がデメリットです。2K/2DKは築年数が経過しているものが多く家賃が安い代わりに、部屋割りは制限されます。2LDK/3LDKは新婚カップルにおすすめで、家族が増えた際の対応も可能ですが、家賃は高めです。二人暮らしで間取りを選ぶ際は、共有スペースの重要性や将来の計画を話し合うことが重要です。

 

二人暮らしの部屋選びのポイントと家賃相場の参考値

二人暮らしに適した1LDKや2DKの物件の家賃相場は、東京都内を例にすると6万円台から約13万円まで、家賃相場はエリアによって幅があります。立地や家賃で不満が出ないよう話し合い、お互いの譲れない条件を共有することが大切です。

二人暮らしに必要な広さとは？

二人暮らしに適した賃貸物件の広さは、快適な生活空間を考慮すると大切なポイントです。一般的には、2LDK以上が推奨されますが、生活スタイルによって異なります。収納スペースが十分にあることも重要で、空間を共有することを前提に選び方を考える必要があります。最終的には、2人のライフスタイルに合った賃貸物件を選ぶことが、快適な二人暮らしを実現する鍵となります。

 

30平米 ３５平米 ４０平米 40平米、50平米

一人とは違う！ 二人暮らしに適した間取り

二人暮らしに最適な賃貸物件を探す際は間取りが重要です。プライバシーを保ちつつ、共有スペースも充実している物件が理想と言えます。例えば、それぞれが自由に使える個室に加え、リビングやダイニングなどの共有スペースがあると、共同生活がより快適になります。また、洗面所やトイレが2箇所ある物件は朝の支度もスムーズです。こうした機能的な間取りは、二人暮らしをする上でのストレスを軽減させるポイントです。

 

ワンルーム １K 1DK 2LDK 1DK、2DK、2LDKの比較 1LDK、2DKの比較 メゾネット

 

部屋割りの決め方

二人暮らしには30～55平米程度の広さが目安で、1DK～2LDKの間取りが一般的です。1DKは立地を重視する場合に選ばれがちですが、二人暮らしにはやや狭く、他の間取りの方が住みやすいかもしれません。間取りにより特徴が異なるので、住みたい間取りの部屋割りパターンを記事でチェックしてみてください。

賃貸借契約のプロセスと準備する書類

二人暮らしに適した賃貸物件を探す際、賃貸借契約のプロセスを把握し、書類準備を適切に行うことが重要です。まず物件見学後に申込みを行い、審査を経て契約へと進む流れになります。書類としては、収入証明書や身分証明書、保証人情報が必要不可欠。また、連帯保証人や緊急連絡先といった情報の提出も求められます。スムーズな契約には、これらの書類を事前に準備しておくことが鍵を握ります。

 

内見のチェックポイント

同棲の部屋探しでは、お互いの勤務地に適した立地選び、同棲可能な物件かどうかの確認、そして二人で部屋探しを進めることが重要です。内見では、家具の配置や生活動線を考えながら、玄関やリビング、寝室、水回りの使い勝手をチェックし、日当たりや風通しも確認します。内見後は二人で情報共有し、意見をすり合わせて納得のいく部屋を選びましょう。

 

契約のポイント

賃貸物件で同棲する際には、必ず2人以上入居可の物件を選ぶことが重要です。また同棲の場合、法的な関係性が薄いため、どちらかが退去してしまい家賃の返済が滞るなどの懸念をもたれることがあるため注意しましょう。さらに、契約時の必要書類は自分だけでなく同棲相手の分も必要です。２人で情報を共有し、漏れがないように準備しましょう。

 

契約者、続柄、連帯保証人は？

賃貸借契約時に記入が必要になる契約者、続柄、連帯保証人については、一人暮らしの場合と異なるため、事前に相談しておくことが必要です。

契約者は収入の多い方にするか連名で行うことが多いです。賃貸借契約の流れは一般的なものと同じですが、同棲の場合は2人分の書類提出が求められます。

二人暮らしにおける契約時の注意事項

二人暮らしに適した賃貸物件を契約する際には、いくつかの注意事項を押さえておく必要があります。まず、入居者全員の名前が契約書に記載されているか確認しましょう。共益費や敷金、礼金の支払い条件も事前にしっかりと理解することが重要です。また、ルームシェアに対応している物件かどうかを確認することも忘れずに。ペットの同居可否や、二人暮らしに必要な設備が整っているかもチェックしましょう。これらの点に注意して賃貸物件を選ぶことで、トラブルを回避し、快適な二人暮らしをスタートできます。

 

パートナーが無職でも部屋を借りられる？

同居人が無職でも、契約者に収入があれば部屋を借りることは可能ですが、大家や管理会社に丁寧に事情を説明し、コミュニケーションを取ることが重要です。

 

同棲時の入居審査について

二人入居には「二人入居可」と「ルームシェア可」の違いがあり、前者は親族など限られた関係が前提の場合が多く、後者は友人同士も可能です。同棲には事前の許可が必要で、単身用の物件では基本的に認められません。二人入居の場合、審査は厳しくなることがあり、片方の収入だけで家賃を支払える物件を選ぶこと、同棲相手を連帯保証人にすること、不動産会社の担当者を味方にすることなどがポイントです。

 

同棲の場合、住宅手当や家賃補助は受けられる？

住宅手当や家賃補助は、従業員の住居費用を補助する福利厚生で、支給額の相場は1〜2万円です。同棲時も利用可能ですが、1世帯につき1人のみとなり、世帯主かつ賃貸借契約者が対象です。企業のルールにより、二重取りは禁止されており、同棲開始時には支給条件を確認することが重要です。

二人暮らしのお金

二人暮らしの際にかかる費用は、家賃や初期費用だけではありません。食費や光熱費などの生活費についても考えておきましょう。負担の割合や貯金額など、お金の管理の仕方については二人の認識を合わせておくのがトラブル回避のポイントです。

 

二人暮らしの初期費用

二人暮らしをスタートする際には、賃貸物件の初期費用、引越し代、家具・家電購入費用、そして毎月の生活費が必要です。初期費用は家賃の4～6ヶ月分で、家賃13万円の場合は約52～78万円が目安。引越し代は3～10万円、家具・家電は約20～25万円が目安です。二人世帯の月平均生活費は約22万8,622円。初期費用と3ヶ月分の生活費を合わせると約183～221万円が必要な計算になります。初期費用を抑えるには、家賃が安い物件を選ぶ、仲介手数料の安い不動産会社を探す、フリーレント物件や敷金礼金なしの部屋を探すといった方法があります。

 

家賃

同棲カップル向け物件の家賃相場は地域によって異なります。三大都市圏（東京都、大阪府、愛知県）の1LDK・2K・2DKの家賃相場を見ると、安くて5万円台から、高くなると約24万円まで、幅広い価格帯です。家賃に加えて必要となる初期費用や生活費も考え、無理なく暮らせるエリア・物件を探しましょう。

 

二人暮らしの水道・光熱費

二人暮らしの水道・光熱費は平均で月2万円程度で、季節や生活スタイルによって変動します。電気代が最も大きな割合を占め、ここをいかに抑えるかが節約のポイントとなります。水道代は節水グッズで削減することも可能です。また、都市ガスの方がプロパンガスに比べて安い傾向にあるため、物件検討時にどちらなのか確認しておきましょう。

 

二人暮らしの食費

総務省統計局の2021年データによると、2人世帯の食費は月平均6万6,327円で、食材費が中心。適正な食費の割合は手取りの15～20％で、家賃と合わせて手取りの50％以内に納めるのが理想です。節約のためには食費以外の生活費も重要で、光熱費や通信費を見直すことも効果的です。

 

お金の管理

同棲生活では家賃や水道光熱費、食費など様々な費用がかかるため、お金の管理が重要です。お金のトラブルを避けるためには、支出の記録を残したり、金銭感覚の違いに対する話し合いを持つようにしましょう。支出の不明点を避けるために共同口座や家計簿アプリを活用するのもよいですね。

同棲を解消するときは…

残念ながら同棲を解消する可能性もあります。その際には様々な費用が発生するため、お金のことでもめてしまうことがないように、事前に確認しておきましょう。

 

同棲解消で発生する退去費用、引越し費用

同棲解消時には、住んでいた物件の費用、共同貯金や家具の分配、新居と引越し費用など、複数の金銭問題が発生します。退去費用は5～8万円、新居契約費用は家賃4～6ヶ月分、引越し料金は2～4万円が目安。合計すると約40～50万円が必要になる可能性があります。賃貸契約書の解約予告期限を確認し、新居探しや解約手続きを進めることが大切です。同棲を解消したからといって、すぐに賃貸借契約も解約できるわけではないことには注意しましょう。