マイホームを購入する際には、多くの人が住宅ローンを利用します。しかし、購入時に発生する費用のなかには、住宅ローン融資が下りる前に支払わなければならない「契約金」のような性質を持ったものもあります。

そのため、事前にどのくらいの費用がかかり、手元に用意しておくべきかを具体的に把握しておくと安心です。今回はマイホーム購入時の契約金について、詳しく見ていきましょう。
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マイホーム購入の契約金について考える

マイホームを購入する際には、不動産の売買契約や建築工事の請負契約を結ぶこととなります。このときに、契約金としての性質を持った費用が発生するため、あらかじめ注意しておく必要があるのです。

住宅購入時には、物件の購入代金とともに、さまざまな諸費用が発生します。このうち、契約の段階で発生する費用は“初期費用”と呼ばれ、住宅ローンの融資が下りる前に支払わなければならない点に注意が必要です。

 

住宅の初期費用には、「申込証拠金」「手付金」「頭金」などがあります。このうち、頭金は購入時に任意で用意する自己資金であり、必ずしも準備しなければならないわけではありません。

 

しかし、申込証拠金や手付金は、ほとんどの場合で必要とされる資金です。そのため、マイホームの購入時には、基本的に一定の現金が必要になるということです。

マイホームでいう“契約金”とは、申込証拠金や手付金を指す場合が多いといえます。どちらも申し込みや契約を結ぶ際に必要な資金であり、一般的な契約における契約金と同じような性質を持っています。

 

ここからは、それぞれの仕組みと費用の目安について詳しく見ていきましょう。

申込証拠金

 

申込証拠金は「申込金」「買付証拠金」とも呼ばれ、購入意思を明確にするために支払う費用のことを指します。

 

あくまでも購入意思を示すことが目的であるため、金額の目安は10万円程度と比較的少額であり、申込証拠金を取らない不動産会社もあります。

 

また、申込証拠金を支払ったからといって、必ずしもその物件を購入しなければならないというわけではありません。

 

申込証拠金自体に法的な拘束力はないため、ほかに良い物件が見つかったなどの理由でキャンセルした場合にも、きちんと返還される仕組みです。

 

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マイホーム購入時の契約金

申込証拠金と比べて、手付金にはより重要な役割があるため、仕組みも少し複雑だといえます。ここでは、手付金の仕組みと費用の目安について詳しく解説します。

手付金は、売買契約を結ぶときに支払うお金であり、法律関係を安定させて、信頼性を担保する目的があります。特に不動産取引では大きなお金が動くため、後から契約を白紙に戻したときの損害も大きくなってしまいます。

 

そのため、手付金は申込証拠金とは違って法的な拘束力があり、原則として必要とされるお金です。

手付金にはいくつかの種類がありますが、不動産売買においては特段の定めがない限り「解約手付」であると推定されます。解約手付には大きく分けて2つの役割があります。

 

そのうちのひとつが、前述のとおり「契約の内容に信頼性を持たせる」というものです。解約手付を設定した場合、万が一買い手のほうから購入をキャンセルするなどの違約をしてしまうと、手付金がそのまま没収されてしまいます。

 

反対に売り手のほうから一方的に契約解除をすると、買主に対して手付金の倍額を返還しなければなりません。このように、双方にとって大きなデメリットを設けることで、契約違反を予防できる仕組みなっているのです。

 

もうひとつの役割は、「トラブルなく契約解除できる余地を残しておく」ことにあります。解約手付を設定した場合、裏を返せば「買い手は手付金さえあきらめればスムーズに契約をキャンセルできる」ことになります。

 

つまり、不動産売買に不慣れな買い手にとって、一種の救済措置としての意味合いもあるのです。

これまでに見てきたように、手付金には重要な役割があるため、効力を発揮させるためにはある程度の大きな金額が必要となります。

 

手付金の上限は、売主が不動産会社である場合には「売買価格の20%以内」と法律で定められているものの、通常は「5~10%程度」が相場です。

契約をキャンセルした場合には、前述のように手付金が没収されてしまうため、手元に戻ってくることはありません。一方、無事に契約が進めば、きちんと手元に戻ってきます。

 

ただ、大きな金額になるため、決済を円滑に進める意味でも、そのまま購入価格の残代金へ充てられるのが一般的です。

マイホーム購入時の契約金

マイホームの契約金のうち、手付金は原則として必ず発生する費用であり、金額も大きくなります。そのため、場合によってはすぐに用意できないこともあるでしょう。

 

しかし、手付金には下限について特別な決まりがあるわけではないため、売り手との間で減額交渉をすることはできます。買い手の購入意思が高く、信頼性があると判断されれば、交渉次第で手付金の割合を下げてもらえる可能性があるのです。

 

ただ、重要な役割を持つお金であるため、大幅な減額は避けて慎重に交渉を行うことが大切です。なお、手付金が支払えないからといって、カードローンなどで新たに借り入れるのは避けるべきだといえます。

 

なぜなら、住宅ローンの本審査でマイナス要因となってしまうケースがあるためです。

 

住宅ローンの本審査では、申込者のその他のローン利用状況も細かくチェックされるため、仮に事前審査に通過していても融資が認められなくなってしまう可能性があります。

 

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マイホームの購入に必要な貯金

マイホームの購入に必要な費用には、申込証拠金や手付金のような契約金以外にも、さまざまなものがあります。ここでは、住宅購入に必要な諸費用の内訳と目安について見ていきましょう。

マイホームの購入に必要な諸費用は「土地や建物の購入時にかかる費用」と「住宅ローン利用時にかかる費用」に大別できます。

 

それぞれ、以下のような項目があるので、費用の目安と併せてチェックしておきましょう。

◇土地・建物の購入にかかる費用

費用の項目

費用の目安

仲介手数料

購入価格×3%+6万円+消費税が上限

印紙税

1万~3万円程度

不動産取得税

0円~固定資産税評価額×3%

登録免許税

固定資産税評価額×0.1~2%

司法書士への依頼料

10万円程度

◇住宅ローン利用にかかる費用

費用の項目

費用の目安

住宅ローン手数料

3万~5万円または融資額の1~3%程度

住宅ローン保証料

融資額の0.5~2%程度

印紙税

2万~6万円程度

登録免許税

融資額の0.1%

司法書士への依頼料

4万~8万円程度

火災保険料、地震保険料

20万~50万円程度

物件調査手数料

4万~8万円程度

諸費用は項目が多いため、具体的な金額を計算する前におおまかな目安を把握しておくといいでしょう。諸費用の割合は、購入する住宅の種類によって以下のように異なります。

諸費用の目安

新築一戸建て

  • 注文住宅:物件価格の3~6%(すでに土地を購入している場合)
  • 建売住宅:物件価格の6~9%

中古一戸建て:物件価格の6~9%

  • 新築マンション:物件価格の3~6%

    中古マンション:物件価格の6~9%

諸費用についても、契約金と同様にそのうちのほとんどを現金で支払う必要があります。

 

「諸費用ローン」として新たに借り入れることはできるものの、住宅ローンよりも金利は高い傾向にあり、手数料も別途でかかってしまうのが一般的です。

 

そのため、事前にどのくらいの自己資金を用意しておくべきなのか、頭金と合わせて計算しておくことが大切です。

自己資金はいくら必要? 3,000万円の建売住宅でシミュレーション

ここでは、具体例として「3,000万円の建売住宅」を購入するケースでシミュレーションしてみましょう。

 

まず、諸費用は物件価格の6~9%なので、180万~270万円程度と見積もることができます。続いて、頭金については、多くの場合で住宅購入資金の1~2割程度が用意されていることから、ここでも同様に1~2割にあたる300~600万円と設定します。

 

すると、合計で「480~870万円程度」の貯金が必要であると計算できるのです。

 

さらに、実際には引越し代や家具・家電購入費、入居後のランニングコストとして少なくとも半年分程度の生活費を残しておく必要もあります。そのため、事前にしっかりと資金計画を練り、具体的な貯蓄目標を立てることが大切です。

マイホーム購入時の契約金

  • マイホームの契約金とは「申込証拠金」や「手付金」を指す場合が多い
  • 申込証拠金は申し込みの段階で支払うお金であり、費用は10万円程度が目安
  • 申込証拠金は購入の意思表示が目的であるため、キャンセルしても手元に戻ってくる
  • 手付金は契約時に支払うお金であり、費用は物件価格の5~10%程度
  • 手付金は契約の信頼性を担保する重要なお金であり、購入をキャンセルした場合は手元に戻ってこない
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更新日: / 公開日:2021.10.12