マイホームの購入時には、多くの人が住宅ローンを利用しています。しかし、住宅ローンにはさまざまな諸費用がかかることや、具体的な内容について知っている人は決して多くありません。

実際に利用する段階になって焦ってしまわないためにも、事前にどの程度の金額がかかるのか理解しておくと安心です。

今回は住宅ローンに関連する諸費用の内訳や目安、計算方法、注意点などについて詳しく見ていきましょう。
マンションを探す一戸建てを探す無料で住まいの窓口に相談する

住宅ローンにかかる諸費用と計算方法

 

住宅ローンを借りるときにかかる費用について、ここではまず具体的な項目について詳しく見ていきましょう。

費用の項目

内容

住宅ローン手数料

金融機関に支払う事務手数料

住宅ローン保証料

保証会社に支払う保証料

印紙税

住宅ローン契約書に貼る印紙代

登録免許税

抵当権設定登記にかかる登録免許税

司法書士への依頼料

登記の代行手続きを依頼するための手数料

火災保険料

住宅ローン借入時に加入が必要

物件調査手数料

住宅が融資基準に適合しているかどうかを調べるための費用

※フラット35などの住宅ローン利用時に必要

 

住宅ローンを利用する際には、金融機関に事務手数料を支払う必要があります。金額は金融機関によって異なり、以下のように計算されるケースが多いです。

住宅ローン手数料

3~5万円程度。または融資額の1~3%程度

 

住宅ローン保証料は、返済を保証してくれる保証会社に支払う費用です。利用の段階で、以下の方法によって計算された金額を支払うほか、毎月の金利に上乗せする形で支払うケースもあります。

住宅ローン保証料

融資額の0.5~2%程度

 

印紙税は住宅ローン利用時だけでなく、物件の売買契約時にも発生します。売買契約書を取り交わすときにかかる税金のことで、不動産取引の場合は以下の軽減措置が2027年3月31日まで設けられています。

融資金額

税額

100万円超500万円以下

2,000円

500万円超1,000万円以下

1万円

1,000万円超5,000万円以下

2万円

5,000万円超1億円以下

6万円

1億円超5億円以下

10万円

 

住宅ローンを借りるときには、金融機関による抵当権を設定する必要があります。そのときに発生するのが登録免許税です。

 

また、登記は金融機関指定の司法書士に代行してもらうのが一般的であり、依頼にあたって手数料がかかります。

登録免許税

融資額×0.1%(2027年3月31日までの軽減措置適用後)

司法書士依頼料の目安

4~8万円程度

 

万が一の事態に備えて、住宅ローンを利用する際には、ほとんどのケースで火災保険の加入が義務付けられています。また、地震に備えたい場合は、別途で地震保険料が必要となります。

 

保険料は契約期間や補償内容によって異なるものの、目安は以下のとおりです。

火災保険料

15~40万円程度

地震保険料

5~25万円程度

 

住宅ローンのなかには、フラット35のように、物件の担保価値が融資基準に適合しているかを調べるものもあります。その場合は、適合検査のために一定の手数料がかかります。

物件調査手数料

一戸建て:6~8万円程度

マンション:4~6万円程度

住宅ローンを節約する方法

 

住宅ローンに関連する諸費用の多くは、計算方法が一律で決められているため、節約が難しいといえます。しかし、項目によっては、費用を安く抑えられる部分もあります。

 

たとえば、「保証料」や「手数料」は金融機関によっても異なるため、安いところを選ぶことでコストを抑えられます。ただ、諸費用が安い代わりに金利が高いといった場合もあるため、トータルコストで比較することが大切です。

 

また、「火災保険料」も契約方法によって、金額を抑えられるポイントとなります。マイホームの場合は購入後に長く居住することとなるため、支払い方法を最長の10年一括払いにすると総支払コストを抑えられます。

マンションを探す 一戸建てを探す 住まいの窓口に資金計画を相談する

物件の購入にかかる諸費用

 

マイホームを購入するときには、住宅ローン関連費用とともに、物件の購入自体にかかる諸費用も抑えておくことが大切です。

 

物件にかかる諸費用には、主に以下のような項目があります。

費用の項目

内容

仲介手数料

仲介会社へ支払う仲介の成功報酬

印紙税

売買契約書に貼る印紙代

不動産取得税

不動産を取得した際に発生する地方税

固定資産税の清算金

年の途中で購入した場合に売主へ支払う清算金

登録免許税

不動産などの登記等に課税される税金

司法書士への依頼料

登記の代行手続きを依頼するための手数料

 

仲介会社が仲介を行う物件を購入したときに支払う成功報酬です。仲介手数料は法律により上限が定められ、上限額は購入した物件価格が800万円以下か800万円超えかで以下のように異なります。

 

仲介手数料(上限)

物件価格800万円以下:一律30万円消費税

物件価格800万円超:物件価格×3%+6万円+消費税

 

印紙税は住宅ローン利用時だけでなく、物件の売買契約時にも発生します。売買契約書を取り交わすときにかかる税金のことで、不動産取引の場合は以下の軽減措置が2022年3月31日まで設けられています。

契約金額

通常の税額

軽減後税額

500万円超1,000万円以下

1万円

5,000円

1,000万円超5,000万円以下

2万円

1万円

5,000万円超1億円以下

6万円

3万円

1億円超5億円以下

10万円

6万円

 

購入や贈与などによって不動産を取得したときに発生する地方税です。不動産取得税は「固定資産税評価額」に基づいて算出され、税率は4%が標準です。

 

ただ、2027年3月31日までに取得した不動産については、特例措置によって3%で計算されるほか、一定要件を満たしていれば大幅な控除によって税額が発生しないこともあります。

不動産取得税

0円~固定資産税評価額×3%

 

固定資産税は、1月1日時点で不動産を所有していた人が、その年の1年分の税金を納めることとなります。

 

そのため、年の途中に引き渡しが行われた場合には、取得した日から12月31日までの負担分を日割り計算して、買主が売主へ支払うのが通例です。

固定資産税清算金

1年分の固定資産税の日割り金額

 

住宅を購入したときには、所有権の移転や保存登記を行う必要があります。このときに、登録免許税と司法書士への代行手数料が発生するのです。

 

登録免許税は土地、建物のそれぞれについて、固定資産税評価額に一定の税率をかけて計算されます。

 

また、税率については登記の種類や住宅の条件に応じて、以下の軽減措置が設けられています。

登記の種類

本則税率

軽減措置

一般住宅

特定長期優良住宅

認定低炭素住宅

所有権保存登記(建物:新築の場合)

0.4%

0.15%

0.1%

0.1%

所有権移転登記(建物:中古の場合)

2.0%

0.3%

0.2%(※)

0.1%

所有権移転登記(土地)

2.0%

1.5%

(※)マンションは0.1%

建物の所有権保存登記と所有権移転登記は2027年3月31日まで、土地の所有権移転登記は2026年3月31 日までの軽減措置

 

なお、住宅購入時の登記手続きにおける司法書士への依頼料は以下のとおりです。

司法書士依頼料の目安

1~13万円

物件購入の諸費用

 

これまでに見てきたように、住宅の購入時にはさまざまな諸費用がかかります。実際にどのくらいのコストになるのか、諸費用の目安を把握しておきましょう。

 

おおまかな諸費用の合計金額については、住宅の種類ごとに以下の割合が目安とされています。

諸費用の目安

注文住宅:物件価格の3~6%

建売住宅:物件価格の6~9%

中古一戸建て:物件価格の6~9%

新築マンション:物件価格の3~6%

中古マンション:物件価格の6~9%

 

ここでは、以下の具体例について、実際に諸費用を計算してみましょう。

  • 仲介会社の仲介で新築の建売住宅(一般住宅)を購入
  • 購入価格:4,000万円(内訳は土地2,500万円、建物1,500万円)
  • 住宅ローン借入額:3,500万円(頭金500万円を用意)
  • 引き渡し日:7月1日

 

※土地・建物の固定資産税評価額は物件価格の7割で計算する

(土地:1,750万円、建物:1,050万円)

※各種税金には軽減措置を適用

上記のケースで計算をすると、各項目の目安金額は以下の表のようになりました。

費用の項目

目安金額

住宅ローン利用にかかる諸費用

印紙税

2万円

手数料

5万円

保証料

70万円

火災保険料・地震保険料(※1)

50万円

登録免許税

4万円

司法書士への依頼料

6万円

物件の購入にかかる諸費用

仲介手数料

139万円

印紙税

1万円

不動産取得税(※2)

登録免許税

29万円

固定資産税清算金

3万円

司法書士への依頼料

7万円

合計

316万円

(※1)最長期間の一括払いで計算

(※2)特例に該当するケースを想定

 

今回の条件では、住宅購入費4,000万円に対して、諸費用の割合は「316万円÷4,000万円=7.9%」となります。

 

建売住宅における諸費用の目安である6~9%の範囲内なので、一般的なケースであると考えられるでしょう。

マンションを探す 一戸建てを探す 住まいの窓口に資金計画を相談する

物件購入時の諸費用の支払い

 

諸費用の注意点としては、「原則として現金で用意しなければならない」というポイントが挙げられます。というのも、住宅ローンは原則として住宅の購入費用のみが対象となっているため、通常では諸費用をカバーすることができないのです。

 

しかし、前述のとおり住宅購入費の1割近くになることもあるため、一括で用意できないケースも少なくありません。そうした場合には、「諸費用ローン」の利用を検討してみましょう。

 

諸費用ローンとは、その名のとおり諸費用を支払うために利用できるローンのことです。また、諸費用専用のローンだけでなく、あらかじめ諸費用の借り入れが含まれた住宅ローンを借りるといった方法もあります。

 

いずれの場合においても、カバーできる金額は金融機関によって異なるため、事前に確認しておく必要があります。

 

諸費用ローンを借りるためには、別途で審査を受ける必要があります。また、別途で融資手数料や金利も払う必要があるため、諸費用ローン自体のコストにも目を向けておきましょう。

 

便利な諸費用ローンですが、金利は住宅ローン本体よりも高くなるのが一般的です。利用には追加コストがかかってしまうことを考慮すると、できるだけ現金で全額を用意するほうがいいでしょう。

住まいの窓口

 

今回は住宅ローンに関連する諸費用について具体的に紹介しました。実際に利用するときには、諸費用だけでなく金利や返済方法といったさまざまなポイントに目を向けることが大切です。

 

「住宅ローンの詳しい仕組みを知りたい」「専門家に返済シミュレーションを相談したい」「予算の決め方を知りたい」といった場合には、LIFULL HOME’Sの「住まいの窓口」を利用してみましょう。

 

住まいの窓口では、無料でハウジングアドバイザーによるアドバイスを受けることができるので、ぜひ納得のいく住宅ローン選びに役立ててください。

マンションを探す 一戸建てを探す 住まいの窓口に資金計画を相談する

更新日: / 公開日:2021.08.04