マンション固定資産税の仕組み
マンションの固定資産税は、所有する「土地」と「建物」の両方にかかります。税額は、税の基準となる「課税標準額」に税率を掛けて計算します。建物の古さや土地の価格が評価額に影響するため、同じマンションでも部屋ごとに税額が異なります。
詳しくは、「マンションの固定資産税の決まり方」をご覧ください。
固定資産税の負担を軽くする措置
住むためのマンションは、固定資産税の負担を軽くできる軽減措置を利用できます。新築であったり、床面積が一定以下であったりといった条件を満たすと、税額が安くなります。さらに「長期優良住宅」の認定を受けていると、軽減期間が長くなります。
詳しくは、「固定資産税の軽減措置」をご覧ください。
固定資産税額のシミュレーション
マンションの固定資産税は、立地や広さ、建物の古さで大きく変わります。特に新築の場合は、軽減措置で当初は税額が抑えられていますが、数年後に措置が切れて高くなる点には注意が必要です。ご自身の条件で一度試算してみましょう。
詳しくは、「実際に計算! シミュレーションと早見表(目安)」をご覧ください。

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マンションを購入する際には、物件の購入代金だけでなく、入居後に発生する費用についても目を向けておく必要があります。

 

今回は購入後の費用のなかでも、「固定資産税」に焦点を当てて相場や計算方法、軽減措置の仕組みなどを詳しく見ていきましょう。

マンションの固定資産税

75平米程度の広さのマンションを購入した場合、固定資産税の相場は、「新築で10万~30万円」「中古で10万~20万円」程度とされています。

 

しかし、実際には物件がある地域や物件の状況によって金額が異なり、同じ建物内でも部屋によって差が生まれます。そのため、購入の段階で不動産会社に確認することが大切です。

固定資産税は、市区町村が定める「固定資産税評価額」に基づいて計算されます。しかし、新築の場合はまだ家屋の調査が済んでいないため、固定資産税評価額が明確ではないケースがほとんどです。

 

そのため、正確な金額が決定されるのは、入居後となります。ただ、仲介してくれる不動産会社である程度の概算はしてもらえるため、事前に確認しておくといいでしょう。

中古マンションを購入する場合は、すでにその年の1月1日時点の所有者が固定資産税を納めているため、金額を把握するのは難しくありません。

 

市区町村の役所で固定資産税台帳を閲覧すれば、購入したい物件の固定資産税評価額を自分で調べることもできます。

 

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マンションの固定資産税の決まり方

前述のように、固定資産税は建物や部屋ごとに異なるため、具体的な金額を知りたい場合には仕組みを詳しく理解しておく必要があります。

 

ここでは、固定資産税がどのように決められているのかについて見ていきましょう。

固定資産税とは、土地や建物、償却資産に対して課される市町村税のことであり、住宅の場合は土地と建物のそれぞれについて発生します。

 

償却資産に対する固定資産税を償却資産税という場合もあります。ただ、土地についてマンションは一戸建てと異なり、敷地面積を総戸数で割った所有面積によって算出されることとなります。

 

そのため、同じ建物内であっても、選ぶ部屋によって税額が異なる場合があるのです。なお、土地の固定資産税評価額は3年に一度見直されるため、再開発などで土地の評価額が上がるなど変化することもあります。

 

また、建物部分については、基本的に築年数が経過するたびに経年劣化していくため「経年減価補正率」に従って徐々に評価額が下がっていきます。

固定資産税は土地と建物のそれぞれについて「固定資産税課税標準額×税率(1.4%)」で計算し、両方を合計して求めます。なお、税率については、自治体によって多少の違いがあるものの、1.4%が標準とされています。

 

課税標準額とは、固定資産税に限らず、税額を算出するうえで基礎となる課税対象を指し、その金額に一定の税率をかけることで税額が決定されます。

 

固定資産税における課税標準額のことを「固定資産税課税標準額」といいます。

家屋や償却資産に関しては、原則的には評価額そのものが課税標準額となります。

 

居住用の土地などについては軽減措置や負担調整率などの特例措置が設定されるため、一般的に固定資産税評価額よりも課税標準額のほうが低くなります。

 

たとえば、土地の固定資産税評価額が2,000万円建物の固定資産税評価額が1,500万円の場合、計算式は以下のとおりです。

■土地

2,000万円×1.4%=28万円

■建物

1,500万円×1.4%=21万円

■合計

28万円+21万円=49万円

建物の固定資産税評価額は、新築の場合は再び同じ建物を建てるのに必要な費用(再建築価格)によって決められます。

 

再建築価格は家屋調査をしたうえで決定されるものの、国税庁のホームページで1平米当たりの標準的な価格を把握することが可能です。

 

一方、土地の固定資産税評価額は、実勢地価の70%を目安として算定されますが、軽減措置が適用されるケースもあります。これについては次の項目で詳しくご説明します。

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固定資産税を計算する

居住用の土地の場合、一定の条件を満たしていれば、固定資産税の軽減措置を受けることができます。ここでは、具体的な仕組みについて見ていきましょう。

居住用の土地の場合、固定資産税は以下のような軽減措置が適用されます。

土地の軽減措置

  1. 土地が200平米以下の部分は、固定資産評価額×1/6を課税標準額に軽減
  2. 土地が200平米超の部分は、固定資産評価額×1/3を課税標準額に軽減

また、建物部分については、築5年以内であれば以下の条件を満たすことで、床面積120平米までの評価額が1/2になります。

建物の要件

  • 2024年3月31日までに建てられたもの(※)
  • 床面積50平米以上280平米以下
  • 居住用部分が1/2以上
  • 3階建て以上、耐火/準耐火構造

なお、これらの条件を満たしたうえで、さらに「長期優良住宅」として認定されていれば、軽減措置の期間が7年間に延長されます。

(※)2022年10月時点の措置となります。今後見直される可能性もありますので、最新の情報は国税庁のホームページなどを参照してください。

タワーマンションの場合、高層階と低層階で分譲価格には大きな差が生まれるにもかかわらず、通常の計算方法では固定資産税額に反映されない点が疑問視されていました。

 

そのため、2017年の税制改正により、高さ60m以上のタワーマンションについては、高層階ほど高く、低層階ほど安く補正がかかるようになりました。

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固定資産税のシミュレーションをする

ここでは、実際にいくつかのケースを想定して、新築で購入した場合と中古(築6年、10年、15年の3パターン)で購入した場合について、マンションの固定資産税を計算してみましょう。

まずは、土地の固定資産税について計算しましょう。国土交通省の「令和2年都道府県地価調査」(※1)によれば、東京都23区の平均地価1平米当たり60万100円とされています。

 

この数値を実勢価格として参考に50平米の土地の価格を計算すると「3,000万5,000円」となり、固定資産税評価額に計算し直すと「3,000万5,000円×70%=2,100万3,500円」が目安となります。

 

また、このケースでは広さが200平米以下となるため、さらに1/6の軽減措置の適用が可能です。そのため、土地の最終的な固定資産税額は以下のようになります。

2,100万3,500円×1/6×1.4%=4万9,000円

続いて、建物の固定資産税について計算しましょう。今回は国税庁の建築価額表(※2)を参考に、「1平米当たり27万円の建築費がかかる」と想定します。

 

すると、建物部分の固定資産税評価額は「27万円×50平米=1,350万円」となります。また、このケースであれば築年数に応じて建物も軽減措置を受けられるため、計算に考慮します。

 

そのため、新築で購入する場合の固定資産税額は、以下の計算式となります。

1,350万円×1/2×1.4%=9万4,500円

なお、これまで見てきたように、建物は築年数の経過によって評価額が下がる点も意識する必要があります。

 

たとえば、築6年が経過した場合は、「経年減価補正率」が0.8335となるため、この数値を参考にすると計算式は以下のとおりです。

1,350万円×0.8335×1.4%=15万7,532円

このように築年数に応じた計算をすると、結果は以下の表のようになりました。

築年数

土地の固定資産税

建物の固定資産税

合計額

新築

4万9,000円

9万4,500円

14万3,500円

築6年

4万9,000円

15万7,532円

20万6,532円

築10年

4万9,000円

13万9,803円

18万8,803円

築15年

4万9,000円

11万7,653円

16万6,653円

※標準税率1.4%で計算

※経年減価補正率(非木造建物)を使用

ここでは、80平米の3LDK分譲マンションを郊外に購入することを想定して、ケース1と同じように計算してみましょう。

 

国土交通省の「令和2年都道府県地価調査」によると、先ほどの東京23区の地価が群を抜いて高く、ほかの都道府県庁所在地では「大阪市で約24万円」「横浜市で約23万円」「名古屋市やさいたま市で約19万円」となっています。

 

今回は1平米当たりの地価を「20万円」と想定して計算してみましょう。それ以外の条件をケース1と同様にそろえると、計算結果は以下の表のようになります。

築年数

土地の固定資産税

建物の固定資産税

合計額

新築

2万6,133円

15万1,200円

17万7,333円

築6年

2万6,133円

25万2,050円

27万8,183円

築10年

2万6,133円

22万3,685円

24万9,818円

築15年

2万6,133円

18万8,244円

21万4,377円

※標準税率1.4%で計算

※経年減価補正率(非木造建物)を使用

 

今回は土地の固定資産税が安くなる代わりに、平米数が広いため、建物の固定資産税が高くなりました。

 

上記のケースはあくまでも平均的な条件を基にした計算なので、土地の価格や建物の構造などによって違いが生まれる点には注意してください。

 

(※1)国土交通省「令和2年都道府県地価調査

(※2)国税庁「建物の標準的な建築価額表(令和2年分)

 

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購入時に必要な費用や返済のシミュレーションなども行ってもらえるので、お金周りのお悩み解消にもつなげられるでしょう。

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  • 平均的なマンションの場合、固定資産税の相場は新築で10万~30万円、中古で10万~20万円程度
  • 新築の場合はまだ家屋調査が行われていないため、正確な金額を把握するのは難しい
  • 具体的な計算をするためには、土地と建物それぞれの評価額の算出方法を押さえる必要がある
  • 固定資産税は土地と建物のそれぞれで計算し、「固定資産税課税標準額×税率」で求めることができる
  • 居住用家屋の場合、一定の要件を満たしていれば固定資産税の軽減措置が適用できる
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Q1:マンションの固定資産税は、新築と中古で金額に違いがありますか?

A1:一般的に、広さ75平米程度のマンションの場合、新築は10万~30万円、中古は10万~20万円程度が相場です。新築マンションは、入居後に正確な固定資産税評価額が決定されるため、購入時に不動産会社に概算を確認することをおすすめします。中古マンションは、すでに税額が確定しているため、市区町村の役所で固定資産税台帳を閲覧すれば自分で調べることも可能です。

Q2:マンションの固定資産税はどのように計算されるのですか?

A2: 固定資産税は、土地と建物のそれぞれについて「固定資産税課税標準額 × 税率(標準1.4%)」で計算し、それらを合計して求められます。固定資産税評価額と課税標準額は原則として同じですが、居住用土地などでは軽減措置が適用されるため、課税標準額の方が低くなる場合があります。

Q3:マンションの固定資産税を安くする方法はありますか?

A3: はい、一定の条件を満たすことで固定資産税の軽減措置が適用され、税額が安くなる場合があります。
土地の場合: 200平米以下の部分は固定資産評価額の1/6、200平米超の部分は1/3が課税標準額に軽減されます。
建物の場合: 2024年3月31日までに建てられた床面積50平米以上280平米以下の居住用建物は、築5年以内であれば床面積120平米までの評価額が1/2になります。長期優良住宅の認定を受けていると、軽減措置の期間が7年に延長されます。

Q4:タワーマンションの固定資産税は、一般的なマンションと何か違いがありますか?

A4: はい、違いがあります。2017年の税制改正により、高さ60m以上のタワーマンションについては、通常の計算方法では考慮されなかった高層階と低層階の分譲価格の差を反映するため、高層階ほど固定資産税が高く、低層階ほど安くなるように補正がかかるようになりました。

Q5:マンションの固定資産税はいつ見直しされますか?

A5: 土地の固定資産税評価額は3年に一度見直されます。建物部分は、基本的に築年数が経過するたびに経年劣化していくため、「経年減価補正率」に従って徐々に評価額が下がっていきます。

更新日: / 公開日:2021.07.01