一人暮らしを始めるためには、初期費用としてある程度のまとまったお金を用意しておく必要があります。
仮に、初期費用として50万円の予算を用意した場合、家賃いくらまでの部屋を借りられるのか、そもそも初期費用の相場からして50万円は多いのか少ないのかなど、意外とイメージしづらいことも多いでしょう。
無理のない計画を立てるためにも、漠然と準備を始める前に、具体的な金額を把握しておきましょう。今回は、一人暮らしを始めるために必要な費用と節約のコツを併せて紹介します。
家賃・賃料9万円以下の物件敷金礼金0(ゼロ・なし)物件フリーレント物件
どれくらいかかる? 一人暮らしの物件契約時に必要な初期費用

賃貸物件を借りるときには、入居前に初期費用としてまとまったお金を支払う必要があります。
ここでは、初期費用の相場や具体的な計算方法について見ていきましょう。
50万円で足りる? 初期費用の相場目安
賃貸物件を契約するときに必要な初期費用は、家賃を基に計算され、相場として家賃の約5~6ヶ月分かかるといわれています。そのため、初期費用として50万円を用意しているのであれば、家賃は9万~10万円程度が上限の目安となります。
LIFULL HOME’Sにて東京23区内の家賃相場(※)を確認すると、一人暮らし向けの物件であれば家賃7万~12万円程度となっています。そのため、50万円を初期費用に充てられるのであれば、エリアを含めて一人暮らし向けの物件のなかからある程度自由に選べる額だといえるでしょう。
(※)2020年9月30日時点。ワンルーム・1K・1DK/マンション・アパート・一戸建て。駅徒歩10分以内賃貸物件の平均賃料(管理費・駐車場代などを除く)を軸にLIFULL HOME’Sの過去データを基にした独自のロジックで算出
初期費用の内訳と具体的な計算方法
初期費用の主な内訳は、敷金と礼金、日割り家賃、前家賃、仲介手数料、鍵交換費用、火災保険料、保証会社利用料などです。
このうち、敷金と礼金は家賃を基に計算され、物件によって「0~2ヶ月分」までと幅があります。また、仲介手数料は「家賃の0.5~1ヶ月分」が相場です。
そこで、家賃を9万円、敷金と礼金はそれぞれ家賃1ヶ月分と想定して、実際に初期費用を計算してみましょう。
なお、月初に入居のため日割り家賃は1ヶ月分、鍵の交換代と火災保険料、保証会社利用料は分かりやすく2万円にそろえてみます。すると、結果は以下の表のとおりになります。
家賃9万円の初期費用例
敷金 | 9万円 |
礼金 | 9万円 |
日割り家賃 | 9万円 |
仲介手数料 | 4万5,000~9万円 |
鍵交換費用 | 2万円 |
火災保険料 | 2万円 |
保証会社利用料 | 2万円 |
合計 | 37万5,000~42万円 |
入居する日によって日割り家賃が下がったり前家賃が必要となったり、物件によって消毒費などがかかったりすることもあるものの、家賃が9万円であれば50万円以内に収まる場合が多いといえます。
具体的な金額については、契約する不動産会社が説明をしてくれるため、分からない点があれば細かく質問しましょう。
初期費用を節約するための方法

初期費用は物件によってある程度の幅が生まれます。そのため、工夫次第では初期費用を安く抑えることも可能です。
ここでは、初期費用を節約するための方法について説明していきます。
敷金ゼロ、礼金ゼロの物件を探す
物件のなかには、礼金なしのものもあります。礼金は貸主へのお礼にあたるお金であるため、大家さんによってはとっていないこともあるのです。
また、礼金とともに敷金がかからない物件もあります。こうした物件を見つけることができれば家賃数ヶ月分、初期費用を抑えられるため、大幅なコストカットにつながるのです。
ただ、敷金については、退去時の原状回復費用や、家賃を滞納した場合の担保としての性質があり、無料である代わりに保証料や清掃費が必要となる場合もあります。
そのため、単に敷金ゼロの物件を探すのではなく、細かな条件にも目を向けておくことが大切です。
フリーレント物件を探す
フリーレント物件とは、入居してからの一定期間にわたって、家賃が無料になる物件のことです。
フリーレントを採用している物件の多くでは1~3ヶ月間の無料期間が設定されており、なかには半年間にわたり家賃を免除してくれるケースもあります。
ただし、フリーレントは、なかなか入居者が集まらない場合に採用されることも多く、立地や設備といった条件に恵まれた部屋を探すのは難しい面もあるといえます。
注意! 契約期間を満たさずに退去すると違約金が発生することも
また、フリーレントは「一定期間同じ物件に住むこと」を条件とした特典です。そのため、契約期間を満たさずに退去するとなると、違約金が発生することもあります。
フリーレント期間分の家賃の支払いを求められる場合もあり、出費が一気に増えてしまうため注意が必要です。仕事の都合で急な引越しが多いという人にはおすすめできません。
しかし、ピッタリ合う条件の部屋が見つかれば、初期費用を抑える有効な手段となるのです。
仲介手数料の安い不動産会社を探す
仲介手数料が安い不動産会社で部屋探しをするのもひとつの方法です。また、家賃のキャッシュバックなどのキャンペーンが行われていることもあるため、不動産会社を選ぶ際のポイントとして押さえておきましょう。
さらに、交渉次第では、不足している設備を大家さんにつけてもらえる場合があります。エアコンや温水洗浄便座、ガスコンロなどといった設備を自分で用意しなければならない物件では、交渉に応じてもらえればコストの削減につながるのです。
家賃・賃料9万円以下の物件 敷金礼金0(ゼロ・なし)物件 フリーレント物件物件の契約費用だけじゃない! 引越し代と家具・家電の購入費

手持ちの資金で物件の初期費用を賄えたとしても、あまりギリギリに設定するのは避けるべきだといえます。なぜなら、新たに入居をする際には、引越し代や家具・家電の費用も用意しておく必要があるためです。
引越し代の相場はどのくらい?
引越し代は荷物の量や移動距離によって料金が異なるものの、一人暮らしであれば3万~10万円程度は見積もっておく必要があります。
特に、需要が増える3~4月などは通常よりも料金が高くなってしまうケースがあるため、注意しておきましょう。
引越しの費用を抑えるには、自分でレンタカーを借りたり、友人・知人に引越しを手伝ってもらったりする方法が挙げられます。
また、細かな荷物は自分で運び、大きな荷物の運搬だけを依頼して費用を抑えるといった手段もあります。
家具・家電の購入にはどのくらいお金がかかる?
家具・家電の購入費は、それぞれのグレードによっても変わるものの、必要なものを新しく買いそろえる場合には20万円程度かかると考えられます。
洗濯機や冷蔵庫、エアコンなどは高額になりやすいため、無理に高機能のものをそろえるより、必要な機能をあらかじめ決めておくことが大切です。
また、新品に対するこだわりがなければ、フリマアプリや地元の掲示板、リサイクルショップなどで中古品を探してみるのもひとつの方法だといえます。単身者向けの家具・家電も多く出回っているため、タイミング次第ではお得に必要なものをそろえられるかもしれません。
一人暮らしに必要な毎月の生活費もシミュレーションしておこう

一人暮らしを始めるうえでは、実際に生活をスタートさせてからの費用にも目を向けておくことが重要です。
ここでは、1ヶ月に必要な生活費をシミュレーションしてみましょう。
生活費の主な内訳と費用
総務省統計局が公表している「家計調査」では、一人暮らし世帯の消費の様子について、項目ごとの平均額のデータが示されています。
この結果を基に、1ヶ月当たりの主な生活費の内訳を表にまとめてみます。
食費 | 4万4,263円 |
水道・光熱費 | 1万1,652円 |
家具・家事用品費 | 5,443円 |
衣類費 | 5,985円 |
保健医療費 | 7,712円 |
交通・通信費 | 2万1,068円 |
教育・娯楽費 | 1万9,456円 |
その他 | 2万7,359円 |
合計 | 14万2,938円 |
参考:総務省「家計調査 家計収支編 単身世帯(2019年)」
人によって平均より安く抑えられる項目はあるものの、住居費とは別にこれだけの費用がかかることを想定したうえで、無理のない家賃の部屋を探すことが大切です。
家賃・賃料9万円以下の物件 敷金礼金0(ゼロ・なし)物件 フリーレント物件一人暮らしの生活費を抑えるためのポイント

金銭的に無理のない生活を送るためには、日々の節約を心がけることも大切です。しかし、むやみにすべての出費を削ろうとしても、あまり節約生活は長続きしません。
ここでは、生活費を抑えるために目を向けるべきポイントを紹介していきます。
食費と水道・光熱費の節約が基本
家計調査の結果から見ても明らかなように、食費は消費金額がもっとも大きな項目にあたります。できるだけ外食を減らして、自炊を心がけるだけでも節約効果が期待できるのです。
毎回の料理が大変だと感じてしまう場合には、食材をまとめて購入しておき、日持ちするものを作り置きしておくと効果的です。手軽に外食の割合を減らすことができれば、自然と出費を抑えられるのです。
また、水道・光熱費、交通・通信費も、家計調査の結果からすると合計で3万円以上の出費につながってしまいます。
使い過ぎないように心がけたり、スマホや携帯電話を安いプランに切り替えたりして、できるだけ出費を減らしましょう。
毎月の収支を把握しておく
節約を続けるうえでは、毎月どのくらいのお金が出入りしているのかをきちんと把握しておくことが大切です。銀行のアプリで入出金明細照会をしたり、家計簿をつけたりするなどの習慣をつくり、無駄遣いをしなくなるような工夫を心がけてみましょう。
まとめ:新生活に向けて必要な初期費用を把握しておこう
- 初期費用の目安は家賃の5~6ヶ月分程度とされている
- 初期費用を抑えられる物件や不動産会社もある
- 物件の初期費用のほかに、引越し代や家具・家電の購入費、生活費も意識しておく
- 生活費を抑えるためには、毎月の家計をきちんと把握して、自炊や通信費のプラン見直しなどを行う
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