土地購入後の確定申告の基本
土地の購入だけでは所得が発生しないため、原則として確定申告は不要です。ただし、住宅ローンを組んで家を建て、税金の優遇措置である住宅ローン控除を利用したい場合には、ご自身での確定申告が必要となります。
詳しくは、「土地を購入した場合、確定申告は必要なのか?」をご覧ください。
住宅ローン控除の仕組みと利用条件
住宅ローン控除は、年末のローン残高に応じて所得税などが還付される制度です。土地のみの購入では利用できませんが、土地の取得から一定期間内に家を建てるなど、建物の建築が前提となる場合に限り適用されるケースがあります。
詳しくは、「住宅ローン控除の仕組みと注意点」をご覧ください。
土地の購入と所有にかかる主な税金
土地を取得する際には、不動産取得税と登録免許税を納付します。また、土地を所有している間は、毎年、固定資産税がかかります。その土地が市街化区域内にある場合は、都市計画税もあわせて課税されます。
詳しくは、「土地購入時にかかる税金の種類を押さえておこう」をご覧ください。

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土地を購入した際には、確定申告の手続きは必要なのでしょうか。この記事では、土地購入後における確定申告の必要性の有無と、購入時に発生する税金の種類について解説します。

土地

 

土地の購入においては、基本的に確定申告を行う必要がありません。しかし、一定の条件に該当する場合には、確定申告を行うことで税制上の優遇措置を受けられるケースがあります。

 

ここではまず、その理由について確定申告の基本的な内容を踏まえて解説します。

 

確定申告とは、前年の所得と所得課税額を税務署に申告する手続きです。所得とは、平たく言えば「収入から経費を差し引いた金額」を指し、性質や発生の理由によって10種類に分けられます。

 

たとえば、一般的な会社員が受け取る給与にあたる「給与所得」、退職金にあたる「退職所得」、預貯金の利子などにあたる「利子所得」、株式の配当金などにあたる「配当所得」などの種類があります。

 

不動産の売却によって得られた利益は「譲渡所得」という所得に該当し、決められた方法で所得金額や税額を計算したうえで、確定申告と納税を行わなければなりません。

 

不動産の取引において、確定申告が密接な関わりを持つとされるのは、こうした仕組みが設けられているためです。

 

なお、会社員などの給与所得者は、2年目以降は、年末調整を行ったうえで勤務先が代わりに確定申告を済ませてくれるため、原則として自身で手続きをする必要はありません。

 

ただし、年間の給与所得が2,000万円を超えていたり、副業などの収入が20万円を超えていたりする場合は、自分で確定申告を行う必要があります。

 

上記のとおり、確定申告の対象者は、何らかの所得がある人です。土地の購入では、当然ながら所得が発生しないため、確定申告を行う必要がありません。

 

しかし、例外として、確定申告を行った方がいいケースもあります。それは、住宅ローンを利用して土地と建物の両方をセットで購入した場合です。

 

なぜなら、住宅ローンでマイホームを購入したときには、確定申告時に所定の手続きを行うことで「住宅ローン控除」を利用できるためです。

 

住宅ローン控除は、マイホーム購入後の税負担を軽減させてくれる制度のため、仕組みを正しく理解しておきましょう。

 

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住宅ローン控除の仕組みと注意点

 

ここでは、住宅ローン控除の基本的な仕組みについて見ていきましょう。

 

住宅ローン控除は、住宅を取得する人の負担を軽減するものであり、毎年末時点の住宅ローン残高の一部が所得税や住民税から「税額控除」されるという仕組みです。

 

税額控除とは、社会保険料控除などの所得控除を行って計算した後の税額から、直接負担額を差し引く方法です。そのため、節税効果が特に大きく、マイホーム購入者の家計を助ける重要な仕組みの一つとされています。

 

なお、具体的な内容は以下のとおりです。

内容

  • 毎年の年末ローン残高の0.7%が税額控除される
  • 控除額は年間最大35万円(住宅の環境性能、入居年、世帯の属性によって変わる)
  • 新築住宅の場合は原則13年(中古は原則10年)にわたって控除を受けられる

控除額については、認定長期優良住宅または認定低炭素住宅に、子育て世帯または若者夫婦世帯が2024年に入居した場合は、年間最大35万円となります。

 

13年間のトータルでは最大で「13年×35万円=445万円」もの減税となります。

 

一方、省エネ基準に適合しない住宅に、世帯の属性にかかわらず2024年に入居した場合は、0円あるいは年間最大14万円へと引き下げられます。

 

これは2024年の税制改正により、2024年1月以降に建築確認を受けた新築住宅は原則として、省エネ基準への適合が必須条件となったためです。

 

このように住宅ローン控除は、住宅の環境性能・入居年・世帯の属性などによって適用の有無や控除額が変わる点を押さえておきましょう。

 

住宅ローン控除を利用するためには、一定の要件を満たす必要があります。

要件

  • 住宅ローンの返済期間が10年以上あること
  • 自分が居住するための住まいの購入であること
  • 一般的な住宅ローンを利用して購入すること
  • 住宅を取得してから6ヶ月以内に居住を開始し、控除を受ける年の年末まで住み続けること
  • 床面積の1/2以上が居住用であること
  • 床面積が50平米以上であること(※)
  • 贈与による取得でないこと
  • 控除を受ける年の合計所得金額が2,000万円以下であること(※)
  • 省エネ基準適合住宅であること(新築の場合)

(※)2024年末までに建築確認を受けた新築物件は40平米以上でも利用可(ただし、40平米から50平米未満の場合は合計所得金額の上限は1,000万円まで下がる)

 

上記のように、利用にあたってはさまざまな条件がありますが、住宅ローンでマイホームを購入するのであれば、おおむねクリアできる要件といえるでしょう。

 

しかし、土地のみの購入では「自ら居住するための住まい」に該当しないため、条件をクリアすることができません。

 

住宅ローン控除は、あくまでもマイホームの取得を手助けする制度なので、建物の購入まで行わなければ利用できない点に注意が必要です。

 

原則として、土地の購入のみが目的の場合は住宅ローン控除を利用できないものの、いくつかの例外があります。土地の購入のみで住宅ローン控除が利用できるのは、以下のようなケースです。

土地の購入のみで住宅ローン控除が利用できるケース

  • 土地取得から2年以内に、その土地に住宅ローンを組んで住宅を建てた場合
  • 土地や建物のための住宅金融支援機構などの借入金で、家屋の新築着工後に受領した場合
  • 建築条件付き土地で、3ヶ月以内に建築請負工事契約を締結した場合
  • 建築条件付き土地を取得し、地方公共団体などからの借入金を新築前に受領した場合

いずれにおいても、「土地を購入した後に住宅を建てる」のが前提条件とされています。

 

また、後から家を建てるのであれば、どんな場合でも利用できるというわけではありません。それぞれの条件には、建物の完成や新築工事の契約のタイムリミットがある点に注意が必要です。

 

住宅ローン控除の相談は、国税局や所轄の税務署の窓口などで行えます。不安がある人は、購入手続きを進める前に利用してみるといいでしょう。

住宅ローン控除の申請手続き方法

 

住宅ローン控除は、住宅ローンを利用していたとしても、自動的に適用されるわけではありません。利用するためには、自分で手続きを行う必要があります。

 

事前に、押さえておきたいポイントは以下のとおりです。

ポイント

  • 入居した翌年の確定申告時に申請
  • 給与所得者の場合、2年目からは年末調整での適用になるため、自身での手続きは不要
  • 各要件の確認のために書類の準備が必要

入居した翌年の確定申告の前には、必要な書類を準備しておきましょう。必要な書類や確認事項は主に、下記のとおりです。

必要な書類や確認事項

  • 確定申告書A
  • 源泉徴収票
  • 住民票の写し
  • 本人確認書類(マイナンバー関連書類あるいは運転免許証、パスポートなど)
  • 住宅ローンの年末残高証明書
  • 住宅ローン控除額の計算明細書
  • 土地と建物の登記事項証明書
  • 建築工事請負契約書、売買契約書の写し

住宅ローンの年末残高証明書は、借り入れている金融機関から送付してもらえます。また、住宅ローン控除額の計算明細書は、税務署や国税庁のホームページからダウンロードして、自分で必要事項を記入する必要があります。

 

このほかにも、認定長期優良住宅や認定低炭素住宅の優遇措置を申請する場合は「認定通知書の写し」が必要となります。

 

また、省エネ基準適合住宅の優遇措置を申請する場合(新築は必須)は、「建設住宅性能評価書の写し」または「住宅省エネルギー性能証明書」が必要です。

 

中古住宅の場合は、耐震基準を満たす証明として「耐震基準適合証明書」または「住宅性能評価書の写し」などが必要になるケースもあります。

 

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土地

 

土地の取得時には、いくつかの税金がかかります。購入時と購入後で支払う税金が異なるため、それぞれについて確認しましょう。

■不動産取得税

 

不動産取得税は、新たに土地や建物を取得(売買・贈与)したときに、一度だけ各都道府県に納付する地方税です。納税額は、取得した不動産の価格と、その時期の標準税率によって確定します。

 

2024(令和6)年3月31日までに、住宅用の土地を取得した場合の税率は3%です。さらに、取得する土地が宅地の場合、税額が半分に減額されます。

■登録免許税

 

登録免許税は、不動産の登記手続きを行うときにかかる税金です。不動産を購入・取得したときには、所有権の各種登記を行って正しい権利関係を記録しなければなりません。

 

このときにかかるのが登録免許税であり、住宅の場合は土地と建物のそれぞれに決められた税率に基づいた計算を行う必要があります。

 

土地の所有権の移転登記の税率は本則2.0%ですが、2026年3月31日までに登記を受ける場合は、税率1.5%の軽減措置を受けられます。

 

不動産取得税や登録免許税の税率は数年おきに見直されるため、土地の購入前に最新の情報をチェックしてみてください。

■固定資産税

 

固定資産税とは、毎年1月1日時点で土地や建物を所有している人が納付する地方税です。

 

年度初めに納付書が送られてくるので、所有者は各市町村(東京23区の場合は都)に、年4回に分割もしくは一括で納めます。

 

税率は1.4%ではあるものの、地方税のため細かな計算方法に違いがある場合もあります。また、小規模住宅用地などでは一定の要件を満たすことで軽減措置を受けることもできます。

■都市計画税(市街化区域内のみ)

 

都市計画税は、市街化区域内の不動産にかかる地方税です。

 

市街化区域とは、すでに市街地を形成されている区域または優先的に市街化を図るべき区域のことであり、おおまかに言うと建物を建てて住んだり、事業や商売を行ったりするエリアを指します。

 

制限税率は0.3%ですが、地方税のため、計算方法は各市町村によって異なります。固定資産税と同じく、毎年1月1日時点の所有者が納付の対象です。

土地

 

  • 土地のみを購入する場合、確定申告は不要
  • 住宅ローン控除を利用する場合は、確定申告を行ったうえで申請手続きが必要
  • 住宅ローン控除の申請は入居した翌年の確定申告時に行う
  • 一定期間内に住居を建てるなら、土地の購入のみでも住宅ローン控除を利用できる場合がある
  • 土地の取得時と購入後で、それぞれ税金を納める必要がある

 

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Q1. 土地を買っただけの場合、確定申告は必要ですか?

A1. 土地を買っただけでは所得(利益)は発生しないため、原則、確定申告は必要ありません。

Q2. 確定申告をした方がいいのは、どのようなケースですか?

A2. 住宅ローンを組んで家を建てる場合、確定申告をすると「住宅ローン控除」という税金の優遇措置を受けられる可能性があります。

Q3. 「住宅ローン控除」とは、どのような制度ですか?

A3. 毎年末の住宅ローン残高の0.7%が、所得税や住民税から差し引かれる制度です。新築住宅なら原則13年間、控除を受けられるため、税金の負担を大幅に軽くできる可能性があります。

Q4. 先に土地だけ購入した場合でも、住宅ローン控除は使えますか?

A4. はい、使えるケースがあります。「土地の購入から2年以内に住宅ローンを組んで家を建てる」など、一定の条件を満たすことで、土地の購入費用も住宅ローン控除の対象になります。

Q5. 住宅ローン控除を受けるには、いつ、何をすればいいですか?

A5. 家に入居した翌年の確定申告期間(原則2月16日〜3月15日)に、ご自身で税務署へ確定申告をする必要があります。なお、会社員の方は、2年目以降は会社の年末調整で手続きが可能です。

Q6. 住宅ローン控除の申請に必要な書類を教えてください。

A6. 主に以下の書類が必要です。

  • 確定申告書
  • 源泉徴収票
  • 住民票の写し
  • 住宅ローンの年末残高証明書
  • 土地や建物の登記事項証明書
  • 不動産の売買契約書の写し

このほか、住宅の条件によって追加の書類が必要なケースがあります。

Q7. 土地を買うときにかかる税金は何ですか?

A7. 土地を買うときにかかる主な税金は、「不動産取得税」と「登録免許税」の2つです。「不動産取得税」は土地を取得したときにかかる税金、「登録免許税」は所有権の登記手続きで必要になる税金で、いずれも購入時に一度だけ支払います。

Q8. 土地を持っていると、毎年かかる税金はありますか?

A8. はい、土地を所有している限り、毎年「固定資産税」がかかります。また、土地が市街化区域内にある場合は、あわせて「都市計画税」も課税されます。

Q9. 不動産取得税や登録免許税の税率は、ずっと同じですか?

A9. いいえ、税率や軽減措置は数年ごとに見直されるため、ずっと同じではありません。現在適用されている軽減措置にも期限が設けられていますので、土地を購入する際は、必ず最新の情報を確認しましょう。

Q10. 税金のことで分からないことがあり不安です。どこに相談できますか?

A10. 住宅ローン控除や税金の詳しい内容については、税務署の窓口で相談できます。手続きを進める前に一度相談しておくと安心です。

更新日: / 公開日:2020.04.15