マイナス金利の影響で、住宅ローンの金利も低水準となっています。契約している住宅ローンよりも低い金利のローンに借り換えることで、月々の返済額が減少して家計が楽になることを期待する人もいるのではないでしょうか。ただ、すべての人にとって借り換えが正解なわけではありません。そこで今回は、住宅ローンを借り換えたほうがよいのはどんなケースなのか、住宅ローンを借り換えることによってどんなリスクがあるのかについてご紹介します。

住宅ローン ライフプラン

そもそも、住宅ローンを借り換えることで得られるメリットはどこにあるのでしょうか。返済期間や金利によるため、必ずしも全員に当てはまることではありませんが、メリットの一例をご紹介します。

 

◆総返済額を減らせる

借り換えの大きなメリットが、総返済額を減らせることです。現時点での残債務や残りの返済期間が多いほど、総返済額を減らせることになります。

 

◆ライフプランの見直しができる

仮に結婚してすぐ35年ローンで住宅を取得した場合、35年の間にライフプランは大きく変わっていきます。住宅ローンを契約した時と同じ返済額では負担が多い時期もあるでしょう。ローンを借り換えることで、返済期間を少し延ばして返済額を減らすなど、ライフプランを見直すことができます。

 

◆固定金利・変動金利を選び直せる

借り換えの機会に、固定金利と変動金利を見直すこともできます。例えば、教育資金などを考えて支払うお金の目安を明確にしておきたい場合について考えてみましょう。固定金利よりも変動金利のほうが一般的に金利は低いものの、将来的に上昇するリスクは避けられません。そこで、計画が立てやすい固定金利に変更する方法もあります。このように借り換えが契約する金利タイプの見直しの機会になることもあるでしょう。市場全体の金利が低いタイミングで借り換えをするならば、長期固定金利であっても金利の負担は以前よりも大きくないことも。

 

住宅ローンを借り換えるときには、メリットだけではなくデメリットもあります。

 

◆諸経費がかかる

デメリットとして大きいのが、諸経費がかかることです。新規に住宅ローンを契約するときと同じように事務手数料や保証料、抵当権設定登記をする際の登録免許税などがかかります。

 

◆再度住宅ローンの審査が必要

改めて住宅ローンの審査も必要になります。これまでに返済が滞っていたり年収額が下がっていたりすると、審査に通らない可能性も出てきます。

 

◆手続きの手間がかかる

借り換えの詳しい手順については後ほどご紹介しますが、新しい住宅ローンの審査申し込みや契約の手間だけでなく、今利用している住宅ローンを一括繰り上げ返済して解約する手間などもかかってきます。こうした手間がかかることも、借り換えのデメリットと言えるでしょう。

 

住宅ローンの借り換えをする一番の目的は、支払総額を減らしてローンの負担を軽くすることです。ただ、借り換えるときには諸費用が発生します。この諸費用を50万円と考えると、借り換えによって返済総額が100万円減らせたとしても、最終的なコストカットは50万円にしかなりません。

一般的に、以下の3つのポイントをすべて満たしていれば、借り換えたときにローンの負担が減ってメリットが大きいとされています。

1 残りの返済期間が10年以上
2 残債が1,000万円以上
3 金利が1%以上低くなる

この3つの条件とあまりにかけ離れている場合は、借り換えをしてもあまり負担が減らないので注意が必要です。

借り換えることで返済総額が減り、ローンの負担が軽くなることが分かったら、いよいよ具体的に借り換えに動きだしましょう。ここでは、住宅ローンを借り換えるときの手順についてご紹介します。

 

◆借り換え先の金融機関を探す

まずは、借り換え先の金融機関を探しましょう。このときに注意したいのが、ホームページや店頭に大きく表示されている金利だけで判断しないことです。

また、審査に落ちたら次の金融機関を探さなければなりません。審査に落ちてから探していると時間がかかってしまいますので、複数の金融機関をピックアップしておきましょう。

 

◆仮審査・本審査

金融機関が決まったら、仮審査の申し込みに移ります。仮審査に通れば本審査に移りますが、本審査では物件の売買契約書など添付しなければならない書類も多いため、仮審査のうちに準備しておくとスムーズです。

 

◆一括返済の申し出

本審査に通れば、あとは融資実行を待つだけになります。ここで現在借り入れをしている金融機関に対し、一括返済の申し出を行うことになります。金融機関によっては一括返済時に手数料がかかることがあります。

 

◆借り換えの実行・一括返済

新しい住宅ローンの借り換えが実行されたら一括返済分の金額が手元に入金されますので、今借り入れをしている金融機関に返済することになります。

 

◆抵当権抹消登記と抵当権設定登記

住宅ローンの借り換えでは、抵当権抹消登記と新たな住宅ローンの抵当権設定登記が必要となります。ただ、費用はかかりますが、基本的には司法書士が手続きを行うため、契約者は特に何もする必要はありません。

住宅ローンの借り換えによってローンの負担が減る人も多いでしょう。しかしコストがかかるため、トータルで負担が軽くなるかどうかを判断しなければなりません。

公開日: