国内の銀行に何十年もの間預金をしても、現在ほとんど利息はつきません。そのため、銀行にお金を預けることにメリットを感じる機会は少ないかもしれません。

しかし、アルバイトやパートの方も含めた給与は、銀行の普通預金口座に振り込まれ、私たちの生活と銀行は切っても切れない関係にあることも確かです。また、利息がつかなくとも特色のある商品を取り扱っている銀行もあります。

今回は、結婚や就職、転職などの人生の転機や、住宅を購入する資金の一部を住宅ローン商品の融資でまかなおうと考えている方が、どのような銀行とお付き合いをしたらよいのか、主に住宅ローンにスポットを当て考えていきたいと思います。

なお、「預金・利息」は銀行で「貯金・利息」はゆうちょ銀行、農協や漁協で用いられていますが、通常は同じ意味と解釈されています。今回は銀行のお話が主になりますので、預金、利息と記述していきます。また、文中のシミュレーションで算出した額に、各種の納税額は考慮していません。

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最初に、銀行の普通預金と定期預金の金利を比較してみましょう。そもそも銀行には、大きく分けると2つのタイプがあります。

 

1つ目は、市中に店舗を持ち、窓口で行員が対応する、メガバンク、地方銀行などの従来からの「銀行」です。

 

もう1つは、店舗の数は最小限または店舗を持たず、主にインターネットや電話で取引をする「ネット銀行」です。

 

ではこの2種類の銀行の、2019年5月16日現在の普通、定期預金の金利を比較してみます。各銀行ともキャンペーンや特典のついていない商品の一例です。

 

表1:銀行ごとの金利比較 

 普通預金定期預金(100万円を預金した場合)
2年5年10年
<銀行(メガバンク)>
みずほ銀行
年0.001%年0.010%年0.010%年0.010%
<地方銀行>
横浜銀行
年0.001%年0.010%年0.010%年0.010%
<ネット銀行>
イオン銀行
年0.001%年0.020%年0.020%商品がない
<ネット銀行>
楽天銀行
年0.02%
(変動金利)
年0.030%年0.040%年0.040%

※2019年5月16日現在

 

各銀行の金利の差は小数点以下の違いですが、実際に何年預けるといくら貯まるか、シミュレーションをしてみましょう。

 

まずは、普通預金で、毎月1万円ずつ金利年0.001%で10年間積み立てると、次のようになります。

 

表2:普通預金で毎月1万円ずつ10年間積み立てた場合

金利受取総額利息分
年0.001%1,200,061円61円

次に、定期預金で手持ちの120万円を年0.010%と0.040%で10年間運用した場合です。

 

表3:定期預金で120万円を10年間運用した場合

金利受取総額利息分
年0.010%1,201,201円1,201円
年0.040%1,204,809円4,809円

やはり、普通預金、定期預金とも利息はほんのわずかです。

 

しかし、ここで注目していただきたいのは、利息がほとんどつかないとしても、毎月1万円ずつ積み立てていけば、10年間で約120万円貯められるということです。

 

このペースで積み立てていけば、20年間で240万円、30年間で360万円と、継続して預けていけばまとまったお金ができます。

 

預金の金額を増やすことが可能であれば、毎月3万円ずつ貯めれば1年間で36万円、30年間に1,080万円と預金ができます。

 

ここは銀行に預金するメリットの1つとして、ご自身のお金を盗難の心配なく、しかも無料で預かってくれると考えてもよいでしょう。

 

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ところで、上記の表2,3で、普通預金や定期預金で預金をしても、利息額には大きな差はなかった銀行ですが、住宅ローンをこれから組もうとする方にとっては「どこの銀行で借りるといくらくらい利息を払うのか」が大きな関心事だと思います。

 

各銀行には様々な住宅ローン商品がありますが、そのなかの代表的な商品である

 

① 変動金利
② 10年固定金利

 

それぞれ3,000万円の融資を受け35年間で返済する場合の完済までのシミュレーションをして、毎月の返済額、返済総額とそのうちの利息支払い分を比較してみます。

 

シミュレーションにあたり、将来の物価の上昇に対応すべく、変動金利の商品は5年ごとに住宅ローン金利が0.3%ずつ、10年固定金利の商品は10年ごとに同じく金利が0.5%ずつ上昇すると仮定します。

 

それでは、各銀行の住宅ローンの返済シミュレーションを見てみましょう。

 

今回は金融機関を特定せずに、返済期間35年で、購入物件の9割までの融資を受け、団体生命保険(機構団信)(※4)に加入して、金利年1.310%で融資を受けると仮定して計算しています。

 

変動金利では5年ごと、固定金利では10年ごとの上昇を仮定した金利値によって、利息支払い総額は変わってきます。

 

しかし、表4のように、現在の金利水準では長期に返済する場合、比較の対象を金利に限定すると、どの銀行ともあまり変わりはないようです。

 

表4:各銀行の代表的な住宅ローン商品の比較 

 

融資額:3,000万円 返済方法:35年間元利均等返済 ※2019年5月の金利

銀行名金利(年利)(※1)
(※5)
毎月の返済額(※2)返済総額利息支払い総額住宅ローン控除を10年受けた場合の総額(※3)
みずほ銀行変動0.625%
2.425%
79,544円
92,576円
約3674万円約674万円約258万円
固定10年0.750%
2.250%
81,235円
90,572円
約3626万円約626万円約258万円
横浜銀行
融資手数料型
変動0.470%
2.270%
77,479円
90,253円
約3580万円約580万円約257万円
固定10年0.745%
2.245%
81,169円
90,498円
約3628万円約628万円約258万円
イオン銀行変動0.520%
2.320%
78,141円
91,010円
約3611万円約611万円約257万円
固定10年0.740%
2.240%
81,099円
90,424円
約3620万円約620万円約258万円
楽天銀行変動0.527%
2.327%
78,234円
91,103円
約3615万円約615万円約257万円
固定10年1.020%
2.520%
84,966円
94,636円
約3790万円約790万円約259万円
フラット35
(※6)
全期間固定1.310%
と仮定
89,489円
(35年間均一)
約3741万円約741万円約261万円

(※1)上段:返済開始時の返済金利 下段:返済最後期間の想定金利
(※2)上段:返済開始時の毎月の返済額 下段:返済最後期間の想定返済額
(※3)住宅ローンの控除の適用される年収などの詳細は国税庁のHPでご確認ください
(※4)機構団信の詳細は住宅金融支援機構のHPをご覧ください
(※5)記載の銀行の金利は、その住宅ローン商品で店頭金利より最大限引いた金利の融資を受けた場合です。
(※6)最後に記載した「フラット35」とは、民間金融機関と住宅金融支援機構が提携した最長35年の全期間固定金利住宅ローンです。

 

そもそも、住宅ローンの融資を受ける場合は、受ける方の年収や勤務先、勤続年数といった人的要件と、融資の担保とする物件の価値といった物的要件とを、融資を申込んだ銀行もしくはその銀行の提携している保証会社が返済の金利を含め融資をしてもよいか審査をします。

 

また返済の金利は、融資を申込んだときの金利ではなく、実際に借入れ時の金利が適用されるのが一般的です。詳細は、住宅ローンの申込み前に必ず融資を希望する銀行に確認してください。

 

住宅ローンで融資を受けるときに、印紙税や抵当権設定登記など定められた費用のほかに、事務手数料や保証料など、銀行によって異なった名称や金額の諸経費が必要です。

 

その費用は、今回シミュレーションをしたケースでも銀行によって違いがありますが、おおよそ70万円から90万円必要です。

 

また、フラット35で融資を受ける場合は、適合証明書発行費用なども必要となります。各金融機関のサイトで、諸経費の内容と金額もシミュレーションすることができますのでチェックしてみてください。

 

また、住宅ローンから融資を受けるお金の使途は、主に3種類に分けられています。

  • 住宅購入費用のみ
  • 住宅購入費用と限定した諸経費の一部
  • 住宅購入費用と諸経費

融資の使途が住宅の購入に限られている住宅ローンを契約した場合は、自己資金を事前に準備しておくか、諸費用ローンなどで別途融資を受けなくてはならない場合もあります。

 

従って、契約する住宅ローンから支払うことのできる範囲も事前に確認が必要です。ほかに返済途中に、繰上げ返済や完済すると手数料が必要な住宅ローンの商品もあります。

 

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そのほかに、各銀行の特色として、住宅ローンの申込みの手続きをするとき、窓口のある銀行でもインターネットで申込みの手続きができる銀行もあります。

 

またネット銀行の多くは、契約者自身で書類を郵送する手間がかかりますし、融資の審査が厳しいともいわれています。なお、ネット銀行でも不明なことはメールでなくとも電話で問合せは可能です。

 

各銀行のオリジナルな特典として、たとえばイオン銀行では、イオングループでの買い物が5%の割引の特典があり、長期間にわたり返済するのであれば家計収支に役立つかもしれません。なおこの銀行の住宅ローンは窓口のみで取り扱いです。

 

ほかにも、給与振込み口座にすると金利の優遇が受けられる銀行もあり、銀行ごとの特色を調べてみることも大切です。

 

住宅ローンを借りるとき、何より毎月無理なく返済する額の融資を受けることが大原則です。

 

また、多くの銀行の預金金利も住宅ローンもほぼ同じ水準なので、家計に役立つ特色のある銀行を見つけることも大切ですね。

 

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更新日: / 公開日:2019.05.31