- 将来の金利上昇リスクがないのは固定金利
- 固定金利型は借入時から完済まで金利が変わらず、将来の返済額が確定するため長期的な計画が立てやすいのが特徴です。
詳しくは、「全期間固定金利型の特徴とメリット・デメリット」をご覧ください。 - 金利の低さを活かせるのは変動金利
- 変動金利型は固定金利に比べて設定金利が低く、市場金利が低い状態が続けば総返済額を抑えることができます。
詳しくは、「変動金利型の特徴とメリット・デメリット」をご覧ください。 - 金利タイプに「絶対の正解」はない
- 収入や貯蓄額、教育費の予定など、個人のライフプランとリスク許容度によって適した金利タイプは異なります。
詳しくは、「変動金利と固定金利、どちらを選ぶべきか?」をご覧ください。
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住宅ローンを組むときに悩みがちなのが、金利タイプの選択です。「金利差が少しだからどちらでもいい」と考えてしまうかもしれませんが、返済は数十年と長期にわたるため、わずかな金利の違いが総返済額の大きな差につながります。
住宅ローン選びで後悔しないためには、変動金利と固定金利、それぞれの違いやメリット・デメリットをしっかり把握しておくことが大切です。
そこで今回は、住宅ローンの金利型ごとの特徴や、自分に合った金利タイプの選び方、ローンを組むときに知っておきたいリスク対策のポイントをご説明します。
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住宅ローンの金利タイプは大きく3種類
住宅ローンの金利タイプには、大きく分けて「変動金利型」「全期間固定金利型」「固定金利期間選択型」の3種類があります。まずはそれぞれの特徴を整理しましょう。
変動金利型の特徴とメリット・デメリット

変動金利型とは、経済情勢や市場金利の変化に伴って、定期的に金利が変動するタイプのことです。
通常、金利は半年ごとに見直され、毎月の返済額は5年ごとに見直されるのが一般的です(5年ルール)。また、金利が急上昇した場合でも、新しい返済額はそれまでの返済額の1.25倍(125%)を上限とするルールが設けられているケースが多く見られます(125%ルール)。
変動金利型のメリットは、固定金利型と比べて金利が低く設定されている点です。市場金利が低い状態が続けば、毎月の返済額や総返済額を抑えることができます。
なお、2024年に日本銀行がマイナス金利政策を解除して以降、政策金利は段階的に引き上げられており、変動金利も上昇傾向にあります。『低金利が続く』ことを前提にせず、金利上昇時のシミュレーションを行った上で選択することが重要です。
一方でデメリットは、市場金利が上昇すると金利も上がり、返済額が増加するリスクがあることです。将来の返済額が確定しないため、長期的な返済計画が立てにくいという側面があります。
さらに注意したいのが「未払利息」のリスクです。借入後に金利が急上昇し、本来支払うべき利息額が毎月の返済額を超えてしまった場合、超過した分の利息の支払いは繰り延べられます。125%ルールによって返済額の急激な上昇は抑えられますが、元金が減らないばかりか、未払い分の利息が蓄積されてしまう可能性がある点には注意が必要です。
全期間固定金利型の特徴とメリット・デメリット

全期間固定金利型とは、借入時から完済するまでの全期間を通して、金利がずっと変わらないタイプのことです。代表的なものとして「フラット35」などがあります。
全期間固定金利型の最大のメリットは、契約時に将来の返済額が確定することです。市場金利が上昇しても毎月の返済額は変わらないため、家計の管理がしやすく、長期的な返済計画を立てやすいという安心感があります。
デメリットとしては、変動金利型に比べて最初の金利が高めに設定されている点です。また、市場金利が下がったとしても、契約時の高い金利のまま返済を続けることになるため、結果的に割高になってしまう可能性があります。
固定金利期間選択型の特徴とメリット・デメリット

固定金利期間選択型とは、借入当初の一定期間(3年、5年、10年など)の金利を固定し、その期間が終了したあとに、再び固定金利か変動金利かを選び直すタイプです。
メリットは、固定期間中は金利が確定するため返済計画が立てやすく、全期間固定金利型よりも金利が低めに設定されていることが多い点です。子どもが小さく教育費がかかる期間など、一定期間の支出を安定させたい場合に向いています。また、変動金利型のような未払利息が発生する心配もありません。
デメリットは、固定期間終了後の返済額が、その時点での市場金利によって決まるため予測できないことです。終了時に市場金利が上昇していれば、返済額が増えることになります。また、変動金利型にある「1.25倍ルール」が適用されないことが多いため、金利動向によっては返済額が一気に上がってしまうリスクがあります。
変動金利と固定金利、どちらを選ぶべきか?

金利タイプごとの特徴を理解したものの、「結局、自分はどちらを選べばいいの?」と迷う方は多いでしょう。結論から言えば、市場金利の将来を正確に予測することは難しいため、「これが正解」と断言できる金利タイプはありません。
現在の収入や貯蓄額、将来のライフプランを見据え、自分にとってリスクを許容できる、返済しやすい金利タイプを選ぶことが重要です。それぞれのタイプがどのような人に向いているかを見ていきましょう。
変動金利型が向いている人
変動金利型は、以下のような人に向いています。
- 借入金額が比較的少ない人
- 返済期間が短い人
- 金利が上昇しても対応できるだけの貯蓄(自己資金)の余裕がある人
- 将来、繰り上げ返済を積極的に行う予定がある人
金利上昇による返済額増加のリスクがあるため、万が一のときに一気に繰り上げ返済をして元金を減らせる家計のゆとりがあるかどうかが、選ぶ際のポイントになります。
固定金利型が向いている人
全期間固定金利型や固定期間選択型は、以下のような人に向いています。
- 将来の金利上昇に対する不安をなくしたい人
- 子どもの教育費など、これから大きな出費が控えている人
- 毎月の返済額を一定にして、長期的な家計管理を安定させたい人
「金利の動向に一喜一憂したくない」「計画通りにコツコツ返済していきたい」という堅実派の方には、固定金利型が安心できる選択肢と言えるでしょう。
住宅ローンは金額が大きいため、金利の選択だけでなく、無理のない借入額の設定が何より重要です。「自分たちの年収でいくらまでなら安全に借りられるのか」「固定と変動、シミュレーションをして比較したい」とお悩みの方は、専門家に資金計画を相談してみるのも一つの方法です。
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住宅ローンのリスクに備える対策法
金利タイプを決める以外にも、住宅ローンのリスクを分散したり、万が一に備えたりする方法があります。
ミックスローンやペアローンを検討する
金融機関によっては、変動金利と固定金利など、異なる金利タイプを組み合わせて借り入れる「ミックスローン」を利用できます。たとえば、4,000万円の借り入れのうち、2,000万円を変動金利で金利を抑えつつ、残りの2,000万円を固定金利にして将来の金利上昇リスクを軽減する、といったバランスをとることが可能です。
また、共働き夫婦であれば、夫婦それぞれが主債務者として住宅ローンを組む「ペアローン」を利用できる金融機関もあります。借入可能額を増やせるメリットがある一方、出産や育児、病気などでどちらか一方の収入が減った場合のリスクも考慮して、慎重に検討する必要があります。
将来的な「借り換え」も視野に入れる
住宅ローンは、一度組んだら最後までそのままにしなければならないわけではありません。将来、より金利の低い金融機関の住宅ローンへ「借り換え」をすることも可能です。
「当初は変動金利で借りたが、金利上昇の気配があるため固定金利に借り換えたい」といった見直しも選択肢に入ります。ただし、借り換えには数十万円の事務手数料や諸費用、再審査の手間がかかります。諸費用を含めても総返済額の軽減メリットがあるかどうかを、しっかりとシミュレーションすることが大切です。
ローンを組んだあとにできる「繰り上げ返済」

住宅ローンを返済していく中で、ボーナスや貯蓄などでまとまったお金ができた場合、毎月の返済とは別に元金の一部を前倒しして返済する「繰り上げ返済」を行うことができます。
繰り上げ返済をした分はすべて元金の返済に充てられるため、その元金にかかるはずだった利息を減らす効果があります。
期間短縮型と返済額軽減型
繰り上げ返済には、大きく分けて「期間短縮型」と「返済額軽減型」の2つの方法があります。
- 期間短縮型:毎月の返済額は変えずに、残りの返済期間を短縮する方法です。利息の軽減効果が高く、総返済額を効率的に減らすことができます。
- 返済額軽減型:返済期間は変えずに、毎月の返済額を減らす方法です。期間短縮型ほどの利息軽減効果はありませんが、毎月の家計の負担を軽くすることができます。
どちらを選ぶかは、そのときの家計の状況や、今後のライフプランに合わせて選択しましょう。
ライフプランに合った無理のない返済計画を
変動金利と固定金利には、それぞれメリットとデメリットがあります。住宅ローンを組む際は、目先の金利の低さだけでなく、将来の金利上昇リスクや家計の変化に対応できるかを総合的に判断することが大切です。
家を購入することは、人生における大きなイベントです。ご自身のライフプランに合った金利タイプを選び、資金的にゆとりのある無理のない返済計画を立てましょう。
資金計画や物件探しで悩んだときは、専門家に相談したり、さまざまな物件情報を見比べたりしながら、理想の住まいを見つけてください。
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【よくある質問(FAQ)】
Q.1 変動金利と固定金利はどちらを選ぶ人が多いですか?
A.1 住宅金融支援機構の調査などによると、近年は金利水準の低さから、変動金利型を選ぶ人が多数派となっています。しかし、金利動向の変化や個人の家計状況によって適したタイプは異なるため、多数派だからという理由だけで選ぶのではなく、ご自身の資金計画に合わせて選ぶことが重要です。(※最新の利用割合は金融機関等のデータをご確認ください)
Q.2 変動金利の「125%ルール(1.25倍ルール)」とは何ですか?
A.2 変動金利型において、市場金利が上昇して毎月の返済額が見直される際、新しい返済額はそれまでの返済額の「1.25倍(125%)」までを上限とするルールです。急激な負担増を防ぐための仕組みですが、元金の減りが遅くなったり未払利息が発生したりするリスクがあるため注意が必要です。
Q.3 変動金利から固定金利へ途中で変更することはできますか?
A.3 現在契約している金融機関のルールにもよりますが、変動金利から固定金利へ変更できるケースは多くあります。また、他の金融機関の固定金利タイプの住宅ローンへ「借り換え」をすることも可能です。ただし、変更や借り換えには手数料や再審査が必要になる場合があるため、諸費用を含めて検討する必要があります。
更新日: / 公開日:2019.04.26










