- 耐震基準適合証明書でローン控除
- 耐震基準適合証明書は、建物の耐震性を証明する書類です。原則として売主が申請し、物件の引渡し前に取得します。買主が仮申請をする場合は補強工事が必須となり、取得には所定の費用と期間が必要です。
詳しくは、「証明書類1:耐震基準適合証明書」をご覧ください。 - 既存住宅性能評価書で耐震等級を証明
- 既存住宅性能評価書は、国の統一基準に基づき建物の性能を評価した書類です。住宅ローン控除を利用するには、一定の耐震等級を満たす必要があります。申請者に制限はなく、基準に満たない場合は補修後の再検査で取得することも可能です。
詳しくは、「証明書類2:既存住宅性能評価書」をご覧ください。 - 瑕疵保険の証明書で住宅ローン控除
- 既存住宅売買瑕疵保険は、中古物件の性能などを保証する保険です。この保険に加入していることを証明する「保険付保証明書」も、住宅ローン控除の対象書類として認められます。物件の引渡し前に保険契約を済ませておく必要があります。
詳しくは、「証明書類3:既存住宅売買瑕疵保険の保険付保証明書」をご覧ください。
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住宅ローン控除は、年末時点での住宅ローン残高の0.7%を、新築・買取再販住宅は最大13年間、中古住宅は10年間にわたって所得税や住民税から控除するという制度です。中古住宅で住宅ローン控除を利用するときに鍵となるのが、「1982(昭和57)年以降に建築された住宅」という条件です。
ただし、これより前に建築された住宅でも、証明書類を添付し、新耐震基準に適合していることを証明することで住宅ローン控除を受けられます。
そこで今回は、その証明書類である「耐震基準適合証明書」「既存住宅性能評価書」「既存住宅売買瑕疵(かし)保険の保険付保証明書」について詳しく紹介します。
なお、2024年度の税制改正では新築住宅の要件や控除額が一部変更されましたが、中古住宅に関しては据え置きのままです。
証明書類1:耐震基準適合証明書

耐震基準適合証明書は、耐震基準を満たしている建物であることを証明する書類です。住宅ローン控除を受けるためには、確定申告のときまでに書類が必要です。
証明書の申請者・発行者は?
- 申請者:建物の売主(引き渡し前に申請する場合)、買主(引き渡し前に仮申請する場合)
- 発行者:建築士、指定確認検査機関、登録住宅性能評価機関、住宅瑕疵担保責任保険法人など
取得にかかる費用
- 耐震基準適合証明書の取得:5万円前後
- 耐震診断の受診:10万円前後
取得にかかる期間
- 最低でも1ヶ月程度
耐震基準適合証明書を取得するまでの流れ
まず建物の売主が耐震診断の申し込み手続きを行います。次に建築士や各機関が耐震診断を行い、建物が新耐震基準に適合しているかどうかの判断がなされます。
住宅取得日前2年以内に検査、または調査が終わっていることが条件です。この時点で補強工事が必要となれば、補強工事を行った後で耐震基準適合証明書が発行されることになります。
売主が引き渡しよりも前に、証明書を受け取る必要があるので注意してください。
証明書を取得するときの注意点
耐震基準適合証明書は、原則として建物の売主が発行してもらわなければなりません。そのため、建物の引き渡し前に証明書の発行申請を済ませておく必要があります。
もし、耐震改修工事を行う事業者や設計が確定していないなどの理由で申請が難しい場合には、引き渡し前に買主が仮申請を行い、引き渡し後、居住開始までの間に補強工事を行って証明書を取得することができます。この方法を使う場合、補強工事を実施することが条件となりますので注意してください。
証明書類2:既存住宅性能評価書

既存住宅性能評価書は、国が定めた統一基準に基づいて建物を評価したものです。屋根や床、階段や排水設備などに不具合や劣化がないかという現況の評価に加えて、耐震等級や耐火等級などの性能評価も受けることができます。
住宅ローン控除を受けるためには、耐震等級(構造躯体の倒壊等防止)が等級1〜3であることが条件となっています。こちらも、確定申告までに書類を準備しておく必要があります。
証明書の申請者・発行者は?
- 申請者:売主、買主に限らず誰でも証明書の発行申し込みが可能
- 発行者:国土交通大臣に登録した第三者評価機関
取得にかかる費用
- 現況検査:3〜17万円前後
- 個別性能評価:5万円〜12万円前後
取得にかかる期間
- 1ヶ月程度
既存住宅性能評価書を取得するまでの流れ
既存住宅性能評価書の申請後、書類や図面の審査と現況検査が行われ、検査結果記録が作成されます。
評価は住宅取得日前2年以内に行う必要があります。
この時点で耐震等級が足りない場合、評価書を交付されても住宅ローン控除を受けることができません。
そこでいったん評価を保留し、補修をしてから再検査を受けて評価書を取得することができます。
耐震基準適合証明書の場合と同じく、引き渡しまでに申請ができない場合は仮申請を行い、引き渡し後、居住開始までの間に補強工事を行って評価書を取得することができます。
中古マンションを探す 中古一戸建てを探す 住宅ローンについて調べる証明書類3:既存住宅売買瑕疵保険の保険付保証明書

既存住宅売買瑕疵保険とは、買主に対して中古物件の防水性能や構造耐力性能などを保証する保険です。
売主が不動産会社の場合は、その不動産会社が被保険者となり、売主が個人の場合は検査事業者が被保険者となります。
この保険契約を締結していることを証明する書類が保険付保証明書です。
保険付保証明書の申請者・発行者は?
- 申請者:売主(売主が不動産会社の場合)、検査事業者(売主が個人の場合)
- 発行者:住宅買瑕疵担保保険法人
取得にかかる費用・期間
- 費用:無料
- 期間:1週間前後
保険付保証明書を取得するまでの流れ
保険契約者である不動産会社、または検査事業者から保険法人に対して保険付保証明書の交付申請を行います。保険付保証明書は保険契約者のもとに届くため、忘れないように受け取らなければなりません。
保険付保証明書を取得するときの注意点
住宅ローン控除の手続きのために保険付保証明書を使うときは、引き渡し前に保険契約締結を済ませておく必要があります。また、保険契約は住宅取得日前2年以内に締結しておかなければいけないので注意してください。
築年数が古くても、耐震基準を満たせば控除が受けられる
1982(昭和57)年より前に建築された中古物件でも、耐震基準を満たしていることが証明できれば住宅ローン控除を受けることができます。
いずれの証明書類も、建物の取得前に準備を始めなければならないので、早めに行動するように注意しましょう。
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よくある質問
Q.1:住宅ローン控除とは、どのような制度ですか?
A.1:年末時点での住宅ローン残高の0.7%が、中古住宅では10年間にわたって所得税や住民税から控除される制度です。住宅購入時の金銭的な負担を軽くすることができます。
Q.2:築年数が古い中古住宅は、住宅ローン控除の対象外になりますか?
A.2:原則として「1982年」以降に建築された住宅が対象です。しかし、それより前に建てられた住宅でも、現在の耐震基準を満たしていると証明できれば、控除を受けられる可能性があります。
Q.3:1982年より前に建てられた古い家で住宅ローン控除を受けるには、どうすればよいですか?
A.3:はい、次の3つのうち、いずれか1つの書類を用意することで対象になります。
1. 耐震基準適合証明書
2. 既存住宅性能評価書
3. 既存住宅売買瑕疵(かし)保険の保険付保証明書
Q.4:「耐震基準適合証明書」とは何ですか? また、どうやって取得しますか?
A.4:建物が現在の耐震基準を満たしていることを証明する書類です。基本的には売主が建築士などに依頼し、耐震診断を経て発行されます。費用は耐震診断と合わせて15万円前後、期間は最低でも1ヶ月ほどかかります。
Q.5:「既存住宅性能評価書」で住宅ローン控除を受けるための条件はありますか?
A.5:耐震等級(構造躯体の倒壊等防止)が等級1〜3である必要があります。この評価書は、国が定めた基準で建物の性能を評価したもので、売主や買主以外の方でも申請が可能です。
Q.6:「既存住宅売買瑕疵(かし)保険の保険付保証明書」とはどのような書類ですか?
A.6:中古住宅の構造や防水に関する欠陥(瑕疵)を保証する「既存住宅売買瑕疵保険」への加入を証明する書類です。保険を申し込むときに一緒に発行を依頼できます。費用は無料で、1週間ほどで取得できます。
Q.7:証明書類を準備する上で、特に注意すべきことは何ですか?
A.7:どの書類でも、建物の引き渡し前に手続きを始める必要がある点です。特に「耐震基準適合証明書」は売主が申請するため、購入を決めたらすぐに売主や不動産会社に相談し、準備を進めてもらいましょう。
Q.8:もし購入したい中古住宅が、現在の耐震基準を満たしていなかったら諦めるしかないでしょうか?
A.8:諦める必要はありません。「耐震基準適合証明書」などの取得手続きの中で基準を満たさないとわかっても、必要な補強工事を行えば、証明書を取得できる可能性があります。ただし、工事の期間や費用がかかるため、売主や不動産会社とよく相談しましょう。
Q.9:3種類の証明書類のうち、どれを選べばよいですか?
A.9:物件の状況や売主の協力度によって最適な書類は異なります。費用や期間を抑えたいなら「既存住宅売買瑕疵保険の保険付保証明書」が手軽ですが、物件によっては利用できないこともあります。まずは不動産会社の担当者に、どの方法がよいか相談してみましょう。
Q.10:証明書類はいつまでに手元にあれば、住宅ローン控除の対象になりますか?
A.10:住宅を購入した年の翌年に行う確定申告のときまでに、いずれかの証明書類を準備しておく必要があります。ただし、取得には時間がかかるため、物件の引き渡し日までに手続きを終えておくと安心です。
更新日: / 公開日:2019.05.13










